12月13日開幕|徳島でヨルダンを五感で体験

ヨルダン感謝展 in 徳島

開催期間:12月13日〜3月8日

ヨルダン感謝展 in 徳島
いつからどこでやるの?
展覧会は2025年12月13日(土)から2026年3月8日(日)まで、徳島県立あすたむらんど子ども科学館・多目的ホールで開催。入場無料だが休館日や開館時間に変則があるので公式サイトで事前確認を。
どんな体験ができるの?
ワディ・ラムの赤い砂に触れる体験、死海の高塩分を再現した浮遊展示、18mの羊毛タペストリー、火打ち石の音体験やザアタルの香りクイズなど五感で味わえる参加型展示が中心。

ヨルダンの自然と文化を徳島で体感する展覧会の狙いと背景

大阪・関西万博を契機に始まった交流の一環として、徳島県とヨルダンの文化・人的交流の歩みを紹介する感謝展が開催されます。展覧会は、徳島が伝統文化として持つ「藍染め」と関係の深い上板町とヨルダンの子どもたちの交流がきっかけとなり、両地域の親交を深める取り組みの延長線上に位置づけられます。

ヨルダンパビリオンから徳島県へ譲渡された展示品を核に、ワディ・ラムの自然、死海の特性、ヨルダンの歴史や工芸を五感で体験できる構成になっています。出品物は、友情の証としての受け渡しという経緯を持ち、ただの展示にとどまらない文化交流の記録としての意義を持ちます。

開催の基本情報(概略)

展覧会の正式名称は「EXPO LEGACY TOKUSHIMA 感謝展 in あすたむらんど徳島 『未来を紡ぐ ~ヨルダン ワディ・ラムからの手紙~』」です。会期・時間・会場、入場料などの基本事項は下表および本文内で詳細に示します。

この展覧会は展示の体験性を重視しており、来場者が手や足で砂を確かめたり、音を実際に出して試したり、匂いを嗅ぎ分けたりするなど、参加型のコーナーが複数設けられています。

体験で知るワディ・ラムと死海 ― 見て触れて知る主要展示

展示は、ヨルダンの代表的な自然環境であるワディ・ラム保護区と死海の特性を中心に据えています。ワディ・ラム保護区は2011年に世界遺産登録されており、赤い砂漠や岩肌の風景はヨルダンの自然を象徴します。

展示では、ワディ・ラムから採取された「赤い砂」を実際に手や素足で触れる体験コーナーや、死海の高い塩分濃度を再現して“浮遊”の様子を見せるコーナーが用意されています。視覚だけでなく触覚・身体感覚を通じてヨルダンの土地を疑似体験できます。

「赤い砂」体験コーナー

ワディ・ラム(別名「月の谷」)から運ばれた赤い砂漠の砂が展示されます。砂は粒が細かくさらさらとした感触で、手や素足で直接触れて確認できるように工夫されています。

ワディ・ラムは自然景観の保存が進められている保護区であり、その砂の感触を屋内で再現することで、遠隔地にいながら現地の雰囲気を体感する趣向です。展示にはワディ・ラム保護区が2011年に世界遺産登録された旨の説明も付されています。

「死海の塩」コーナー

死海はヨルダンとイスラエルの国境に位置する塩湖で、海水の約10倍という高い塩分濃度が特徴です。本コーナーではその塩分濃度を再現し、通常なら浮かばないような物体(ボウリング球など)を浮かせる様子を観察できます。

浮力の強さを視覚的に示す展示は、塩分濃度と浮力の関係を直観的に理解する教材的役割も果たします。子どもから大人まで科学的好奇心を刺激する内容です。

工芸と音、香りで味わうヨルダンの時間軸と暮らし

体験型の自然展示に加え、ヨルダンの歴史や生活文化を伝える工芸的な展示も充実しています。展示は「現在から過去へ」と時空を遡る表現を含むアート的要素と、日常的な素材を通した文化理解の二面性を持ちます。

展示には、長さ18メートルに及ぶ大型羊毛タペストリーや、ワディ・ラムで採れる自然石(火打ち石)を使った音体験、香りを用いたクイズなどが含まれ、視覚・聴覚・嗅覚の三方向からヨルダンを知ることができます。

大型羊毛タペストリー展示

羊毛を素材に用いた18mもの長さのタペストリーアートでは、ヨルダンの「現在から過去へ」と時空を遡るような表現がなされています。制作背景や意図、素材の解説を付して展示され、素材感や図像表現を通じて歴史感覚を伝えます。

タペストリーは観覧者が近づいて見ることができ、織りや色彩の変化、質感などを間近で確認できるようになっています。設置は会場スペースに合わせた工夫がされており、長尺作品の持つ時間性を伝える構成です。

自然石(火打ち石)と音の体験

ワディ・ラム保護区で採れる火打ち石は、叩くと「石琴」のような澄んだ音を出します。会場ではマレット(叩く棒)を用いて各石を実際に叩き、音色の違いを体感できるコーナーが設けられます。

音による体験は石の材質、形状、厚さなどによる音の変化を学ぶ機会であり、自然由来の素材が持つ音響特性を生かした展示です。音の違いを通じて現地の生活や儀礼、道具の利用法にも思いを馳せる構成になっています。

香り・映像・工芸品展示とスタンプコーナー

香り関連では、ヨルダンで頻繁に用いられるハーブ「ザアタル」の香り嗅ぎ分けクイズが用意されています。嗅覚を使って文化的な特徴を学ぶ趣向で、料理や暮らしの一端に触れることができます。

そのほか、ヨルダンの風景・文化・遺産を紹介する映像や工芸品展示、大阪・関西万博「ヨルダンパビリオン」ゆかりのスタンプコーナーなど、視覚的な学習と記念要素を組み合わせた展示群が並びます。

会期・時間・会場・運営情報と来場上の留意点

展覧会の会期は令和7年12月13日(土)~令和8年3月8日(日)です。会場は徳島県立あすたむらんど内の子ども科学館・多目的ホールで、入場料は無料となっています。公式サイトはhttps://asutamuland.jp/です。

休館日や開館時間に変則があるため、来場前に確認が必要です。主催は徳島県、共催は上板町、協力は大阪・関西万博「ヨルダンパビリオン」です。

休館日・開館時間の詳細

休館日
12月17日(水)および翌年1月からは毎週水曜日。ただし、2月11日(水)は開館し、翌2月12日(木)が休館となります。
開館時間
9:30~20:30(12月28日(日)まで)
9:30~16:30(12月29日(月)~3月8日(日))

これらの日時は会場運営の都合により変更される可能性があります。来場前にあすたむらんどの公式案内を参照することが望ましいとされます。

主催・共催・協力

  • 主催:徳島県
  • 共催:上板町
  • 協力:大阪・関西万博「ヨルダンパビリオン」

今回の展示は地方自治体間の連携と国際的な万博での出会いが基盤にあり、譲渡された展示物を活用する形で地域に根ざした国際交流を紹介する場となります。

展覧会の要点を整理した一覧

以下の表に、本展覧会の主要な情報を整理しました。会期・会場・主な展示項目・入場料・公式URLをわかりやすくまとめています。

項目 内容
展覧会名 EXPO LEGACY TOKUSHIMA 感謝展 in あすたむらんど徳島「未来を紡ぐ ~ヨルダン ワディ・ラムからの手紙~」
会期 令和7年12月13日(土)~令和8年3月8日(日)
休館日 12月17日(水)、翌年1月から毎週水曜日(ただし2月11日(水)は開館、2月12日(木)が休館)
開館時間 9:30~20:30(~12月28日)/9:30~16:30(12月29日~3月8日)
会場 徳島県立あすたむらんど 子ども科学館・多目的ホール(入場無料)
主催・共催・協力 主催:徳島県 共催:上板町 協力:大阪・関西万博「ヨルダンパビリオン」
主な展示内容
  • 「赤い砂」体験コーナー(ワディ・ラムの砂)
  • 「死海の塩」コーナー(高塩分による浮遊の再現)
  • 大型羊毛タペストリー(長さ18m)
  • ヨルダンの自然石(火打ち石)による音体験
  • ザアタルの香り嗅ぎ分けクイズ、映像・工芸品展示、ヨルダンパビリオンのスタンプコーナー等
関連リンク https://asutamuland.jp/

上記の通り、本展覧会はヨルダンと徳島の交流の記録と文化紹介を兼ねた構成です。譲渡された展示品を中心に、自然・歴史・工芸・匂い・音の五感による体験を通じて、来場者にヨルダンの多面的な魅力を伝えることを目的としています。

参考リンク: