7/10開催 自動字幕で短編上映&体験会
ベストカレンダー編集部
2026年7月7日 09:42
ナナナナ祭2026 字幕祭
開催期間:7月10日〜7月12日
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映像に「言葉の架け橋」をかける試み:言の橋(Koto-no-Hashi)の自動字幕生成
2026年7月6日21時26分発表のプレスリリースによれば、未来創造拠点「100BANCH」で活動するプロジェクト言の橋(Koto-no-Hashi)は、映像ファイルを入力するだけで字幕ファイルを自動出力するシステムの開発を進めています。目的は単なる直訳にとどまらず、映画鑑賞体験として成立する翻訳字幕を自動的に作成することです。
このシステムは、インディーズ映像制作者が国際映画祭へ応募する際の英語字幕制作など、ローカライズに伴うコストや工数を軽減することを目指しています。言語の壁によって未公開のまま埋もれている海外作品の発掘・共有を促進し、国内外の映画流通に影響を与える可能性がある試みです。
開発の背景と課題認識
国内の自主制作現場では、英語字幕の制作は高額で時間を要するため、映画祭応募のハードルになりがちです。逆に、海外の優れた作品は配給や字幕制作が行われなければ日本の観客に届かない現状があります。
言の橋はこの課題を技術で緩和しようとしています。プロジェクトは単に字幕を自動生成するだけではなく、観客が自然に受け取れる翻訳表現の品質向上を目標に設計されており、実用化に向けた精度の改善と多言語対応の拡充を今後の工程として据えています。
協力体制と外部連携
開発には協力企業としてノアド株式会社が関わっています(公式HP:http://noadd.today/)。また、世界の映画祭で評価を得た作品の発掘と上映には、株式会社SEAMES(https://www.seame-s.com/)と共同で取り組んでいます。
こうした連携は技術的な実装だけでなく、現場のニーズを取り入れたフィードバックループを形成するための重要な役割を果たしています。今後は未公開映画倶楽部等の上映企画と連動して、より多様な言語・形式に対応する予定です。
劇場と映画祭での実証実験:国内劇場での初導入とカンヌでの事例紹介
言の橋は既に実地での検証を進めています。2026年5月には第79回カンヌ国際映画祭でプロトタイプの事例紹介を行い、6月27日には都内のミニシアターで劇場環境における字幕上映を実施しました。
カンヌでは、プロジェクトリーダーの坂本遼とプロデューサーの熊谷宏彰がそれぞれの自主制作作品から生成した日本語→英語字幕のプロトタイプを現地の映画関係者に提示し、世界各国からの映画祭関係者が体験しました。
シネマハウス大塚での劇場上映(6月27日)
2026年6月27日(土)にシネマハウス大塚(東京都豊島区)で開催された『Independent Film Screening 境界線上のキネマ』(第3部)において、本システムによる劇場での字幕上映が初めて行われました。上映した作品の一例として、Chen Yi監督の外国語短編作品『Salomé』に字幕を付与して劇場公開しています。
上映後に実施した来場者アンケートでは、字幕品質の満足度(5段階評価)は平均3.4でした。自由記述では「自動生成だと分かるまで気づかなかった」「自主映画の荒さに溶け込んで自然に見えた」といった声があり、実用性を検証する手応えが得られたと報告されています。詳細リリースは https://intro.ne.jp/contents/2026/06/24_2030.html に掲載されています。
カンヌ国際映画祭での披露(2026年5月)
言の橋の熊谷宏彰が第79回カンヌ国際映画祭に参加し、プロジェクトの技術を映画関係者へ紹介しました。現地での反応を受け、国際的な現場での評価や改善点の抽出が進められています。
この場で得られたフィードバックは、字幕の翻訳表現やタイミング調整、字幕表示のUXなど、実際の上映文脈に即した改善に生かされています。今後はフィルムマーケットや映画祭出品のためのローカライズ支援を視野に入れています。
7月の上映とナナナナ祭2026:世界三大映画祭の短編を含む上映・体験会
言の橋は、世界三大映画祭(カンヌ、ヴェネツィア、ベルリン)で受賞または選出された短編作品に対して自動生成した字幕を付与し、ジャパンプレミア上映を実施しました。これらの取り組みは未公開作品を掘り起こし、日本の観客と創作者が言語の障壁を越えて対話する場を設けることを目的としています。
さらに、2026年7月10日〜12日に渋谷100BANCHで開催される「ナナナナ祭2026」では、これら字幕付きの短編上映に加え、開発中のシステムを体験できるブースが設置され、来場者の映像に対して字幕を生成し、.srtファイルで持ち帰れるサービスを提供します。
