第20回湘南国際マラソンが開催、海沿いで23,000人走る
ベストカレンダー編集部
2025年12月8日 21:50
第20回湘南国際マラソン
開催日:12月7日
湘南の海と富士を背にした、第20回湘南国際マラソンの一日
2025年12月7日(日)に開催された第20回 湘南国際マラソンは、会場を大磯プリンスホテル(神奈川県)に置き、およそ23,000人のランナーが参加して湘南の海岸線を駆け抜けました。朝日が差し込む海岸線からは遠くに富士山を望み、相模湾のきらめく海面や江の島の姿がランナーの視界を彩りました。
大会当日はコースの景観と走りやすさが両立し、路上にほとんどゴミが見られない整った環境のなかで、沿道からの応援と海風がランナーを支えました。ゴールしたランナーの表情には完走の達成感に加え、景色と一体になったような満足感がにじんでいました。
陸と水が同時に始まる共演
午前9時、マラソンの号砲とともに陸上競技が一斉にスタートすると同時に、Shonan Marine Raceの水上競技も相模川で始まりました。6人乗り・1人乗りのアウトリガーカヌーやSUP(サップ)が川面を進み、湘南大橋からは水上の躍動が見られ、陸上のランナーと水上の選手が互いに手を振り合う場面がありました。
この日の天候とコース設計により、ランナーは視覚的にも感情的にも支えられる経験を得ており、海と山、街と人のつながりが際立つ構成となっていました。
サステナブルな大会づくり — マイボトル・マイカップとクリーンスタート
湘南国際マラソンは2022年に「ゴミを出さない大会」へ大きく舵を切り、今回で4年目を迎えました。大会は使い捨てカップやペットボトルを全面廃止し、マイボトル・マイカップ方式を全面採用しています。今回もマイボトル・マイカップを手にしたおよそ23,000人のランナーがスタートしました。
加えて、スタート前の防寒ウェアを回収・返却する「クリーンスタートプラン」も継続して実施され、参加者数は前年の約700名から約3,000名へと大きく増加しました。この取り組みにより、廃棄物を発生させないスタートの習慣が定着しつつあります。大会全体の環境負荷分析の詳細は後日公表予定です。
回収・返却の実務と参加者の行動変化
クリーンスタートプランでは、スタート前に不要な防寒着を大会側で回収し、レース後に返却するシステムを採用しました。大会運営側はこの回収・返却の運用を継続的に改善しており、参加者側でも事前の準備や動線の理解が進んだことで回収率が向上しました。
大会運営は今後、回収された物資の取り扱い方法や寄贈・再利用の仕組みなど、より詳細な環境負荷低減策を順次発表するとしています。
競技のハイライトと国際交流
競技面では、男子・女子ともに注目すべき記録やドラマがありました。フルマラソン女子では高野 温菜(たかの・はるな)選手が従来の大会歴代記録2時間44分53秒を3分以上更新する2時間41分16秒で優勝しました。男子フルマラソンでは滑 和也選手が2時間25分09秒で優勝し、2位に1分以上の差をつける力走を見せました。
10km種目でも一般および高校生部門において国内外の選手が入賞し、特に海外交流の一端を担う存在としてオーストラリア・タスマニアのローンセストン ランニング フェスティバルとのパートナーシップが継続されました。本大会には相互派遣により海外選手が招待され、Gretchen Creighton選手が10km女子高校生で優勝しました。
アンバサダーとゲストの貢献
大会アンバサダーとして4回目の登壇となるウルトラランナーの「みゃこ」さんは、フルマラソンの4時間ペースメーカーを務め、声かけを交えながら走ることで多くのランナーのペース形成と精神的支えになりました。ペースメーカーとしての役割は記録面だけでなく、集団走の安定や完走率向上にも寄与しています。
また大会ゲストの森川千明さんは10kmオープンに出走し、参加者と交流しながら走ることで大会の雰囲気を高めました。こうした有識者・著名人の関与は、競技面の注目を集めるだけでなく参加者同士のコミュニケーション促進にも寄与しています。
大会概要、コース詳細、結果一覧
以下に大会の公式情報とコース、各種目の優勝記録、次回開催予定を分かりやすく整理します。コースはフルマラソン、10km、2kmおよびラン&ウォーク1.4kmと多様で、いずれも湘南の海岸線や主要な道路を活用した設定です。
主催・運営は株式会社ランナーズ・ウェルネス。大会に関する公式情報は大会ホームページおよび同社の公式サイトで確認できます。
大会の基本情報と種目
開催日: 2025年12月7日(日)
会場: 大磯プリンスホテル(神奈川県)
- 種目
- ■ フルマラソン
- ■ ファンラン10km(一般、高校生)
- ■ ファンラン2km(中学生、小学生高学年、ファミリーラン親子(小学生低学年))
- ■ ラン&ウォーク1.4km
コース詳細
各種目のコースは以下の通り設定され、フルマラソンは折り返しを含む往復ルートで湘南の沿岸部を幅広く巡る構成です。
- フルマラソン: 西湘バイパス大磯西IC~(西湘バイパス)~唐ケ原~平塚海岸~柳島~茅ヶ崎海岸~江の島入口付近(第1折り返し)~茅ヶ崎海岸~柳島~平塚海岸~唐ケ原~(西湘バイパス)~西湘二宮IC(第2折り返し)~大磯プリンスホテル
- ファンラン10km: 西湘バイパス大磯西IC~(西湘バイパス)~唐ケ原~虹ケ浜交差点(折り返し)~唐ケ原~(西湘バイパス)~西湘バイパス大磯西IC~大磯プリンスホテル
- ファンラン2km: 西湘バイパス大磯西IC~平塚方面折り返し地点~大磯プリンスホテル
- ラン&ウォーク1.4km: (藤沢)西浜歩道橋~江の島入口交差点(折返し)~西浜歩道橋
大会記録・優勝者(全3種目)
各種目の優勝者と記録は下表の通りです。フルマラソンでは女性が大会歴代記録を更新しました。
| 種目 | 性別 | 記録 | 選手 |
|---|---|---|---|
| フルマラソン | 男子 | 2:25:09 | 滑 和也 |
| フルマラソン | 女子 | 2:41:16(大会歴代記録更新) | 高野 温菜(たかの・はるな) |
| 10km 一般 | 男子 | 0:32:48 | 葛窪 千晴 |
| 10km 一般 | 女子 | 0:37:06 | 蟻塚 真衣 |
| 10km 高校生 | 男子 | 0:32:31 | 池田 夏希 |
| 10km 高校生 | 女子 | 0:43:03 | Gretchen Creighton |
そのほかの形式情報
主催・運営: 株式会社ランナーズ・ウェルネス(大会ホームページおよび同社公式サイトにて詳細を公開)。
プレスリリース掲載日時: 2025年12月8日 13時06分。
まとめ表:大会要点の整理
以下の表は本記事で取り上げた大会の主要情報を一覧にまとめたものです。日程、会場、参加規模、環境対策、主要結果、次回開催予定を明確に示しています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 大会名 | 第20回 湘南国際マラソン |
| 開催日 | 2025年12月7日(日) |
| 会場 | 大磯プリンスホテル(神奈川県) |
| 参加者数 | 約23,000人(出走数) |
| 環境対策 | マイボトル・マイカップ方式の全面採用、使い捨てカップ・ペットボトルを全廃。クリーンスタートプラン(防寒ウェア回収・返却)参加者: 前年約700名→今年約3,000名 |
| フルマラソン優勝 | 男子: 滑 和也 2:25:09、女子: 高野 温菜 2:41:16(大会歴代記録更新) |
| 10km優勝(主なもの) | 一般男子: 葛窪 千晴 0:32:48、一般女子: 蟻塚 真衣 0:37:06、10km高校生女子: Gretchen Creighton 0:43:03 |
| 国際連携 | ローンセストン ランニング フェスティバル(タスマニア)と継続的パートナーシップ、相互派遣による選手交流 |
| 関連イベント | Shonan Marine Race(アウトリガーカヌー、SUP等を含む水上競技)—午前9時にマラソンと同時開始 |
| 次回開催予定 | 第21回 湘南国際マラソン: 2026年12月6日(日)を予定。募集時期は2026年春頃予定。 |
| 主催・運営 | 株式会社ランナーズ・ウェルネス(大会や関連イベントの企画・運営、公式サイト: https://www.r-wellness.com/) |
| 大会公式サイト | https://www.shonan-kokusai.jp/ |
本稿では大会当日の様子、環境配慮の対策、競技結果、国際交流の取り組み、次回開催の予定など、プレスリリースに含まれる全情報を網羅して整理しました。今後は大会側が発表する環境負荷分析の詳細と、次回大会の募集情報に注目するとともに、今回の取り組みが持続可能な大会運営のモデルとしてどのように発展していくかを見ていくことが重要です。
参考リンク: