シャツの日 (記念日 毎月第1日曜日、10月第1日曜日)

シャツの日
制定年
1979年(昭和54年)
制定者
日本ワイシャツ組合連合会
由来の出来事
1877年明治10年、横浜で国産シャツ製造が始まる
日本初の店舗
1876年、石川清右衛門が横浜・弁天通りに開業
語源
古ゲルマン語「skurtaz(短く切る)」
毎年の日付
10月第1日曜日

毎年10月の第1日曜日は、「シャツの日」です。

この記念日を制定したのは、日本ワイシャツ組合連合会(現:日本シャツアパレル協会)で、1979年(昭和54年)のことです。日付の根拠となったのは、1877年(明治10年)10月に横浜で国産シャツの本格的な製造が始まったという史実です。その礎を築いたのは、石川清右衛門という一人の青年でした。1873年(明治6年)、横浜港で外国船の西洋人から白いシャツを渡された石川は、相手の「White shirt」という言葉を「ワイシャツ」と聞き取った。彼はそのシャツを繰り返し解体・再組み立てして構造を習得し、1876年(明治9年)に横浜・弁天通りで日本初のオーダーワイシャツ店を開業した。「ワイシャツ」という語はこの音の転訛から生まれ、そのまま日本語として定着した。

10月という時季が選ばれた背景には、衣替えという実利的な理由があります。夏物と冬物が入れ替わるこの時期に、冬向けシャツの認知と販売促進を図るという業界の意図が込められていました。そもそも英語の「shirt」は、古ゲルマン語の「skurtaz(短く切る)」に由来し、腰丈ほどの短い衣類を指す言葉でした。古英語「scyrte」、中英語「shirte」を経て現代の「shirt」へと変化し、ヨーロッパでは中世に衿や袖口が加わり、ルネサンス期には貴族がフリルで飾る装飾品にもなりました。19世紀には広く民衆が着る衣服として定着し、明治の文明開化とともに日本へ本格的に流入しました。

石川清右衛門が横浜で開いた店は、大正期には銀座・神戸・ニューヨーク・天津へと支店を広げ、日本のシャツ産業の礎となりました。「シャツの日」は、その150年近い歴史の重みを静かに伝える日でもあります。