上映・体験会の実施概要
イベント名:ナナナナ祭2026 DEMO DAY「字幕祭〜字幕自動生成の試みとその裏側〜」
日時:2026年7月10日(金)、11日(土)12:00〜20:00、7月12日(日)12:00〜18:00
会場:100BANCH 2F(東京都渋谷区渋谷3-27-1)
ブースでは字幕生成のプロセス説明や、事前応募済みの作品に対する英語字幕の作成・確認を行い、作成した字幕データ(.srtファイル)を持ち帰ることができます。作品応募フォームは https://forms.gle/p9NnXSbCM2urnKLm6 。応募締切は来場予定日の前日23:59です。
上映予定作品の詳細
上映予定作品は以下の通りで、追加の可能性があります。各作品とも自動生成字幕が付与され、言語や受賞歴、あらすじなどの情報も明示されています。
- The Last Spring(原題:DERNIER PRINTEMPS)
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制作年:2026年 / 上映時間:15分 / 作中使用言語:フランス語 / 作成字幕:日本語字幕
監督:Mathilde BÉDOUET / 声の出演:Caroline KRIEG / 制作会社:Les Films du chou、Luzeronde Films / 受賞歴:第79回カンヌ国際映画祭(2026年)短編コンペティション部門選出
あらすじ:15歳のマリオンとカミーユは親友同士。学校最後の行事で南の島へ向かい、初めての体験とともに無邪気な日々の終焉が訪れる。
上映予定:7月10日(金)19:00〜 ヤグラスペースにて公開上映予定。
- Who Loves The Sun
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制作年:2024年 / 上映時間:19分 / 作中使用言語:アラビア語 / 作成字幕:日本語字幕
監督:Arshia Shakiba / 出演:Mahmood AL SALEH / 制作会社:Edessa production / 受賞歴:第81回ヴェネツィア国際映画祭(2024年)オリゾンティ部門 最優秀短編作品賞
あらすじ:シリア北部の戦争で荒廃した地域を舞台に、非公式な石油精製所の世界で生きる人々の現実を描く。
上映予定:7月10日(金)19:00〜 ヤグラスペースにて一部上映予定。
- An Odd Turn
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制作年:2024年 / 上映時間:22分 / 作中使用言語:スペイン語 / 作成字幕:日本語字幕
監督:Francisco LEZAMA / 出演:Laila Maltz、Paco Gorriz / 制作会社:36 Caballos、Un Puma、The Zanuck Company、Infinity Hill / 受賞歴:第74回ベルリン国際映画祭(2024年)短編コンペティション部門 金熊賞
あらすじ:博物館の警備員ルクレシアがインフレで苦境に立たされ、退職金を投機に賭けることで生活が混沌へ転がり落ちていく物語。
- Salomé(Chen Yi監督)
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6月27日にミニシアター・シネマハウス大塚で劇場公開された外国語短編作品。言の橋が開発中のシステムにより字幕を付与して上映されました。
上映時に得た観客アンケートの結果や自由記述の声は、システムの改良点と実用可能性を検証する資料となりました。
- 日本語作品(英語字幕作成)
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『突然失礼致します!』(2021年制作・194分)総監督:熊谷宏彰 / 監督:180人の学生監督たち。全国約100大学、総勢500人の学生による1分以内映像をまとめた長編オムニバス。
『God’s Will Hunting』(2021年制作・59分)監督:坂本遼 / 出演:清水日加里、内村黎央。ハンブルク日本映画祭2022、はままつ映画祭2022入選。
これらは日本語→英語字幕の自動生成対象としてナナナナ祭で取り上げられます。
実証結果と関係者の声、今後の展望
6月の劇場上映で得られた観客評価や、7月4日に実施された世界三大映画祭受賞・選出作品のジャパンプレミア上映で得られたプロのフィードバックを通じ、言の橋はシステムの精度と運用面を検証しています。プロの字幕制作者からはAI字幕の現状の精度や改善点に関する具体的な指摘が寄せられ、ディスカッションが行われました。
映画プロデューサー浦野大輔氏のコメントも紹介されています。浦野氏は、映画が持つ「文化の共有」という側面に触れつつ、ローカライズ資金の壁を下げる今回の字幕アプローチを「国内のクリエイティブや視聴者に新たな刺激を与え、停滞する映画産業を飛躍させる起爆剤となり得る」と評価しました。
今後の展開
未公開映画倶楽部での上映・ナナナナ祭での体験展示を踏まえて、自動字幕作成システムのブラッシュアップを継続します。特に多言語対応の拡充、字幕生成の品質向上、字幕データの利活用(.srt配布等)を重点課題としています。
将来的には、海外の未公開作品への字幕生成提供や、国際映画祭・マーケットへの応募を検討するインディーズ映画制作者への支援提供を目指すとしています。これにより、ローカライズのコスト・時間的ハードルを低減し、創作者の表現が国際舞台で評価される可能性が高まります。
言の橋(Koto-no-Hashi)メンバーと100BANCHについて
代表的なメンバーとして坂本遼と熊谷宏彰のプロフィールが公開されています。坂本は1996年生まれ、東京大学大学院工学系研究科卒で映画制作の実績があり、データサイエンティストとしての知見を持ちます。熊谷は1998年生まれの映画監督・プロデューサーで、未公開映画倶楽部の企画・主宰を務めています。
100BANCHは「100年先の世界を豊かにするための実験区」をコンセプトに、若い世代の挑戦を支援する複合施設です。2017年7月7日に設立され、年間多数のイベントや展示、外部メンターによる支援を通じてプロジェクトを後押ししています。言の橋はGARAGE Program104期生として採択され、同施設で活動中です。プロジェクトページは https://100banch.com/projects/koto-no-hashi にあります。
上映作品・日程・主要情報の整理
以下の表は本記事で紹介した上映作品、イベント日程、会場、字幕対応言語などの主要情報を整理したものです。現時点で発表されている情報を漏れなくまとめています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 発表日時 | 2026年7月6日 21:26(プレスリリース発表) |
| 開発内容 | 映像ファイルから字幕ファイル(.srt等)を自動生成するシステム。翻訳の質を映画鑑賞に適した形で提供することを目指す。 |
| 初の劇場導入 | 2026年6月27日 シネマハウス大塚『Independent Film Screening 境界線上のキネマ』(第3部)で実施。上映作品にChen Yi監督『Salomé』等。 |
| カンヌでの事例紹介 | 2026年5月 第79回カンヌ国際映画祭にてプロトタイプ提示(熊谷宏彰、坂本遼が参加)。 |
| ジャパンプレミア上映 | 7月4日 世界三大映画祭受賞・選出作品(『The Last Spring』『Who Loves the Sun』『An Odd Turn』)に字幕を付与して上映。 |
| ナナナナ祭2026 出展 | 日時:2026年7月10日(金)〜12日(日) 会場:100BANCH 2F(渋谷) 内容:字幕付き上映、字幕生成の体験会、持ち帰り用.srt作成(事前応募可) |
| 上映予定(主要作品) |
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| 応募・体験の流れ | 事前応募フォーム(https://forms.gle/p9NnXSbCM2urnKLm6)で作品を応募(来場前日23:59まで)。会場で字幕を確認、.srtを持ち帰り可能。当日持込も可。 |
| 関係者・協力 | 言の橋(Koto-no-Hashi)、100BANCH、ノアド株式会社、株式会社SEAMES |
| メンバー | 坂本遼(1996年生、東京大学大学院卒、データサイエンティスト兼映像作家)、熊谷宏彰(1998年生、映画監督・プロデューサー) |
| 参照リンク | プロジェクトページ: https://100banch.com/projects/koto-no-hashi / 協力: http://noadd.today / SEAMES: https://www.seame-s.com/ / 詳細リリース: https://intro.ne.jp/contents/2026/06/24_2030.html |
以上が言の橋(Koto-no-Hashi)による自動字幕生成システムの開発状況、劇場導入と映画祭での実証、2026年7月に予定されているナナナナ祭2026での上映・体験会の全体像です。表に示した情報はプレスリリースに基づくもので、発表された日程・作品情報・協力体制・応募方法などを網羅しています。