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旧デパート跡に再生拠点「猫狐馬ノ杜」4月下旬着工

猫狐馬ノ杜着工

開催日:4月20日

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猫狐馬ノ杜着工
いつできるの?
正式発表は2026年4月14日。着工は2026年4月後半(4月下旬見込み)で、工事を経てフルオープンは2027年1月の予定。協定締結や地鎮祭は既に行われています。
何ができる施設なの?
企業オフィスやコワーキング、シェアキッチンに加え、湯之元ネイチャーポジティブ・ラボ(NPL)を備え、働くこと自体で地域の自然回復と経済循環を目指す複合施設です。

旧宮内デパート跡地が「猫狐馬ノ杜」として地域循環の拠点に

鍛冶屋として1912年に創業し、現在は地域商社として活動する小平株式会社(KOBIRA)が、鹿児島県日置市東市来町湯之元の旧宮内デパート跡地に新たな複合施設を建設する計画を正式に発表した。発表は2026年4月14日で、KOBIRAとYunomoto Village合同会社、鹿児島県日置市の三者により連携協定が締結された。

新施設は「猫狐馬ノ杜(ねこまのもり)」と命名され、観光誘致に依存しない地域経営モデル「養生(ようじょう)」を掲げる。着工は2026年4月後半、フルオープンは2027年1月を予定している。

創業114年目の挑戦—旧宮内デパートが、街を再生する拠点に変わる。鹿児島・湯之元温泉街でKOBIRAと日置市が連携協定を締結。新複合施設「猫狐馬ノ杜(ねこまのもり)」の建設を正式発表 画像 2

発表の背景とスケジュール

発表当日は協定締結式および地鎮祭が行われ、日置市長 永山由高氏による挨拶や小平勘太社長による「街まるごとオフィス」構想のプレゼンテーションが実施された。デザイン・建築のコンセプトは久保雄太氏(デザイン)と味園将矢氏(空間コンセプト)によって発表され、報道関係者向けに現地ツアーも行われた。

スケジュールの要点は以下の通りである。

  • 連携協定締結日: 2026年4月14日
  • 着工: 2026年4月後半
  • フルオープン(予定): 2027年1月
創業114年目の挑戦—旧宮内デパートが、街を再生する拠点に変わる。鹿児島・湯之元温泉街でKOBIRAと日置市が連携協定を締結。新複合施設「猫狐馬ノ杜(ねこまのもり)」の建設を正式発表 画像 3

「養生」の思想と空間設計—人・自然・企業の循環を目指す

本プロジェクトの中核となるコンセプトは養生(ようじょう)である。プレスリリースでは「ただ住んでいるだけで健康になり、ただ暮らしているだけで自然が回復し、ただ事業をしているだけで企業が豊かになる」と定義されており、人の健康(Well-being)と自然の回復(Nature-Positive)を両立する場として設計される。

この概念は株式会社日建設計とZebras and Companyが共同運営する共創型社会環境デザインプログラムFUTURE LENSとの共創から生まれた。KOBIRAはFUTURE LENS第1期事業に採択され、日建設計の専門人材とともにコンセプト立案から将来ビジョンの検討まで協働してきた。

創業114年目の挑戦—旧宮内デパートが、街を再生する拠点に変わる。鹿児島・湯之元温泉街でKOBIRAと日置市が連携協定を締結。新複合施設「猫狐馬ノ杜(ねこまのもり)」の建設を正式発表 画像 4

ロゴと名称の由来

本施設の名称「猫狐馬ノ杜」は、湯之元にまつわる三つの動物と神聖な集いの場を掛け合わせたものだ。名称およびロゴは地域の歴史・伝承と結びつけられている。

由来は次のとおりである。

島津義弘公にまつわる猫の逸話を由来とする
きつねの耐寒比べの伝承や稲荷神社に由来する地域性
湯之元の馬頭観音馬踊りにまつわる歴史的な連関
人々が集まる神聖な場所を意味する
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主要機能とネイチャーポジティブラボ(NPL)の役割

猫狐馬ノ杜は複数の機能を統合した複合施設として運営される予定であり、企業の日常的な活動がそのまま地域の自然回復や経済循環につながる設計が想定されている。観光客誘致に頼るのではなく、働くこと自体が地域を豊かにすることを志向する。

主要機能としては企業オフィス、コワーキングスペース、シェアキッチン、そして湯之元ネイチャーポジティブ・ラボ(NPL)が挙げられている。NPLはネイチャーポジティブの観点から循環型の取り組みや建築・資源研究の拠点としての役割を担う。

主要機能 役割
企業オフィス 移住・誘致した企業の常設拠点として地域経済と雇用を支える
コワーキングスペース 多様な働き方に対応する共用ワークプレイス
シェアキッチン 地域資源や食を活用した事業開発の場
湯之元ネイチャーポジティブ・ラボ(NPL) 自然回復と循環型建材・建築の研究開発拠点
創業114年目の挑戦—旧宮内デパートが、街を再生する拠点に変わる。鹿児島・湯之元温泉街でKOBIRAと日置市が連携協定を締結。新複合施設「猫狐馬ノ杜(ねこまのもり)」の建設を正式発表 画像 6

入居企業と運営体制、そして公的支援の位置づけ

運営主体はYunomoto Village合同会社であり、Yunomoto Villageは2025年7月1日に設立された。出資は小平株式会社と合同会社健康はうすが各1000万円ずつ行っている。運営会社は企業・市民が連携した持続可能な地域経営モデルの構築を担う。

プロジェクトは総工費1.1億円、施設面積約215平方メートル、敷地面積969.74平方メートルで整備され、総務省が推進するローカル10,000プロジェクト(地域経済循環創造事業交付金)に採択されている。公的支援の意義は民間初期投資の一部に公費が補助されることで、地域経済循環と雇用創出を促進する点である。

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総務省「ローカル10,000プロジェクト」の採択意義

同事業は産学金官の連携により地域資源と資金を活用して起業・新規事業を支援する国の制度である。猫狐馬ノ杜が国の事業に採択されたことは、養生と地域循環モデルの先進性と実現可能性が有識者審査を経て認められたことを意味する。

採択により、初期投資の一部に対する交付金が利用可能となるため、民間負担の軽減とプロジェクトの継続可能性向上が見込まれる。これにより地域と連動した長期的取り組みの展開が期待される。

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入居予定企業・団体の構成とコメント

2026年4月時点で5社が入居予定とされ、各社は「養生」のコンセプトに基づき街を豊かにする循環モデルの構築を目指すと表明している。入居予定の企業・団体は以下のとおりである。

  • 株式会社ECOMMIT
  • 株式会社リ・パブリック
  • 株式会社Schoo
  • 合同会社健康はうす
  • 株式会社musuhi

各社の個別コメントは次の通りである。

株式会社ECOMMIT
「『捨てない社会を叶える』をテーマに洋服の資源循環事業を展開しています。創業18年の薩摩川内市から日置市に本社を移転しました。ここを拠点に、企業城下町のような街にしていきたい。環境と経済を両立させる企業として、ここから世界へ発信していきます」
株式会社リ・パブリック
「3年前から湯之元エリアの空き家活用やエリアイノベーションの技術開発に取り組んできました。ネイチャーポジティブラボを立ち上げ、循環型建材・建築を通じた取り組みを進めています。猫狐馬ノ杜を拠点に、さらに発展させていきたい」
株式会社Schoo
「正直我々が一番『よその会社』です。東京本社で、日置には全く縁がなかった。でも数年のご縁を経て、今月地域課題に取り組む新会社を設立しました。東京の企業でも地域に関わって大きな成果が出るんだということを他の企業にも見せていく。それが我々の役目です」
合同会社健康はうす
「生まれも育ちも湯之元駅前。鍼灸師をしながら、小平社長に『湯之元を昔のように活気のある場所にしてほしい』とお願いしていたら、『会社を立ち上げるから出資しないか』と。気づいたら自分がプレーヤーになっていました。自分は鍼灸で徹底的にケアをして、湯之元に来たら健康にもなった、元気にもなった──そういう関わりを作りたいと思っています」
株式会社musuhi
「KOBIRAさんの第4創業プロジェクトから3年半、一番近くで伴走してきました。企業理念の刷新、本社移転、そして猫狐馬ノ杜へ。実は日置市出身で、来年には移住して戻る予定です。薩摩会議を通じて全国から人を呼んでいますが、やはり湯之元が一番の旗印。猫狐馬ノ杜から全国・世界に広がるプロジェクトが生まれていくと思います」
創業114年目の挑戦—旧宮内デパートが、街を再生する拠点に変わる。鹿児島・湯之元温泉街でKOBIRAと日置市が連携協定を締結。新複合施設「猫狐馬ノ杜(ねこまのもり)」の建設を正式発表 画像 9

記者発表会の内容と日置市の評価

記者発表会では協定締結式や地鎮祭に加え、デザイン・建築コンセプトの発表、入居企業のコメント発表、そして報道向けの現地ツアーが行われた。発表会の主な構成は次の通りである。

  1. 協定締結式(登壇者の集合写真などが行われた)
  2. 地鎮祭および連携協定締結式
  3. 日置市長 永山由高氏の挨拶と期待表明
  4. 小平勘太社長による「街まるごとオフィス」構想プレゼンテーション
  5. デザイン・建築コンセプト発表(デザイン: 久保雄太氏、空間コンセプト: 味園将矢氏)
  6. 入居企業・団体のコメント発表
  7. メディア向け現地ツアー(建設予定地・既存リノベ施設巡回)

日置市長 永山由高氏は、同プロジェクトを地域活性化と若年層の転入促進の観点から高く評価し、日置市が2015年以降に進めてきた本社誘致戦略の延長線上にある取り組みとして歓迎の意を表した。また、日置市は2025年から「働き方先進地」を目指す施策を推進しており、女性や若者を含む多様な人々が自分らしく働ける環境づくりに資するものと位置づけている。

創業114年目の挑戦—旧宮内デパートが、街を再生する拠点に変わる。鹿児島・湯之元温泉街でKOBIRAと日置市が連携協定を締結。新複合施設「猫狐馬ノ杜(ねこまのもり)」の建設を正式発表 画像 10

要点整理と主要データの一覧

ここまでの内容を整理すると、猫狐馬ノ杜は湯之元温泉街の旧宮内デパート跡地を再活用し、企業の常設的な活動を通じて地域の自然回復と経済循環を実現するための複合施設である。地方創生の公的支援制度であるローカル10,000に採択され、地域・民間・行政の協働で進められる。

以下に、本記事で示された主要データを表形式でまとめる。

項目 内容
施設名 猫狐馬ノ杜(ねこまのもり)
所在地 〒899-2201 鹿児島県日置市東市来町湯田3321
施設面積 約215㎡
敷地面積 969.74m2
総工費 1.1億円
着工 2026年4月後半
フルオープン(予定) 2027年1月
運営主体 Yunomoto Village合同会社
主要機能 企業オフィス、コワーキング、シェアキッチン、湯之元ネイチャーポジティブ・ラボ(NPL)
採択事業 FUTURE LENS(日建設計×Zebras and Company)/ 総務省 ローカル10000プロジェクト
入居予定企業 株式会社ECOMMIT、株式会社リ・パブリック、株式会社Schoo、合同会社健康はうす、株式会社musuhi(計5社)
運営会社設立 Yunomoto Village合同会社(設立日 2025年7月1日、出資 小平株式会社 1,000万円、合同会社健康はうす 1,000万円)
小平株式会社(KOBIRA) 概要 代表取締役社長 小平勘太、所在地 〒899-2201 鹿児島県日置市東市来町湯田3319-13、設立 1965年(創業 1912年)、社員数 75名(グループ125名)、事業 エネルギー、DX、貿易 等。2026年8月に太陽ガス株式会社との経営統合・合併を予定

以上のとおり、猫狐馬ノ杜は旧デパート跡地の再生を通じて、地域と企業が互いに支え合う循環モデルを目指すプロジェクトである。事業スケジュール、主要機能、参加企業、そして公的な支援制度の採択といった主要事項を押さえた上で、今後の着工および2027年1月のフルオープンに向けた動きが続くことになる。