2026年の福袋は安心重視に 調査でわかった選ばれる理由
ベストカレンダー編集部
2025年12月10日 12:53
福袋トレンド2026
開催日:12月10日
年末年始の風物詩「福袋」をめぐる消費者の現在地
食と暮らしのメディアmacaroni(マカロニ)が実施した「福袋に関するアンケート」(株式会社トラストリッジ発表、2025年12月10日公表)は、現代の福袋消費における価値観の変化を明らかにしています。本リリースは、年末年始に定着した福袋文化がSNSや情報共有の普及によってどのように変化したかを示しています。
調査は2025年11月19日〜11月29日に実施され、対象は280名(macaroniの読者・SNSフォロワー中心)です。集計では小数点第二位を四捨五入しているため合計が100%にならない場合がある点も注意書きとして明記されています。以下では、調査概要と主要な結果を具体的に整理してお伝えします。
- 調査期間
- 2025年11月19日〜11月29日
- 調査対象
- 280名(macaroniの読者/SNSフォロワー中心)
- 公表
- 株式会社トラストリッジ(2025年12月10日 11:00)
購入実態と人気ジャンル — 食品系が上位を独占
調査結果では、福袋の購入経験や購入頻度について明確な傾向が示されました。まず購入頻度では「毎年必ず買う」が29.3%、「たまに買う」が27.1%、これらを合わせただけでも半数を超えます。一方で「ほとんど買わない」は31.4%と、購入意向が分かれる構図も見られました。
さらに「2〜3年に一度」を含めると、約7割が福袋購入の経験者または関心層に当たると総括されています。つまり多数の消費者にとって、福袋は年末年始の習慣や関心事のひとつであり続けています。
- 毎年必ず買う:29.3%
- たまに買う:27.1%
- ほとんど買わない:31.4%
- 2〜3年に一度を含むと:約70%が購入経験または関心あり
福袋のジャンル別では、過去に購入した福袋の集計で飲食・食品系が上位を独占しました。具体的なブランド別の購入比率は本リリースに詳細数値の掲載はないものの、食品・飲食系の人気が突出している点は明確です。
購入者にとって食品系が支持される理由として、家族で分け合える点や賞味期限が比較的長く無駄になりにくい点が挙げられます。年始に消費しやすい実用性が購買につながっていると分析できます。
満足度の高低とその要因 — 「安心感」が勝敗を分ける
本調査で算出された満足度(5段階評価の平均)では、上位に挙がったのは以下のブランドでした。満足度ではわずかな差にとどまるものの、いずれの上位ブランドも「元が取れる」「内容が安定している」といった要素が高評価の共通因子になっています。
- マクドナルド(満足度スコア:3.68)
- カルディコーヒーファーム(満足度スコア:3.66)
- ミスタードーナツ(満足度スコア:3.65)
満足度が高い理由としては、以下の点が具体的に挙げられています。
- 金券や商品引換券が同等以上に入っている:支払金額分の金券が入っており、グッズ分が実質無料になる設計が安心感につながっている。
- 消費可能な食品が多い:家族で食べられる量や賞味期限が長い商品が好評。
- 付加価値のあるグッズや新しい味の試用:可愛いグッズや普段買わない味に出会える楽しみ。
一方で不満の声が高まるケースも明確です。不満の主要因は「不用品」「在庫処分感」「制限の多さ」です。具体例も調査で挙がっています。
- 在庫処分の印象
- 「賞味期限が近い売れ残りの商品が多数入っていた」など、明らかな在庫処分と思われる内容に対する否定的評価。
- 用途に合わない物
- 「自分では選ばない色やサイズの服が入っていた」「家電福袋にテニスボールが入っていた」といった予想外の不一致。
- 利用制限の不便さ
- 「金券の有効期限が短すぎて使い切れない」「対象商品が限定され使い勝手が悪い」といった声。
リピート購買の決定要因
満足度の高いブランドはリピート購買につながりやすいことがわかりました。特にカルディコーヒーファームは実績と満足度が高く、根強い支持を集めています。スターバックスの人気も引き続き強い傾向にあります。
リピートを促す共通要因としては「過去の購入で良い体験があったこと」「内容が安定していること」が挙げられ、信頼の積み重ねが継続的な購入動機になっている点が確認されました。
消費者が重視する項目と、求められるデザイン
福袋購入時に最も重視される基準は「コスパの良さ(総額との差)」と「商品の実用性」で、いずれも上位に位置しました。逆に「限定感・特別感」は低スコアとなり、かつての「何が入っているかわからない運試し」的な魅力よりも、損をしない安心感が重要視されています。
この傾向はSNSやメディアでのネタバレ共有が一般化したこととも整合します。情報が事前に流通する現状では、購入前に中身を確認して納得した上で買いたいという消費者が増えています。
- 重視項目上位:コスパ(総額との差)、商品の実用性
- 低評価項目:限定感・何が入っているかわからないワクワク感
ただし、福袋特有の「お祭り感」や「開封の瞬間の高揚感」を完全に捨て去ったわけではありません。多くの消費者は「失敗したくないが、少しのランダム性は楽しみたい」といった、安心感とワクワク感の両立を求めています。
消費者の具体的な声としては、「中身がわからないものは怖くて買えない」「ネタバレを見てから購入を決める」「服の福袋はサイズやデザインのリスクが高く、食品以外は買わない」といった実例と、「多少お得でなくても運試しで買ってしまう」「普段買わないものが入っている楽しさもある」といった両面的な発言がレポートされています。
まとめ:調査から読み解く2026年の福袋トレンド
macaroniの調査は、福袋に求められる価値が「安心感」に大きく傾いていることを示しています。金券や引換券などで損をしない設計、食品のような実用性の高い中身、過去の購入での良好な体験がリピートを支える要因です。一方で、開封の瞬間の楽しみを完全に捨て去っているわけではなく、適度なランダム性を残した設計が支持されています。
以下の表は、本リリースで示された主要データとポイントをまとめたものです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 調査実施期間 | 2025年11月19日〜11月29日 |
| 対象 | 280名(macaroni読者・SNSフォロワー中心) |
| 購入頻度(代表値) | 毎年必ず買う29.3%、たまに買う27.1%、ほとんど買わない31.4% |
| 購入経験率 | 「2〜3年に一度」を含め約70%が購入経験・関心層 |
| 人気ジャンル | 飲食・食品系が上位を独占(食品の実用性が支持要因) |
| 満足度トップ3(平均スコア) | 1位 マクドナルド(3.68)、2位 カルディ(3.66)、3位 ミスタードーナツ(3.65) |
| 満足の要因 | 金券等で支払金額分が保障される設計、賞味期限の長い食品、使えるグッズ |
| 不満の要因 | 在庫処分と思われる商品の投入、不用品、金券の短い有効期限や利用制限 |
| 求められる設計 | 「安心感」と「適度なランダム性(ワクワク)」のバランス |
| 情報ソース/関連リンク | macaroni記事:https://macaro-ni.jp/172945 関連:https://eleminist.com/article/4390 |
| 発表元 | 株式会社トラストリッジ(本社:東京都目黒区、代表:大場義之、従業員38名、設立2008年9月) |
本稿はmacaroniが公表したアンケート結果をもとに作成しています。調査結果の詳細はmacaroni本誌にて公開されており、記事内の画像やプレスリリース素材のダウンロードも提供されています。調査結果を引用する際は、macaroni調査である旨の記載と該当記事へのリンクを求める旨の掲示があるため、その点に留意してください。
参考リンク: