骨格センサーで介護予防 きづなろが最優秀賞獲得
ベストカレンダー編集部
2025年12月9日 14:07
きづなろ最優秀受賞
開催日:12月8日
介護予防の現場に向けた技術が評価される:ピッチファイナルで株式会社きづなろが最優秀賞を獲得
2025年12月8日20時00分、ヘルステックのグローバルカンファレンス『Healthtech Summit 2025』のメインイベントであるピッチコンテスト決勝(ピッチファイナル)が開催され、介護予防領域で骨格センサーを用いたプロダクトを提供する株式会社きづなろが最優秀賞を受賞しました。主催はHealthtech Summit 2025運営委員会であり、当日発表された結果は主催側からの正式な発表に基づくものです。
本大会では、介護現場の人手不足や長時間労働といった喫緊の課題に対し、テクノロジーで解決を図る事業アイデアが多数提示されました。きづなろは最優秀賞に加えて、観客投票で決まるオーディエンス賞も受賞し、ダブル受賞となりました。副賞として最優秀賞には賞金100万円が贈られています。
受賞企業と代表コメント
最優秀賞を受賞した株式会社きづなろの代表取締役、大槻知史氏は受賞にあたって次のように述べています。大槻氏は介護経験をきっかけに退職し、独学でAIを学んだ経緯を紹介しました。母親が自宅で転倒した際に発見が遅れた悔しさが、技術開発の原点であると語っています。
大槻氏は、単なる見守りではなく「本当に人を救い、守る技術」を目指して改良を重ねてきたこと、現場スタッフの負担軽減と高齢者の安全確保が急務であることを強調しました。また、海外での予防領域の先行事例を踏まえ、予防領域でのデータ活用を日本で本格化させ、日本が介護予防の先進モデルとなることを目指す考えを示しています。今回の受賞を弾みに業界連携を進め、社会課題の解決に尽力する意向も表明しました。
ピッチコンテストの構成と受賞一覧:審査方式と審査員構成を詳述
ピッチコンテストは「予防から医療・介護、食からHRまで、人がよりよく生きることをテクノロジーで実現するサービス」を対象に公募が行われました。応募の中から厳選されたファイナリストが登壇し、各社5分間のピッチと7分間の審査員との質疑応答で審査が行われます。
審査を経て、最優秀賞1社およびスポンサー各賞が決定されます。スポンサー賞の一つである「インテージヘルスケア賞」は株式会社インテージヘルスケアの協賛により授与されました。
- 最優秀賞(副賞:100万円):株式会社きづなろ(代表取締役 大槻知史) https://qiznalo.com/
- インテージヘルスケア賞(協賛:株式会社インテージヘルスケア):株式会社Genics(代表取締役 栄田源) https://genics.jp/
- オーディエンス賞:株式会社きづなろ(代表取締役 大槻知史) https://qiznalo.com/
審査員と司会
ピッチの審査には業界内外の識者が参加し、多角的な評価が行われました。審査員は国内外の企業経営者やヘルスケア領域の実務者が名を連ねています。
- 審査員(敬称略)
- 村井 啓太(株式会社インテージホールディングス 上席執行役員/株式会社インテージヘルスケア 代表取締役社長)
- 岡村 直樹(アステラス製薬株式会社 代表取締役社長CEO)
- Matthew Holt(Co-Founder, Health2.0 Conference & Founder, The Health Care Blog)
- 南部 美貴(株式会社NTTドコモ コンシューマサービスカンパニー ヘルスケアサービス部長)
- 小林 賢治(シニフィアン株式会社 共同代表/Nstock株式会社 エグゼクティブ・アドバイザー)
- 福神 雄介(アルフレッサ株式会社 代表取締役社長)
- 石見 陽(メドピア株式会社 取締役会長(医師・医学博士))
司会は医師の横松知咲子氏が務め、プレゼンテーションと質疑応答の進行を担いました。審査はプレゼンテーションの技術面だけでなく、社会的インパクトや実現可能性、データ利活用の観点から総合的に行われています。
ヘルステックサミットの位置づけと視聴方法:テーマと開催意義を整理
『Healthtech Summit』は今年で11年目を迎えるヘルステック領域のカンファレンスで、テーマは「Into Your Hands ~つなげるテクノロジーで拓く、次世代のヘルスケア~」です。ヘルステックを「よりよく生きる」を実現するテクノロジーと定義し、医療に直結するものに限らず、人生のあらゆる段階に寄り添う技術を幅広く取り上げています。
国際情勢が変動する2025年の状況下で、ヘルステック領域は再び注目を集めています。特に日本は高齢先進国であり、整備された医療体制とデジタル実装の進行により、世界からの関心が高い市場です。AIを活用した創薬、エビデンス構築、データの個人への還元、最適化された治療体験などがビジネスやアカデミアで実用化されつつあります。
主催側は、データがつながりソリューションが最適化されることで、医薬品やサービスという形で個人に還元される世界の実現を掲げています。今回のサミットでは、次世代のヘルステックが社会でどのように実装されるかを多様な切り口から議論する場が提供されました。
運営と参画企業
Healthtech Summit 2025運営委員会には、メドピア株式会社およびアルフレッサ株式会社が参画し、企画立案やプログラム構成を通じてサミットの推進に貢献しています。以下に両社の概要を記載します。
- メドピア株式会社
- 代表:後藤 直樹(代表取締役 兼 執行役員社長)
- 所在地:東京都中央区築地1-13-1 銀座松竹スクエア8階
- 主事業:医師集合知プラットフォーム「MedPeer」運営(medpeer.jp)
- URL:https://medpeer.co.jp
- アルフレッサ株式会社
- 代表:福神 雄介(代表取締役社長)
- 所在地:東京都千代田区神田美土代町7番地
- 主事業:医療用医薬品、医療機器、医療用検査試薬、介護用品、健康食品、一般用医薬品等の卸売販売
- URL:https://www.alfresa.co.jp/
上記の企業は運営委員会に参画し、企画やプログラムに関する貢献を行っています。イベントの公式情報は『Healthtech Summit 2025』公式サイトで確認できます(https://healthtechsummit.jp/)。
要点の整理:開催情報・受賞結果・関係者を表にまとめ
以下の表は、本記事で紹介した主要な情報を整理したものです。開催日時、受賞企業、審査員、主催参画企業、視聴方法などを一覧にしています。表の後に本文の要約を示し、記事を締めくくります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 発表日時 | 2025年12月8日 20時00分 |
| イベント | Healthtech Summit 2025 ピッチコンテスト(ピッチファイナル) |
| 最優秀賞 | 株式会社きづなろ(代表 大槻知史)/副賞:100万円/URL:https://qiznalo.com/ |
| オーディエンス賞 | 株式会社きづなろ(代表 大槻知史)/URL:https://qiznalo.com/ |
| インテージヘルスケア賞 | 株式会社Genics(代表 栄田源)/URL:https://genics.jp/ |
| 審査員(主な氏名) | 村井啓太、岡村直樹、Matthew Holt、南部美貴、小林賢治、福神雄介、石見陽 |
| 司会 | 横松知咲子(医師) |
| 運営参画企業 | メドピア株式会社(後藤直樹)、アルフレッサ株式会社(福神雄介) |
| 公式情報・視聴 | 公式サイト: https://healthtechsummit.jp//イベント終了約1週間後より約1か月間のアーカイブ配信(チケット購入・登録者へ視聴案内)/オンライン視聴チケット(無料)はイベント終了後も登録可能 |
| 関連リンク(主な) | https://qiznalo.com/ 、 https://genics.jp/ 、 https://medpeer.co.jp 、 https://www.alfresa.co.jp/ 、 https://healthtechsummit.jp/ |
本記事では、Healthtech Summit 2025のピッチコンテスト決勝における結果、受賞企業のコメント、審査員構成、運営参画企業の概要、視聴方法に関する情報を網羅的に整理しました。受賞した株式会社きづなろは、介護現場の安全性向上と現場負担の軽減を目指す骨格センサー技術を掲げ、最優秀賞およびオーディエンス賞を獲得しました。大会の詳細やアーカイブ視聴は公式サイトで案内されています。
参考リンク: