生命保険の日 (記念日 11月1日)
- 制定年
- 1947年(昭和22年)
- 制定者
- 生命保険協会
- 生命保険の月
- 11月1日〜30日
- 日本初の保険会社
- 1881年(明治14年)設立
- 初の保険金支払い
- 1882年(明治15年)1月
- 紹介者
- 福沢諭吉『西洋旅案内』(1867年)
戦後まもない1947年(昭和22年)、日本はまだ焼け跡の残る復興期にありました。その年、生命保険協会は11月1日を「生命保険の日」と制定し、11月いっぱいを「生命保険の月」として啓発活動を展開することを決めました。敗戦後の混乱のなかで家族の生活を守る手段を広く知らしめることが、制定の背景にあります。
日本に生命保険の考え方が持ち込まれたのは明治初期のことです。福沢諭吉が1867年(慶応3年)に著した『西洋旅案内』のなかで欧米の保険制度を紹介したことが、日本における最初の接点とされています。その後1881年(明治14年)、欧米の制度を手本にした日本初の近代的生命保険会社が設立されます。翌1882年(明治15年)1月には、国内で初めて死亡保険金が支払われました。この出来事が新聞で報じられたことで、庶民の間に生命保険という仕組みが少しずつ知られるようになっていきました。
そもそも近代的な生命保険の数理的基礎を築いたのは、イギリスの数学者ジェームズ・ドドソンです。1762年にイギリスで世界初の近代的生命保険会社が設立されており、日本に同様の制度が根づくまでには約100年の開きがありました。封建社会から近代国家へと移行する時代の速度のなかで、保険という概念を一般に浸透させることは容易ではなかったのです。
11月1日が選ばれた理由について、生命保険協会は「月の初日を啓発の起点にする」という意図を持っていたとされます。戦後の日本社会では、契約者数・保険金額ともに低水準にとどまっており、老後や不慮の事態に備える文化の定着が急務とされていました。「生命保険の月」という形で一定期間を集中的に設けることで、社会全体への周知を図る狙いがありました。
現在、日本の生命保険の世帯加入率は9割前後で推移しており、主要国のなかでも高い水準にあります。1947年の制定から約80年を経て、生命保険は日本人の生活設計に深く組み込まれた制度となりました。毎年11月は、その出発点を振り返る月でもあります。
参考リンク
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