社外活動で仕事意欲が1.3倍に ミドル層の実態

中高年社外活動調査

開催期間:9月2日〜9月3日

中高年社外活動調査
社外活動って本当に仕事に効くの?
調査では社外活動経験者の仕事意欲が未経験者より約1.3倍で、44%が「新しい学び」を実感。経営陣の約8割が仕事ぶりの変化を認め、主体性や成果向上につながっていると報告されています。
越境キャリアドックってどんな内容?
オンライン実施でガイダンス動画、3時間×2回のキャリアワークショップ(最大15名)、個別面談(1時間×2回)、企業フィードバック(任意)、終了後のフォロー相談室などで40歳以上が対象です。

ミドルシニアの“越境”が示した意欲と学びの実像

ニューホライズンコレクティブ合同会社(本社:東京都港区、代表:山口 裕二、野澤 友宏)は、40歳〜65歳の中高年層の社外交流経験者と経営陣を対象に、中高年の社外活動がキャリア意識や愛社精神に及ぼす実態調査を実施しました。調査はPRIZMAによるインターネット調査で、回答者数は1,024人、調査実施期間は2025年9月2日〜9月3日です。

調査結果は、社外活動が個人の学びやモチベーションに加え、職場への貢献意識やエンゲージメントの強化に寄与していることを示しています。社外活動経験者では、仕事への意欲が未経験者に比べて約1.3倍高く、経営陣の約8割が越境経験者の仕事ぶりに変化を感じている点が際立ちます。

【ミドルシニア層の社外活動、経験者は仕事意欲が約1.3倍】経営陣の約8割も実感と回答!2人に1人が経験している社外活動とは 画像 2

主な調査サマリー

調査で明らかになったポイントを整理すると、以下のとおりです。社外活動としては「社外講師による研修・セミナー」や「社外交流イベント」の経験率が高く、経験者の多くが「新しい学び」「モチベーション向上」「視野の拡大」を得ています。また、社外交流を経た社員は「自分の強み」「今の仕事へのやりがい」「職場への貢献」を実感しており、転職意向は低い傾向でした。

経営陣側の回答では、越境経験をした社員の仕事ぶりの変化を約8割が実感しており、特に「主体性」「資料作成の質の向上」「成果達成」といった点で成長を認めています。発言の増加や行動の主体化は、周囲にも見える形での変化として報告されています。

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どのような社外活動が行われ、どのような成果につながったか

社外との交流を定期的に行った経験のある中高年社員に対して「経験したことがある社外活動」を尋ねた結果、活動の種類と参加動機に特徴が見られました。参加頻度やきっかけによって、企業主導型と自己主体型の両面が確認できます。

具体的な内訳を見ると、社外講師による研修・セミナー受講が57.1%で最多、次いで社外との交流イベント(一日)45.6%社外の社員とのプロジェクト参加35.7%となっています。参加のきっかけでは、自己希望と会社制度の双方で研修系の参加が多く、出向は企業主導でのきっかけが多い傾向です。

経験が多い社外活動(割合)
社外講師による研修・セミナー(57.1%)/社外交流イベント(1日)(45.6%)/社外の社員とのプロジェクト参加(35.7%)
自分から希望したケース
研修・セミナー(26.7%)/交流イベント(24.5%)/異業種交流会・勉強会(20.1%)
会社制度によるきっかけ
研修・セミナー(30.4%)/出向(24.7%)/交流イベント(21.1%)

社外活動の効果としては、回答者の44.0%が「新しい学びがあった」と答え、次いで27.0%が「モチベーションが上がった」26.4%が「視野が広がった」と回答しました。これらは知識やスキルの獲得だけでなく、意識面や仕事への意味づけに変化をもたらしていることを示します。

また、社外交流後の意識変化については、「自分の強みを活かせている」59.0%「今の仕事へのやりがい」58.7%「職場に貢献できている」57.8%が上位に挙がっています。転職意向に関しては、社外交流後に「転職意向を感じる」と答える人は最も少なく、むしろ社内での役割再認識やエンゲージメント向上が見られました。

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経営陣が見る変化と『越境キャリアドック』の構成

経営陣(社長・役員など)に対する調査では、越境的な経験をした社員の仕事ぶりに「とても変化を感じた」28.1%「やや変化を感じた」51.0%と、合計で約8割が変化を実感していることが示されました。発言の増加や主体性、行動の変化が経営陣の目にも明確に捉えられています。

