NCPC発足で変わる国内サイバー産業の連携と海外展開

NCPC設立

開催日:12月9日

NCPC設立
NCPCって何の組織なの?
一般社団法人ソフトウェア協会が設立した日本発のサイバーセキュリティ産業振興コミュニティで、国内企業の連携や官民協働を通じて技術共有、海外展開支援、政策提言などで産業の自立と経済安全保障の強化を目指す組織です。
どんな企業が参加してるの?
トレンドマイクロやHENNGE、バッファロー、アマゾン ウェブ サービス ジャパン、日本マイクロソフトなどの大手と、多数の国内スタートアップや専門企業を合わせて一般会員33社・特別会員11社が参加しています。

日本発のサイバーセキュリティ産業を統合する新たなプラットフォーム

一般社団法人ソフトウェア協会(SAJ)は、2025年12月9日14時30分に「日本サイバーセキュリティ産業振興コミュニティ(Nippon Cybersecurity Promotion Community/略称:NCPC)」を設立したと発表しました。設立の趣旨は、日本国内のセキュリティ製品・サービスの開発・提供を担う企業が連携し、産業の自立的発展と経済安全保障の強化を図ることにあります。

このコミュニティは、サイバー攻撃が継続的に発生し、法制度面でも経済安全保障推進法や能動的サイバー防御に関する法整備が進む状況を踏まえて立ち上げられました。日本のデジタルインフラと産業競争力を維持・強化するため、国内企業の連携と官民協働を制度的に支援することを目的としています。

日本サイバーセキュリティ産業振興コミュニティ(NCPC)設立のお知らせ 画像 2

設立の背景と関連政策

設立発表には、経済産業省が2025年3月に示した「サイバーセキュリティ産業振興戦略」や、2025年6月に閣議決定された「統合イノベーション戦略 2025」といった政府の戦略が明示されています。これらの政策は、デジタル貿易赤字の是正、経済安全保障の強化、能動的サイバー防御の推進、そして国内産業の競争力向上を目標としています。

参照URLは次のとおりです。経済産業省の戦略資料は こちら、統合イノベーション戦略2025は こちら から確認できます。

NCPCの目的、キャッチコピー、活動内容

NCPCの名称は「日本サイバーセキュリティ産業振興コミュニティ(Nippon Cybersecurity Promotion Community)」。略称はNCPCです。設立の目的として掲げられているのは、国内のセキュリティが地域から世界までの安全を支えること、そして産業・技術の進化を促し、日本を「デジタル国家」として再興させることです。

コミュニティのキャッチコピーは「日本の守る力を興す力へ。興す力で世界を導く力へ。」(英訳:From Japan’s power to protect, to create, and to lead the world.)と定められています。国内の技術を活用して世界へ展開する姿勢を端的に示した言葉です。

主な活動内容

NCPCは、会員企業と連携して複数の具体的な活動を行う計画です。以下はプレスリリースで明示された活動項目です。

  • 日本のセキュリティ・サービスのマッピング・スコアリング
  • セキュア設定ガイドの共有と利活用促進
  • 海外展開に向けた活動
  • 製品・サービスに関する官民合同共有会、勉強会の開催
  • サイバーセキュリティに関する情報共有・意見交換
  • 政策提言や関係機関との連携活動

このほかに、組織内部では複数の分科会を設け、マーケティング、ソリューション、ロビーイング、コラボレーションなどテーマ別に検討・推進する構成が予定されています。分科会は、会員の技術・知見を集約するための主要な実務単位となります。

会員構成と参加要件、設立メンバー一覧

NCPCの会員は大別して「特別会員」と「一般会員」に分かれます。特別会員は、我が国が批准するサイバー犯罪に関する条約(Convention on Cybercrime, ETS No.185)の締約国に本社を置き、日本社会の持続的発展と安全・安心に寄与する法人・団体が対象となります。

一般会員には、特別会員の要件に加えて、セキュリティ製品・サービスの開発・提供を行う法人や事業化を進めるスタートアップなどが参加できます。一般会員となるための条件は以下の通りです。

一般会員の主な要件
・日本国内に本社または主要開発拠点を有する組織
・日本法に基づく法人格を持ち、国内で法人税を納付(予定)する組織
・知的財産権を日本国内で統制可能な組織
・国内で適切に収益を計上している組織
・安全保障・輸出管理に抵触しない組織
・国家安全保障上の有事において公的機関と協力できる組織

一般会員(順不同)

プレスリリースは以下の一般会員企業を列挙しています。すべてを順不同で記載します。

  • ワンビ株式会社
  • サイバートラスト株式会社
  • Sky株式会社
  • ソフトイーサ株式会社
  • IssueHunt株式会社
  • 株式会社SYNCHRO
  • Casley Deep Innovations株式会社
  • 株式会社リチェルカセキュリティ
  • 株式会社ZenmuTech
  • 株式会社FFRIセキュリティ
  • 株式会社網屋
  • サイエンスパーク株式会社
  • GOFU株式会社
  • HENNGE株式会社
  • 株式会社ラネクシー
  • 株式会社Trive Secure Lab
  • 株式会社バッファロー
  • アップデータ株式会社
  • 株式会社ラック
  • 株式会社アイルミッション
  • 株式会社 Aufense Technologies
  • エムオーテックス株式会社
  • トレンドマイクロ株式会社
  • 株式会社Blue Planet-works
  • 株式会社アシュアード
  • デジタルアーツ株式会社
  • 株式会社セキュアスカイ・テクノロジー
  • クオリティソフト株式会社
  • 株式会社アイ・オー・データ機器
  • 株式会社アイキューブドシステムズ
  • 株式会社ソリトンシステムズ
  • 株式会社AnchorZ
  • SecureNavi株式会社
  • フューチャー株式会社

