＠cosmeが香港尖沙咀に海外初の旗艦店を開店

香港・尖沙咀に誕生した@cosme HONG KONG — 東アジア展開の起点としての位置付け

株式会社アイスタイル（代表取締役社長：遠藤 宗）の連結子会社であるistyle Retail (Hong Kong) Co., Limited（代表取締役社長：山本 佑樹）は、海外初のフラッグシップショップ「@cosme HONG KONG」を2025年12月5日（金）に香港・尖沙咀（Tsim Sha Tsui／チムサーチョイ）にグランドオープンしました。プレスリリースは2025年12月5日 19時35分に発表されています。

香港は低税率や自由貿易港としての優位性を持つ経済拠点であり、中国本土やアジア各国からのインバウンド需要が期待される市場です。アイスタイルは本店舗を起点に、中国、台湾、韓国など東アジア地域における事業展開、およびグローバル事業全体を支える収益基盤の確立を目指しています。

オープンに際しての配慮と寄付の取り組み

2025年11月26日に香港の大埔区で発生した大規模火災により被害を受けられた方々へのお見舞いの言葉がプレスリリース冒頭に記され、被害地域の復旧・復興支援に寄与するため「@cosme HONG KONG」における売上の一部を現地の支援団体を通じて寄付する旨が明示されています。

この寄付は、店舗運営の開始に伴う社会的責任の一環として実施されるものであり、現地コミュニティの復興支援を目的としています。寄付先は現地の支援団体を通じて行われると記載されています。

売場の規模とブランド構成 — 3フロア、約500ブランドが並ぶ体験型路面店

「@cosme HONG KONG」は国内のTOKYO、OSAKA、NAGOYAに次ぐ4店舗目の旗艦店であり、海外では初めてのフラッグシップショップです。尖沙咀の路面店として、3フロア、売場面積1,298m²（約393坪）という広い売り場を有しています。

約500ブランドを取り扱い、ラグジュアリーブランドからプチプラブランド、韓国ブランドや香港初上陸の韓国ブランドまで幅広くラインアップしています。訪れる客層は年齢や性別、国籍を問わず、多様なビューティーニーズに応える構成です。

取り扱いブランドの具体例

取り扱いブランドはラグジュアリーからプチプラまで幅が広く、以下のようなブランドが明示されています。これにより多様な層の顧客に対応可能となっています。

• ラグジュアリーブランド例：ESTEE LAUDER、TOM FORD BEAUTY、AVEDA、MAC、YSL、shu uemura、Maison Margiela Fragrances、SHISEIDO、DECORTÉ、ADDICTION、ALBION、ELEGANCE、KANEBO、LUNASOL、RMK、SUQQU、POLA
• プチプラ・国産ブランド例：CANMAKE、Wonjungyo、ORBIS、TAKAMI、benefit
• 韓国ブランド・香港初上陸の韓国ブランド：TIRTIR、ROUND LAB、ANUA、rom&nd、d’Alba、Beauty of Joseon

これらのブランド構成により、ラグジュアリー志向の来店者から、トレンドを追う若年層、実用性を重視する顧客まで幅広く対応します。

店舗内の体験設計 — 編集力を活かした陳列とデジタル連携によるイマーシブな買物体験

@cosmeの強みである「編集力」を活かし、来店者が新しい発見を得られる売り場づくりを行っています。店舗のテーマは「美妝夢幻天堂＝Beautyエンターテインメント空間」とされ、見て、試して、学べる体験型のゾーニングを導入しています。

店内には日本で好評の企画を踏襲しつつ香港独自の体験を加え、ネットとリアルが融合する没入感ある買物体験を目指しています。以下に主要なゾーンと提供される機能を整理します。

主なゾーンと提供サービス

THE BEST COSMETICS BUILDING

日本の＠cosmeベストコスメアワード受賞商品を集めたコーナーで、日本と香港の受賞商品を展開します。香港の超高層ビル群の景観に着想を得たランドマーク的な位置づけです。

