点字の日・日本点字制定記念日 (記念日 11月1日)

点字の日・日本点字制定記念日
制定日
1890年(明治23年)11月1日
考案者
石川倉次(東京盲唖学校教員)
採用の経緯
日本点字選定会で3案を審査し、石川案が満場一致で採用
点字の仕組み
縦3点・横2列の6点凸点で最大64通りの文字を表現
記念日制定団体
特定非営利活動法人・日本点字普及協会(神奈川県大和市)
官報掲載・公認
1901年(明治34年)に「日本訓盲点字」として官報掲載

明治時代の日本では、盲人が点字を読むために奇妙な回り道が存在していました。日本語をいったんローマ字に置き換え、欧米式の点字で表記するという方法です。日本語の豊かな音韻体系を、アルファベットの制約に押し込めるこの方法は、学習者にとって二重の負担でした。その状況を根本から変えたのが、東京盲唖学校教員の石川倉次が考案した日本語独自の点字です。

点字はもともと、19世紀フランスのルイ・ブライユが考案した触覚文字体系です。縦3点・横2列の計6点の凸点を組み合わせることで最大64通りの文字を表現できます。アルファベット26文字には十分な数ですが、50音をベースとする日本語に対応させるには新たな設計思想が必要でした。1890年(明治23年)、官立東京盲唖学校長・小西信八は、かな文字に適した点字の開発を教員や生徒に依頼。3つの案が提出され、同年11月1日に開催された日本点字選定会の場で石川倉次が考案した案が満場一致で採用されます。この日が「点字の日」および「日本点字制定記念日」の由来です。

石川案の優れた点は、日本語の音節構造に合わせた論理的な配列にありました。母音・子音をそれぞれ点の位置に対応させることで、かな50音全体を体系的に網羅する設計になっています。採択後、石川は「日本訓盲点字一覧」を全国の盲学校へ配布し、普及活動にも尽力しました。さらに拗音(きゃ・しゅ・ちょなど)の表記法を1898年(明治31年)に完成させ、日本点字は名実ともに整った体系となりました。

1901年(明治34年)には官報に「日本訓盲点字」として掲載され、国に公認された規格となります。制定から110年以上が経過した現在も、石川倉次が確立したこの体系は基本的な枠組みを変えることなく使われ続けています。駅のホームや点字ブロック、薬のパッケージなど、日常のあらゆる場面に点字は溶け込んでいます。

「日本点字制定記念日」は、神奈川県大和市に事務局を置く特定非営利活動法人・日本点字普及協会が制定し、一般社団法人・日本記念日協会により認定・登録されました。毎年11月1日には全国各地で点字の普及を促進するイベントが開催されています。なお、1月1日は日本初の点字新聞「あけぼの」が創刊されたことにちなみ、「日本初の点字新聞『あけぼの』創刊記念日」として別途記念されています。

11月1日のカレンダー情報

六曜 赤口
吉日 神吉日、大明日、天恩日
月齢 21.5

11月の二十四節気・雑節

  • 立冬(りっとう) 11月7日(土)
  • 小雪(しょうせつ) 11月22日(日)