経営陣が部下の成長を感じた具体的な場面としては、「業務に対する姿勢が主体的・前向きになった」51.9%「プレゼンや資料作成のクオリティが向上」37.9%「業績や成果目標を達成した/伸ばした」33.5%が挙げられました。これらは、越境経験が行動面・成果面の双方に波及していることを示します。

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経営陣が感じた越境経験者の具体的な変化

最も多く報告された変化は「発言が増えた」で93.3%、次いで「業務への前向きな姿勢が見られた」90.8%、「行動が主体的になった」86.5%となっています。管理職や同僚といった第三者の評価でも、越境経験の効果は顕著です。

ただし、越境経験の効果を組織全体に安定的に波及させるためには、活動内容の選定や社内でのフォローアップの仕組みが重要であることも指摘されています。成果を継続的に引き出すための設計が求められます。

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越境キャリアドック — プログラム概要

本調査を実施したニューホライズンコレクティブ合同会社は、40代以上のミドル世代を対象としたキャリア形成支援プログラム「越境キャリアドック」を運営しています。LSP(ライフシフトプラットフォーム)が4年間にわたり提供してきた知見を基に設計されたプログラムです。

プログラムはオンラインで実施され、参加者の学びと自律的なキャリア形成を支援する構成となっています。主な内容は以下の通りです。

  1. ガイダンス動画:キャリア準備に関する15分程度の動画を2本視聴。
  2. キャリアワークショップ:最大15名グループで、過去・現在・未来を振り返るワーク(3時間×2回)。
  3. 個別キャリア面談:キャリアコンサルタントとの1時間面談を2回実施し、行動計画を策定。
  4. 企業フィードバック(オプション):参加者データから組織課題を抽出し、人事部門へ報告。
  5. フォロープログラム:終了後も外部相談室による継続的なキャリア相談を提供(別料金)。

対象は40歳以上で、初回の実施は2025年7月〜9月の3か月間。以降、10月〜12月・2026年1月〜3月の3か月単位で実施予定です。詳細は公式サイト(https://careerdock.lifeshiftplatform.com/)で案内されています。

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要点の整理と調査概要のまとめ

本調査の要点とプログラムの概要を表にまとめ、最後に本調査から読み取れるポイントを整理します。以下の表は調査と提供サービスの主要データを一覧にしたものです。

項目 内容
調査名 中高年の社外活動がキャリア意識や愛社精神に及ぼす実態調査
実施者 ニューホライズンコレクティブ合同会社(代表:山口 裕二、野澤 友宏)
調査期間 2025年9月2日(火)〜2025年9月3日(水)
調査方法 PRIZMAによるインターネット調査
調査人数・対象 1,024人。社外との交流を定期的に行った経験のある中高年(40〜65歳)社員および経営陣(社長・役員など)との回答
主な結果(抜粋) 社外活動経験者は仕事意欲が約1.3倍。社外研修受講57.1%、交流イベント45.6%。経営陣の約8割が変化を実感。
越境キャリアドック 内容 ガイダンス動画、キャリアワークショップ(3h×2回)、個別面談(1h×2回)、企業フィードバック(任意)、フォロー相談室(別料金)
越境キャリアドック 実施期間 2025年7月〜9月(初回)。以降、10月〜12月、2026年1月〜3月のサイクルで実施予定
関連URL ニューホライズンコレクティブ:https://newhorizoncollective.com/
越境キャリアドック:https://careerdock.lifeshiftplatform.com/
お問い合わせフォーム:お問い合わせフォーム

本調査は、社外活動が単なる一時的な刺激にとどまらず、個人の学び・自己認識の深化・仕事へのやりがい、さらには組織に対する貢献意識や行動変容へと連鎖していることを示しています。社外での学びを社内で活かすための制度設計やフォロー体制が、企業側にとって重要な課題として浮かび上がっています。

参考として厚生労働省や関係機関が示すキャリア関連の取り組みや調査結果もあり、たとえば2021年度の企業におけるキャリアコンサルティング導入率や、以前の調査でのキャリアコンサルティング経験率などが示すように、制度整備と当事者の主体性の両立が鍵になります。詳細は参考URL(https://www.jil.go.jp/institute/reports/2023/0223.html、https://www.jil.go.jp/institute/reports/2017/0191.html)をご覧ください。

参考リンク: