タイムカプセル・信毎ペンの庫の日 (記念日 10月22日)
- 制定者
- 信濃毎日新聞社
- 認定年
- 2023年(日本記念日協会認定)
- 設置日
- 1951年10月22日
- 収蔵点数
- 約3,400点(作文・絵など)
- 開封年
- 2021年(70年後)
- 新事業
- 1986人分の作文を20年間保管
70年後の自分へ——そんな手紙を書いた子どもたちがいました。1951年(昭和26年)10月22日、信濃毎日新聞社は長野市の城山公園に「信毎ペンの庫」と名付けたタイムカプセルを設置しました。紙齢2万5千号の節目に合わせた企画で、当時の小中学生の作文や絵など約3,400点が収められ、70年後に開封することを約束して地中に埋められました。「タイムカプセル」という言葉すら一般的ではなかった時代のことです。戦後わずか6年、物資も乏しい中で、新聞社が「未来の誰かへ」という発想で記録を残そうとした試みは、当時としては異色の文化事業でした。
子どもたちが書いた言葉は、封をされたまま城山公園の土の中で静かに時間を重ねていきました。そして2021年、約束の70年が経過しました。開封の場に集まった人々の中には、幼い頃に作文を書いたことを今も覚えているお年寄りたちがいました。手元に戻ってきた古い原稿用紙に書かれた自分の文字を見て、その場で涙をこぼした人もいたといいます。紙は色褪せていましたが、子どもの頃の思いはそこに確かに残っていました。
この歴史的なタイムカプセル事業を後世に伝えるため、信濃毎日新聞社は2023年に一般社団法人日本記念日協会へ申請し、10月22日を「タイムカプセル・信毎ペンの庫の日」として認定を受けました。
認定を機に、同社は創刊150周年記念事業として新しいタイムカプセル「新・信毎ペンの庫」をスタートさせています。長野県内の小中学生から「20年後のわたしへ」をテーマにした手書きの作文を募り、1986人分の作文を信毎本社内の書庫に保管。20年後に希望者へ返却する予定です。約70年後の開封から20年後の返却へ——時間のスケールは縮まりましたが、未来への手紙を預かるという精神は変わっていません。
タイムカプセルの本質は、時間を超えた対話にあります。過去の自分が未来の自分へ語りかけるという行為は、日記や記念写真とは異なる特別な感覚を持ちます。開封の瞬間まで内容を知ることができないという制約が、むしろその言葉に独特の重みを与えます。信濃毎日新聞が70年間守り続けた約束は、その価値を証明するひとつの実例として記録に残りました。
10月22日の他の記念日
10月22日のカレンダー情報
10月の二十四節気・雑節
- 寒露(かんろ) 10月8日(木)
- 霜降(そうこう) 10月23日(金)
- 秋の土用(どよう) 10月20日(火)