写真展「香港、消された声」表現の自由を問う
ベストカレンダー編集部
2025年12月9日 19:34
香港 消された声展
開催期間:12月6日〜12月14日
写真がつなぐ「消された声」の現在性
かつて「一国二制度」のもとで約束された高度な自治と表現の自由が縮小し、民主的な市民社会の活動領域が狭められている香港。アムネスティ・インターナショナル日本が主催する写真展『香港、消された声』は、そうした変容の過程で消えゆく「声」に焦点を当てます。
写真を通じて示されるのは、抗議の現場に立つ人びと、変容する街の風景、そして日常のなかで静かに押しつぶされていく多様な個人の表現です。本催事は、国安法(香港国家安全維持法)制定から5年が経過した現状を可視化し、遠く離れた場所にいる私たちがその現実とどう向き合い、連帯のあり方を考えうるかを問い直す場を意図しています。
展示の構成と出展者──写真が伝える記録と証言
本写真展では、香港出身のジャーナリストであるクレ・カオル氏による写真を中心に展示されます。クレ・カオル氏の撮影は、抗議行動や日常の断片を通じて、街にあふれる声がどのように表出し、またどのように抑圧されてきたかを視覚的に伝えます。展示写真の著作権表記は©︎クレ・カオルです。
あわせて、香港の元区議であり民主活動家のサム・イップ氏、AP通信の記者であるルイーズ・デルモット氏の写真が展示されます。各出展者の写真は、異なる立場と役割から香港の社会的変化を記録したものとして配置されています。
展示で扱われる主題
展示が扱う主題は次の通りです。各項目は写真という媒体を通じて市民の行動や感情、抑圧のプロセスを示しています。
- 抗議行動と市民の抵抗
- 監視や法的制約がもたらす表現の抑圧
- 日常生活の中で消えゆく小さな声や記憶
- 街の風景の変化と公共空間の縮小
これらの主題は、写真が視覚的に即時性をもって提示する点により、歴史的・社会的文脈の理解を補強する役割を果たします。来場者は個々の写真を通じて、自由や表現の制約がもたらす具体的な影響を目の当たりにすることになります。
会期中の関連イベントと参加方法
本写真展は会期中に複数の関連イベントを実施します。中でも注目すべきは、会期最終日のクレ・カオル氏による特別トークと、会期中のドキュメンタリー映画上映会です。これらは写真展示と合わせて、視覚資料と口頭・映像による証言を重ね合わせる機会を提供します。
以下に各イベントの詳細を具体的に示します。参加費は原則無料ですが、映画上映については事前予約が必要です(カンパ歓迎)。
クレ・カオル氏 特別トーク
日時:2025年12月14日(日)14:00~15:30
内容:激変する故郷・香港を写真として記録した経験についてのトーク。展示作品の背景や撮影時の状況、写真を通じた記録行為の意味について語ります。
映画『香港、裏切られた約束(因為愛所以革命)』上映会
日時:2025年12月12日(金)18:15〜21:15(開場17:45)
当日のプログラムは次の通りです。
- 18:15〜 事前解説
- 18:45〜 映画「香港、裏切られた約束(因為愛所以革命)」上映
- 20:45〜 質疑応答
場所:日本教育会館 3階 一ツ橋ホール(写真展と同じ建物の3階です)
参加費:無料(カンパ歓迎)。映画のみ事前予約が必要です。予約フォーム:https://forms.gle/WKNbsLCdKNjZFByN9
開催情報と主催者連絡先
写真展『香港、消された声』の開催概要は以下の通りです。会期、会場、アクセス方法、問い合わせ先など来場に必要な情報が含まれます。
会場は日本教育会館の1階一ツ橋画廊で、地下鉄神保町駅から徒歩5分の位置にあります。会期と開場時間は明確に定められており、入場は無料です。
- 会期
- 2025年12月6日(土)〜12月14日(日) 10:00〜18:00
- 会場
- 日本教育会館 1階 一ツ橋画廊(東京都千代田区一ツ橋2-6-2)
- 会場案内電話
- 03-3230-2833(道案内専用)
- 参加費
- 無料(映画上映は事前予約制、カンパ歓迎)
- 主催・問い合わせ
- 公益社団法人アムネスティ・インターナショナル日本
〒102-0073 東京都千代田区九段北1-5-9 九段誠和ビル5F
TEL:03-3518-6777 E-mail:camp@amnesty.or.jp - 関連リンク
- https://www.amnesty.or.jp/get-involved/event/2025/1212_10794.html
主催団体であるアムネスティ・インターナショナルは、1961年に発足した国際的な人権NGOで、世界200カ国で1000万人以上が参加する市民運動を展開してきた組織です。日本支部は1970年に設立され、国内外の人権状況の発信と啓発活動を行っています。
本記事の要点(表形式の整理)
以下の表は本記事で紹介した主要情報を整理したものです。会期、会場、参加費、イベントスケジュール、出展者、主催者連絡先などを一目で確認できます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 展覧会名 | 写真展『香港、消された声』 |
| 会期 | 2025年12月6日(土)〜12月14日(日) 10:00〜18:00 |
| 会場 | 日本教育会館 1階 一ツ橋画廊(東京都千代田区一ツ橋2-6-2) |
| アクセス | 地下鉄神保町駅 徒歩5分 / 会場案内電話 03-3230-2833 |
| 参加費 | 無料(映画上映は事前予約制、カンパ歓迎) |
| 特別トーク | クレ・カオル氏 特別トーク 12月14日(日)14:00〜15:30 |
| 映画上映 | 『香港、裏切られた約束(因為愛所以革命)』 12月12日(金)18:15〜21:15(開場17:45) / 事前予約: 予約フォーム |
| 出展者(主な写真) | クレ・カオル(©︎クレ・カオル)、サム・イップ(元区議、民主活動家)、ルイーズ・デルモット(AP通信記者) |
| 主催・問い合わせ | 公益社団法人アムネスティ・インターナショナル日本 / TEL:03-3518-6777 / E-mail: camp@amnesty.or.jp |
| 関連リンク | https://www.amnesty.or.jp/get-involved/event/2025/1212_10794.html |
| 補足 | 国安法(香港国家安全維持法)制定から5年を機に現状を可視化する展示。写真を通じて「声を上げる権利」が脅かされるとはどういうことかを問う企画。 |
以上が本写真展と関連イベントの主要な情報整理です。展示では写真という記録メディアを通じて、香港での市民の抵抗とその後の抑圧がどのように可視化されているかを確認できます。会期中のトークや映画上映は写真の背景を補い、より深い理解を得るための機会を提供します。
参考リンク: