濱口竜介監督作 原作が第23刷で8万部突破
ベストカレンダー編集部
2026年6月17日 09:39
第23刷・8万部突破
開催日:6月17日
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濱口竜介監督の最新作と原作書籍の結びつき──カンヌ受賞と書籍の反響
2026年6月17日、株式会社晶文社はプレスリリースを発表し、濱口竜介監督の最新映画『急に具合が悪くなる』の原作書籍が第23刷(重版出来、6月17日)となり、累計発行部数が8万部を突破したことを公表しました。プレスリリースは同日09時00分に出され、書影は受賞帯バージョンとして提示されています。
同映画はカンヌ国際映画祭で最優秀女優賞を受賞しており、受賞発表直後から映画に関連する原作本への注文が相次ぎ、重版が続いた結果として今回の増刷に至りました。映画の評価と原作の読者増加が相互に影響し合っている状況がうかがえます。
- 発表元:株式会社晶文社
- 発表日時:2026年6月17日 09:00
- 今回の刷数:第23刷(重版出来・6月17日)
- 累計発行部数:8万部突破
- 書影:帯付き書影(受賞帯バージョン)
映画制作現場での原作の役割と出演者・監督からの言葉
プレスリリースは、映画制作における原作の具体的な利用方法にも触れています。制作現場ではフランス語に翻訳された原作が用意され、出演者たちはその翻訳を読み込んだうえで撮影に臨んだと報告されています。原作を共有することで、濱口監督が求める「同じビジョン」を全員で確認し、現場での表現の線(ライン)を描く作業が行われました。
濱口監督と主演女優のお二人からは本書へのメッセージが寄せられています。監督のコメントは本書との出会いが制作の全体を突き動かし導いたことを明示し、出演者のコメントは作品と原作の関係性や撮影時の心情を伝えています。以下に原文のコメントを紹介します。
- 濱口竜介監督
- 「本書の言葉に出会って、心だけでなく体ごと震えるような思いがした。その感覚を観客に伝えることができれば、とても大切な何かを受け渡せるのではないかと思った。この感覚は映画『急に具合が悪くなる』制作の全体にわたって私を突き動かし、導いてくれた。この本との出会いに、心から感謝をしている。」
- 岡本多緒(映画主演)
- 「私にとってこの本がお守りのような存在でした。二人の女性が魂を交換し合う本が存在したということがこの映画の始まり。二人の愛と勇気に感謝したいです。」
- ヴィルジニー・エフィラ(映画主演)
- 「竜介(濱口監督)が撮影中によく言っていた。『一緒にラインを描いていこう』、と。これは原作の中にもある言葉だ。こうして皆と一緒にラインを描くことができて、とても嬉しい。」
制作現場での共有と言語の工夫
フランス語訳が現場で用いられた点は、国際的な制作環境において原作のメッセージを多言語で共有する具体的な方法を示しています。出演者が原作を丹念に読み込み、同じ解釈のもとで演技を組み立てたことが、映画の完成に反映されていることがうかがえます。
このような取り組みは、翻訳版を通じて監督の意図や物語の緻密な感覚を各役者に伝えるための工夫であり、受賞という結果と結びついている要素の一つとして重要視されています。
原作本『急に具合が悪くなる』の内容と刊行の経緯
原作本『急に具合が悪くなる』(著者:宮野真生子・磯野真穂、晶文社刊)は、がんの転移を経験しながら生き抜く哲学者と、臨床現場での調査を積み重ねた人類学者が、死と生、別れと出会い、そして出会いを新たな始まりに変えることを巡って交わした20通の往復書簡
刊行以来、朝日新聞をはじめとする各種メディアで取り上げられてきたこと、そして読者による口コミで支持が広がったことが継続的な重版の背景にあります。今回の増刷で累計8万部を突破したことは、映画化と受賞を契機に原作への関心が改めて高まった結果と位置づけられます。
書籍の構成と読者への提示
本書は往復書簡という形式を通して、個人の病や死に向き合う具体的な言葉を交わす構成になっており、哲学的な思索と人類学的な現場観察が交差します。読者は手紙のやり取りを通して、時間の経過、研究と生活の交錯、そして互いの支え合いがどのように生まれるかを追体験することができます。
原作の文体と論旨が映画制作関係者にとっても重要な参照点となったこと、また翻訳が現場での共有資料として機能したことは、テキストが映像表現へと変換される過程の一端を明確に示しています。
著者プロフィール、選書フェアと書誌データ
プレスリリースには著者二名の詳細なプロフィールが記載されています。著者は学術的背景と著作歴を持ち、それぞれの専門分野から本書に寄与しています。以下に二名のプロフィールを整理して掲載します。
