12月10日発売 5Kの熱中症体調管理クラウド登場

厚生労働省が示す基本対策要綱では、職場における熱中症予防に関して次の5つが求められています。

• 作業環境管理
• 作業管理
• 健康管理
• 労働衛生教育
• 緊急処理

現場からは「管理者不足」「全員の状態把握が困難」「広域現場で目が届かない」「自己申告に頼らざるを得ない」といった声が上がっており、法律や単独の管理者だけでは安全を担保しきれない現状があります。こうした課題を踏まえ、5Kサポートは「管理者をもう1人増やす」のではなく、現場に実質的な『もうひとりの管理者』を生み出すクラウド連携型の仕組みを開発しました。

製品の仕組みと主要機能—現場の命を守る3つの革命

『5K熱中症・体調管理クラウドサービス』は、スマートウォッチやWBGT計（WBGT指標測定機器）、スマートフォン、パソコンとクラウドを自動連携させることで、現場の危険をリアルタイムに可視化します。スマートウォッチから取得するバイタル情報（心拍、血中酸素濃度、活動量など）と、現場のWBGT値、作業内容に応じた補正値を統合してリスクを算出し、必要な対応を関係者に通知します。

ここでは、製品の主要機能を3つの観点に分けて整理します。

1. 

   WBGT補正値の自動計算と朝礼連携

   朝礼での聞き取り結果をクラウドに入力することで、個々の作業や服装、作業強度などに応じたWBGT補正値を自動計算します。複雑な計算はシステムが行い、管理者は必要に応じて担当業務の見直しや空調服の装着指示などを出せます。

   この仕組みにより紙ベースの手間を削減し、現場の判断に必要なデータを即座に提供します。

2. リアルタイム熱中症リスク算出とアラート配信

   作業現場のWBGT温度を用いて、時間ごと・人ごとの熱中症リスクをクラウド上で自動計算します。スマートフォンにリスク値が表示され、リスク上昇時にはアラームを配信します。

   さらに、スマートウォッチからのバイタル情報と統合した判定に基づき、「休憩アラーム」、「イエローアラーム（作業中断）」、「レッドアラーム（医療機関受診推奨）」が関係者全員に発信され、タイムリーな対処を支援します。

3. 巡回記録のデジタル化と緊急共有

   巡回時の声かけ結果をスマホで入力すると、体調変化や熱失神・熱疲労・熱射病の疑いがある場合に即座に関係者へ共有されます。これにより、現場リーダー（職長）の声かけをシステムで補完し、緊急対応を迅速化します。

   また「熱中症予防チェックシート」が自動生成され、出力可能となるため、手書きによる運用負担を大幅に軽減します。

導入による効果と運用の具体像

本サービスを導入することで、企業は安全対策を「見える化」できます。5Kサポート導入企業は「安全対策の先進企業」としての信頼性が高まり、労働安全評価や大手企業との取引においてアドバンテージが得られます。加えて、作業員の体調管理履歴はクラウドに自動保存されるため、義務化対応の証跡としても機能します。

具体的な運用イメージは次のとおりです。現場ではスマートウォッチを着用した作業員のバイタル情報とWBGT測定値が定期的に収集され、朝礼時に入力された作業条件や装備情報と組み合わせて個々のリスクを算出します。リスクが高まれば現場の管理者だけでなく関係者全員に通知され、作業停止や休憩などの措置が取られます。

対象業種

建設業、土木、不動産など屋外・高温環境での作業を行う事業者

期待される効果

熱中症発症リスクの低減、対応の迅速化、義務化対応の証跡保全、企業評価向上

データ保存

作業員の体調管理履歴をクラウドに自動保存（義務化対応に適合）

展示会・提供情報と問い合わせ先

『5K熱中症・体調管理クラウドサービス』は2025年12月10日発売開始となり、同日から12月12日まで開催される《JAPAN BUILD 東京（建設DX）》の東京ビッグサイトにて正式リリースとデモ展示が行われます。ブース番号は44-11です。当日はスマートウォッチ、WBGT計、スマートフォン・パソコンとの自動連携デモを体験できます。

サービスに関する問い合わせや詳細は以下の窓口で受け付けています。製品は特許関連技術（出願中：関連技術 特許7685203）を含む基礎技術を用いて提供されます。

最後に、5Kサポートが掲げるミッションは「現場で働くひとりひとりの行動に、新しい価値を」です。現場で働く人はそれぞれ家庭や生活を支える大切な存在であり、その生命を守るためのテクノロジーを日本のスタンダードにすることを目指すとしています。

要点の整理

本稿で紹介したサービスの主要情報を以下の表にまとめます。この表は、製品導入や展示会訪問を検討する際の参照として活用ください。

本サービスは、法令に基づく義務化対応だけでなく、現場運用における実効性を重視して設計されています。スマートウォッチやWBGT計といった機器連携、クラウドでの自動計算・記録、そして人の目と声かけを組み合わせることで、これまでにない形で熱中症リスクの予防と迅速な対応を支援します。