3月31日開催:経理の日が示すAI時代の調整スキル
ベストカレンダー編集部
2026年3月25日 18:39
経理の日調査報告
開催日:3月31日
📅 カレンダーに追加:Google|iPhone/Outlook
繁忙期の現場で明らかになった経理の実務と“対話力”の重み
3月31日の「経理の日」を前に、CPAエクセレントパートナーズ株式会社が実施した調査は、単なる伝票処理や数値入力の仕事といった一般的なイメージを超えて、経理職に求められる役割の広さを示しています。本調査は10代から60代の男女、経理職経験者258名を対象に行われ、繁忙期に際しての負担や業務内容、必要なスキルについて具体的な実態を明らかにしています。
調査の背景として、4月の新年度に向けた企業の決算期における経理担当者の過酷さや、生成AIの進展を受けた「経理業務の自動化」という議論があります。こうした外部環境の変化を踏まえ、現場が実際に何を重視し、どのような工夫や苦労をしているのかを可視化することが本調査の目的です。
- 調査実施企業:CPAエクセレントパートナーズ株式会社(運営:「キャリアとまなび研究所」)
- 調査期間:2026年3月13日(金)~3月15日(日)
- 調査方法:インターネット調査
- 有効回答:258件(設問によって変動あり)
- 調査対象:国内在住の経理職経験者の男女10~69歳
繁忙期に集中する業務と、そこに潜むコミュニケーションの役割
調査では「経費精算・請求・支払処理」「月次・年次決算」「システム入力・データ整備」といった基本的な業務が上位に挙がる一方で、実務にはイレギュラー対応や他部署との確認といった、対話や調整が不可欠な業務が多く含まれていることが示されました。つまり、経理職は数値処理だけでなく、他者とのやり取りによって業務が進む側面が大きい職種です。
具体的には「イレギュラーな問合せ・突発対応」「経営層向けの資料作成・報告」「監査対応」「他部署との確認」など、対人での調整や説明を要する業務が並びます。これらは単純な自動化やAI化が難しい、文脈理解や人間関係の調整を含む作業です。
調整スキルが浮き彫りにしたAIとの役割分担
本調査で特に示されたのは、経理における「調整スキル」の重要性です。数値やルールそのものを扱うだけでなく、他部署と認識を合わせる、ルールを守らない依頼に対して根拠を示して説得する、期限を過ぎた書類を相手の事情に配慮しつつ粘り強く依頼する、といった場面でコミュニケーション能力が求められています。
調査の数値では、他部署とのすり合わせや説明、締切やルール遵守の依頼などの場面で、いずれも40%を超える回答があり、こうした「対話に基づく調整」が経理の業務の中心的側面であることが分かりました。これは生成AIが得意とするデータ処理と、人間の調整能力との明確な分岐点を示します。
AIで代替されにくい業務とは
AIが自動化できるのは、定型的な入力作業や数値集計、ルールに従った処理などです。しかし、本調査で注目されたのは、相手の状況を考慮した依頼の仕方や説得に基づく判断、経営層向けの意図を踏まえた資料作成といった、文脈と関係性を前提とするタスクです。これらは単なる効率化ではなく、信頼関係の構築や説得力のあるコミュニケーションが必要になります。
こうした観点から、経理職に必要なスキルセットは「数字に強い」だけではなく、高度なコミュニケーション能力を含むことが示されます。調査を実施した「キャリアとまなび研究所」は、これをもって経理業務の本質として位置づけています。
調査が浮かび上がらせた職場での実感とキャリア志向
調査結果のサマリーは、経理実務者の感覚やキャリア志向を具体的に示しています。代表的な結果は以下のとおりです。
- 繁忙期の負担:事務的な作業以外にも、コミュニケーション能力が求められる業務がある。
- 求められる対話力:確認とすり合わせのための「調整スキル」。
- 周囲からの誤解:「数字だけ」「地味」という固定観念にギャップがある。
- 経理あるある:約46%が「1円の差異の確認に時間がかかる」に共感。
- キャリアの可能性:約77%が「経理・会計の知識や経験は、キャリアの選択肢を広げる」と実感。
- キャリア観:約73%が「経理を軸にキャリア形成」を検討している。
特に注目すべきは、76.7%が経理・会計の知識や経験がキャリアの選択肢を広げると回答した点と、合計73.2%が「経理を軸に」専門性を伸ばすか周辺領域へ広げるかのいずれかを選んでいる点です。これは経理経験者の多くが、専門性を基盤にした能動的なキャリア形成を志向していることを示しています。
現場の「あるある」と誤解のギャップ
経理職の「あるある」として最も共感を集めたのは「1円の差異の確認に想像以上に時間がかかる(46.5%)」という項目です。他にも「他部署からの書類提出待ちに振り回されがち」「月末月初は予定を立てにくい」といった現場特有の苦労が多数挙がっています。
一方で、周囲からの誤解としては「数字だけ見ている仕事だと思われがち(43.4%)」「地味で単調だと思われがち(38.8%)」という声が上がっており、経理の実務が持つ対人要素や戦略的側面が正しく理解されていない現状が浮かび上がります。
調査の注記、見解、会社概要とまとめ
調査に関する補足として、複数回答・単一回答の設問が混在し、設問によって有効回答数が変動する点が示されています。その他の調査結果として、「※258人による単一回答」「※258人による単一回答」「※258人による複数回答」「※258人による複数回答」という注記が調査資料に付されていることを明記します。
「キャリアとまなび研究所」の見解としては、決算期という忙しい状況下にある経理パーソンは、業務を単なる事務処理として捉えられることにギャップを感じており、期限を過ぎても届かない書類への配慮ある依頼や、ルールに反する依頼に対して根拠をもって説得する行為など、他者との調整を含む高度なコミュニケーション能力を有している点が強調されています。これをもって、AIには代替しにくい経理の本質だとする見解が示されています。
会社概要と事業内容
調査を実施した企業の基本情報は次の通りです。社名はCPAエクセレントパートナーズ株式会社、代表取締役は国見 健介、設立は2001年9月、所在地は東京都新宿区新宿3-14-20 新宿テアトルビル5Fです。参照URLは https://cpa-excellent-partners.co.jp/ です。
事業内容としては、公認会計士資格スクール「CPA会計学院」(https://cpa-net.jp/)、簿記や会計ファイナンスを完全無料で学べるeラーニング「CPAラーニング」(https://www.cpa-learning.com/)、会計ファイナンス人材特化型求人サイト「CPAジョブズ」(https://cpa-jobs.jp)、会計ファイナンス人材特化型転職エージェント「CPASSキャリア」(https://cpa-career.jp/)、会計ファイナンス人材の生涯支援プラットフォーム「CPASS」(https://cpass-net.jp/)の運営が挙げられています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 調査名 | 経理職に関する実態調査(「キャリアとまなび研究所」実施) |
| 調査期間 | 2026年3月13日(金)~3月15日(日) |
| 調査方法 | インターネット調査 |
| 有効回答 | 258件(設問によって変動) |
| 対象 | 国内在住の経理職経験者の男女10~69歳 |
| 主な調査結果(要点) |
|
| その他注記 | ※258人による単一回答、※258人による複数回答等、設問の形式により集計方法が異なる |
| 実施会社 | CPAエクセレントパートナーズ株式会社(代表取締役:国見 健介、設立:2001年9月) |
| 所在地 | 東京都新宿区新宿3-14-20 新宿テアトルビル5F |
| 関連サービス |
|
本調査は、経理職が持つ専門性と、職務における対人・調整スキルの重要性を数値として可視化しました。「経理の日」に際して、経理の職務が単なる数値処理を超えた専門性と対話能力を含む職種であることが改めて示されたと言えます。調査で示されたデータは、経理職の実務理解やキャリア形成の議論に有益な材料を提供します。