また、映画公開に合わせて濱口監督と原作者の磯野真穂さんによる「映画『急に具合が悪くなる』を読み解く選書フェア」が全国の書店で開催される予定であり、順次情報が公開される旨も発表されています。
- 宮野真生子(みやの・まきこ)
- 福岡大学人文学部准教授(当時)。2000年、京都大学文学部文学科卒業。2007年、京都大学大学院文学研究科博士課程(後期)単位取得満期退学。博士(人間科学)。専門は日本哲学史。著書に『なぜ、私たちは恋をして生きるのか――「出会い」と「恋愛」の近代日本精神史』(ナカニシヤ出版)、『出逢いのあわい――九鬼周造における存在論理学と邂逅の倫理』(堀之内出版)、藤田尚志との共編著に『愛・性・家族の哲学』(全3巻、ナカニシヤ出版)などがある。
- 磯野真穂(いその・まほ)
- 人類学者。専門は文化人類学、医療人類学。博士(文学)。掲げる理念は「言葉を未来へ」。東京科学大学リベラルアーツ研究教育院教授。応用人類学研究所・ANTHRO(アンソロ)所長。一般社団法人De-Silo理事。長野県安曇野市出身。1999年、早稲田大学人間科学部スポーツ科学科卒業。オレゴン州立大学応用人類学研究科修士課程修了後、2010年、早稲田大学文学研究科博士後期課程修了。著書に『他者と生きる―リスク・病い・死をめぐる人類学』(集英社新書)など。『コロナ禍と出会い直す―不要不急の人類学ノート』(柏書房)で、第33回山本七平賞を受賞。
書誌情報(刊行情報と購入先)
以下は本書の正式な書誌情報です。販売価格、判型、ページ数、ISBNなど、書誌上の基本事項が含まれています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 書名 | 『急に具合が悪くなる』 |
| 著者名 | 宮野真生子・磯野真穂 |
| 判型/頁数 | 四六判並製/256頁 |
| 定価 | 1,760円(本体1,600円+税) |
| ISBN | 978-4-7949-7156-2 C0095 |
| 刊行年月 | 2019年9月 |
| 出版社URL | https://www.shobunsha.co.jp/?p=5493 |
本表に示した書誌情報は刊行当初の仕様を含み、今回の重版では受賞帯バージョンの書影が用意されている点が付記されています。出版社が示す購入案内ページへのリンクもあわせて提供されています。
まとめ:重要事項の整理
ここまで記事で触れた情報を一覧化して整理します。映画の受賞、原作書籍の増刷(第23刷、6月17日出来)、累計8万部突破、制作現場でのフランス語訳の使用、濱口監督・主演二名のコメント、選書フェア開催予定、著者プロフィール、書誌情報(判型・頁数・価格・ISBN・刊行日・出版社URL)など、プレスリリースに含まれるすべての主要事項を網羅します。
以下の表は、記事で取り上げた要点を整理したものです。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 発表元 | 株式会社晶文社 |
| 発表日時 | 2026年6月17日 09:00 |
| 書籍名 | 『急に具合が悪くなる』 |
| 著者 | 宮野真生子・磯野真穂 |
| 今回の刷数(出来日) | 第23刷(重版出来・2026年6月17日) |
| 累計発行部数 | 8万部突破 |
| 映画関連 | 濱口竜介監督最新作『急に具合が悪くなる』。カンヌ国際映画祭で最優秀女優賞受賞。出演者:岡本多緒、ヴィルジニー・エフィラ |
| 制作現場の資料 | フランス語訳を用意し、出演者が読み込んだ上で撮影に臨む |
| 内容概要 | がんの転移を経験する哲学者と臨床調査を重ねた人類学者が交わした20通の往復書簡。死・生・別れ・出会いをめぐる対話 |
| 著者プロフィール | 宮野真生子:福岡大学人文学部准教授(当時)、博士(人間科学)など。磯野真穂:人類学者。東京科学大学教授、博士(文学)、各種著作と受賞歴 |
| 選書フェア | 濱口監督×磯野真穂選による「映画を読み解く選書フェア」を全国書店で開催(順次情報公開予定) |
| 書誌情報(判型/頁数/定価/ISBN/刊行日) | 四六判並製/256頁/1,760円(本体1,600円+税)/978-4-7949-7156-2 C0095/2019年9月刊 |
| 出版社URL | https://www.shobunsha.co.jp/?p=5493 |
以上がプレスリリースに含まれる全情報の整理です。本件は映画の国際的評価と原作書籍の読者動向が密接に連動した事例であり、今後の書籍流通・書店施策(選書フェア等)にも注目すべき点が多く含まれています。