受賞アイテムを一堂に確認できるため、選択の基準がわかりやすい構成となっています。

ASIA / TOKYO / SEOUL トレンドコーナー

アジア各都市、東京、ソウルのトレンドをセレクトしたコーナー。海外発の話題商品やまだ知られていないブランドを紹介します。

訪れるたびに新しい発見がある品揃えを意識しており、トレンドの早期キャッチアップを目指しています。

フレグランスコーナー（カオリウム）

香りの体験ゾーンとして幅広いブランドをそろえ、AIにより香りの特徴を可視化するインタラクティブサイネージ「カオリウム」を設置。ユーザーの好みに基づき香りの特長を分析し、発見を支援します。

アプリ会員（香港版）はカオリウム体験後にマシンのQRコードをスキャンして結果をアプリに保存でき、将来的にマッチする香水を提案するレコメンド機能が実装予定です。カオリウムの詳細はアイスタイルの既報リンクに掲載されています。

ミニコスメコーナー

日本のフラッグシップショップで人気のミニコスメコーナーを香港でも展開。小さなサイズで商品の試用を促進する導線です。

新しい出会い方を提案し、試して購入への導線を確保します。

サンプルがもらえるガチャガチャ、クレーンゲーム

アプリ会員（香港版）は一定額購入ごとに、@cosmeアプリでガチャガチャを回してブランドのサンプルを受け取れます。プレスリリースでは「一定額（500香港ドル以上または800香港ドル以上）」と記載があり、条件に応じた付与となります。

メイクアップからスキンケアまで幅広いブランドのサンプルが対象です。

メイクアップイベントスペース／ポップアップスペース

香港のメイクアップアーティストやブランド専属のアーティストがイベントを開催するスペースを設置。アジア各国の美容文化を発信する機会を提供します。

グランドオープン時には「ルルルン」と「KANEBO」のポップアップが展開されています。

その他の注目ゾーン

セールスランキングコーナー、シートマスクウォール、テスターバー、NEXTトレンドゾーン、インナービューティーゾーンといった、国内フラッグシップで好評の企画を香港でも再現しています。

これらのゾーンにより、商品探索の効率化と発見体験の拡充を図っています。

アプリ連動・解析機能と運用体制 — 多言語対応と肌解析でのパーソナライズ

@cosmeアプリ（香港版）とリアル店舗の連動により、多言語対応のレビュー表示や音声ガイド、肌分析機能などのデジタルサービスを提供します。これにより、文化的背景の異なる利用者にも配慮した情報提供が可能となります。

店頭での診断結果はアプリに同期され、顧客はいつでも肌の状態を確認できます。将来的には診断結果を基にした商品のレコメンドやレビュー投稿によるポイント付与、店舗在庫のリアルタイム確認などの機能も予定されています。

主なデジタル機能の詳細

• 多言語商品レビュー＆音声ガイド：商品横のPOPからQRコードをスキャンすると、アプリ上でAIが要約したクチコミをリアルタイムで確認でき、音声再生も可能。閲覧は繁体字（香港）、繁体字（台湾）、英語の3言語に対応。
• SKIN ANALYZE：店頭のビューティーアドバイザーが診断機器を用いて13種類の肌状態を分析し、専門的なアドバイスを提供。分析結果はアプリ（香港版）に同期され、将来的なレコメンド実装予定。
• ブランドフォロー特典：アプリでブランドをフォローした顧客に対し、無料サンプルやポップアップイベントの電子クーポンを配信するなど、ブランドと生活者をつなぐ仕組みを提供。

運営組織・所在地・連絡先と企業情報

店舗名は「@cosme HONG KONG」。オープン日は2025年12月5日、所在地はYue Hwa International Building, No.1 Kowloon Park Drive and No.7 Ashley Road, Kowloon, Hong Kongです。売場面積は1298㎡（約393坪）となります。

運営はistyle Retail (Hong Kong) Co., Limitedが行い、同社は株式会社アイスタイルが展開する@cosmeのリアルとネットが融合する新しい化粧品小売業態の企画開発・運営を担います。下記に両社の会社概要とお問い合わせ先を整理します。

上記の表は本記事で紹介した主要情報を整理したものです。@cosme HONG KONGは広範なブランドラインナップと体験型の売場設計、アプリとの連動により、来店者の多様なニーズに対応することを目指しています。香港での被災者支援への寄付も含め、地域社会との関係性を意識した取り組みが行われています。