特別会員(順不同)

特別会員として参加する企業は次の通りです。特別会員は、国際条約に関する条件を満たす企業等が該当するとされています。

  • ネットワンシステムズ株式会社
  • アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社
  • 日本マイクロソフト株式会社
  • 株式会社Trive
  • 株式会社ピーエスシー
  • 株式会社VLCセキュリティ
  • さくらインターネット株式会社
  • グローバルセキュリティエキスパート株式会社
  • 株式会社フォーラムエイト
  • サイボウス株式会社
  • NECセキュリティ株式会社

運営体制、事務局、問い合わせ先

NCPCの運営体制は代表、副代表、運営委員および事務局で構成されます。代表は萩原 健太氏(GOFU株式会社 代表取締役ほか)であり、副代表は中本琢也氏(エムオーテックス株式会社 取締役)と発表されています。事務局は一般社団法人ソフトウェア協会が担います。

プレスリリースで公表された役員等は以下の通りです。

代表
萩原 健太(GOFU株式会社 代表取締役/アップデータ株式会社 社外取締役/(一社)ソフトウェア協会 副会長)
副代表
中本 琢也(エムオーテックス株式会社 取締役)
運営委員(順不同・敬称略)
佐久間 貴(株式会社網屋 取締役)
前田 典彦(株式会社FFRIセキュリティ 執行役員)
高村 徳明(Casley Deep Innovations株式会社 取締役)
田上 利博(サイバートラスト株式会社 フィールドマーケティング部 担当部長)
金井 孝三(Sky株式会社 執行役員)
増田 剛洋(株式会社Trive Secure Lab 代表取締役)
林 優二郎(フューチャー株式会社 執行役員)
加藤 貴(ワンビ株式会社 代表取締役)
事務局
一般社団法人ソフトウェア協会

報道・問い合わせ先は以下の通りです。E-mailアドレスはプレスリリース記載の連絡先をそのまま掲載します。

E-mail:sajoffice198602_@saj.or.jp

関連情報(分類・キーワード・リンク)

プレスリリースに記載された分類とキーワード、関連リンクは次の通りです。イベント分類や広告カテゴリなど、発信元が指定した情報を含めて整理しています。

  • 種類:イベント
  • ビジネスカテゴリ:広告・宣伝・PR
  • キーワード:セキュリティ、デジタル国家、コミュニティ、国産、経済安全保障
  • 関連リンク:https://www.saj.or.jp/community_ncpc
  • ダウンロード:プレスリリース素材(プレスリリース内で使われている画像ファイルがダウンロード可能)

要点の整理(表形式)

以下の表は、本記事で触れたNCPC設立に関する主要事項を整理したものです。設立日や代表、目的、主な活動、会員構成といった重要ポイントを一覧で確認できます。

項目 内容
設立発表 2025年12月9日 14時30分(一般社団法人ソフトウェア協会による発表)
名称(略称) 日本サイバーセキュリティ産業振興コミュニティ(Nippon Cybersecurity Promotion Community/NCPC)
目的 日本のセキュリティを地域から世界へ支え、産業と技術の進化を促し、デジタル立国の再興を牽引すること
キャッチコピー 「日本の守る力を興す力へ。興す力で世界を導く力へ。」(英訳あり)
主な活動 サービスのマッピング・スコアリング、セキュア設定ガイド共有、海外展開支援、官民合同会の開催、情報共有、政策提言等
分科会 マーケティング/ソリューション/ロビーイング/コラボレーション
代表・副代表 代表:萩原 健太 / 副代表:中本 琢也
運営委員 佐久間 貴、前田 典彦、高村 徳明、田上 利博、金井 孝三、増田 剛洋、林 優二郎、加藤 貴(順不同)
事務局 一般社団法人ソフトウェア協会(SAJ)
会員(一般/特別) プレスリリースに記載の一般会員33社および特別会員11社(本文リスト参照)
問い合わせ E-mail:sajoffice198602_@saj.or.jp
関連資料 経済産業省「サイバーセキュリティ産業振興戦略」(URL記載)、統合イノベーション戦略2025(URL記載)、公式案内ページ:https://www.saj.or.jp/community_ncpc

設立の趣旨、組織構成、活動計画、参加企業一覧、問い合わせ先といった情報を本表にまとめました。プレスリリースの全文に含まれている各要素をこの記事内で網羅的に整理しています。

なお、本コミュニティは日本国内でのセキュリティ産業の競争力強化と、政策面・実務面での官民連携を高めることを目的としています。関連資料や詳細は、上記の公式リンクおよび問い合わせ先で確認できます。

参考リンク: