Polyuseが27億円調達、Polyuse One全国展開と12/20Meetup開催

Polyuse Meetup開催

開催日:12月20日

Polyuse Meetup開催
今回の資金調達って何に使うの?
約27億円の第三者割当増資により、主に研究開発基盤の拡充と社会実装に向けた事業体制強化へ投資します。量産体制や現場導入支援、技術検証を進め公共事業中心の導入拡大を目指します。
Polyuse Oneはいつ買えるの?
Polyuse Oneは2025年9月から全国で販売・設置を正式開始済みで、2025〜26年度に100台設置を計画。予約や商談申し込み窓口が用意されており、問い合わせで商談可能です。

シリーズB資金調達:約27億円を確保し研究開発と社会実装を加速

株式会社Polyuse(所在地:東京都港区、代表取締役:岩本卓也/大岡航)は、WiL(World Innovation Lab)およびグロービス・キャピタル・パートナーズ(GCP)を共同リード投資家として、ユニバーサルマテリアルズインキュベーター(UMI)、SBIインベストメント、大和ハウスベンチャーズを引受先とする第三者割当増資により、約27億円の資金調達を実施しました。併せて金融機関からの融資も実行する予定です。

同社は2019年6月の設立以来、「人とテクノロジーの共存施工」を掲げ、建設用3Dプリンタのハードウェア・ソフトウェア・材料を内製化した技術開発と導入支援を一貫して進めてきました。今回の資金は主に研究開発基盤の拡充と、社会実装に向けた事業体制の強化に投入されます。

Polyuse、シリーズBとして27億円の資金調達を実施 画像 2

資金調達の背景と目的

少子高齢化やインフラの老朽化、災害復旧など建設業界が直面する課題に対応するため、Polyuseは国産の建設用3Dプリンタ技術を実用化・普及させる役割を担っています。資金調達により、技術検証・現場導入体制・量産体制のさらなる整備を図り、公共事業を中心とする導入実績の拡大を目指します。

同社は2022年1月に国内初の国土交通省管轄工事での活用を行い、以降、公共事業を中心に200件以上の建設現場で技術を活用してきました。今回の増資はこれらの実績を基盤に、次の成長フェーズへ移行するための資金基盤強化を主眼としています。

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Polyuse One と導入計画:全国展開と仕様の現況

Polyuseが開発・販売する建設用3Dプリンタ「Polyuse One」は、2025年9月より全国での販売・設置を正式に開始しています。Polyuse Oneはハードウェア、ソフトウェア、材料の統合で高速かつ高精度なコンクリート造形を可能にする設備として位置付けられています。

会社は2025〜2026年度にかけて、全国での設置台数として100台を計画しており、実地での利用を通じたデータ蓄積と改良を継続していく予定です。Polyuse Oneに関する予約や商談申し込み窓口も設置されています。

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Polyuse Oneの位置づけと期待効果

建設用3Dプリンタは従来工法と比較して施工の迅速化、品質の向上、現場の労働力削減、安全性向上、材料ロス削減といった効果が見込まれます。Polyuseは国内で最多の3Dプリンタ施工実績※2や多様な検証データを蓄積しており、これを踏まえた実装・スケールアップを進めています。

脚注:※1「建設用3Dプリンタ技術に関連する機械・ソフトウェア・材料を内製化して研究開発を行い、サービス提供及び導入支援まで行う企業」としての国内唯一のメーカー(2025年12月時点)。※2 土木学会コンクリート委員会調べ。

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主要出資者のコメントと、組織・事業強化の方向性

本ラウンドのリード投資家であるWiL、グロービス・キャピタル・パートナーズのほかUMI、SBIインベストメント、大和ハウスベンチャーズが参加しています。各社からは建設業界の人手不足や地域インフラ再整備の課題解決に向けた期待が表明されています。

以下に出資各社のコメントを要旨として整理します。原文の発言内容を編集せずに列記しています。

  • WiL(Principal 笹川 大和氏):建設業、とりわけ型枠大工の人材不足は危機的。Polyuseはこの課題を根本から解決するために生まれた先駆的なスタートアップであり、日本の土木技術を基盤にグローバル市場で成功を目指せる。
  • グロービス・キャピタル・パートナーズ(代表パートナー 高宮 慎一氏):3Dプリンタのハード×ソフト×材料という3つの技術のすり合わせで職人の高齢化と人手不足に対応し、地方のインフラ再整備の課題を解決する可能性がある。
  • グロービス・キャピタル・パートナーズ(プリンシパル 工藤 真由氏):深刻な職人不足という構造課題に対しハードウェア融合のアプローチで挑む同社のビジョンに共感。チームの業界理解と行動力を評価。
  • UMI(代表取締役パートナー 木場 祥介氏):顧客価値と社会課題の解決に徹する姿勢を高く評価。スケールとガバナンスを磨き、日本発の新たな標準を共創する期待。
  • SBIインベストメント(投資部 部長 小野 浩之氏):ハード・ソフト・マテリアルを一貫開発する稀有な企業。高精度な造形で人手不足やインフラ老朽化の解決に貢献すると期待。
  • 大和ハウスベンチャーズ(代表取締役社長 鈴木 哲雄氏):建築の工業化を推進してきた同グループとして、事業共創を通じて工業化・DXを推進し持続可能なまちづくりに貢献したいとの表明。

以上の出資者コメントは、資金提供にとどまらず事業共創やガバナンス整備、スケール支援に向けた関与が期待されていることを示しています。

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情報発信・イベント・関連情報の全体像

Polyuseは今回の調達を契機に、研究開発体制と事業組織の強化を進めるとともに、建設用3Dプリンティングの価値や現場で働く人々の姿を伝える2つの新シリーズ企画を開始します。メディア発信の拡充と現場接点の強化が柱です。

具体的な取り組み内容として、インタビュー連載「Printing the Future ― 未来を積層する、Polyuseのつくり手たち ―」をYouTubeとnoteで配信し、メンバーの専門ドメイン(Hardware・Software・Material・Growth等)の紹介を行います。また、オフラインの交流イベント「Polyuse Meetup」も開催予定です。

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Polyuse Meetup(開催概要)

初回のPolyuse Meetupは以下のとおり実施されます。リーダーセッションに加え、少人数でのQ&A/交流セッションを実施し、建設用3Dプリンティング技術の普及に向けた挑戦や職場環境について直接話を聴ける場と位置付けられています。

日程
2025年12月20日(土)10:00 – 12:00
場所
東京都港区虎ノ門二丁目9番1号 虎ノ門ヒルズ江戸見坂テラス12階
内容
リーダーセッション、Q&A/交流、事業紹介

参加申込ページが案内されています。加えて、YouTubeチャンネルおよびnoteでの連載は順次公開中で、視聴・購読が可能です(YouTube:https://www.youtube.com/@Polyuse、note:https://note.com/polyuse3dp)。

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関連ニュース・動画・外部評価

Polyuseの技術は公共工事での普及や災害復旧、道路橋の重要構造物領域への適用など複数のメディアで取り上げられています。国土交通省の新技術情報提供システム「NETIS」への国内初の登録や、経済産業省のJ-Startup選出、国土交通省インフラDX大賞(旧:i-Construction大賞)での「優秀賞」受賞などの評価も得ています。

  • 記事:『3Dプリンタの施工が常識に』公共工事で一気に進展(https://sekokan-navi.jp/magazine/80416)
  • 記事:災害復旧でも躍動する新技術(https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/00107/00220/)
  • 記事:道路橋の重要構造物領域への技術適用(https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/00142/01786/)
  • NETIS登録(PR Times):https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000022.000049711.html
  • J-Startup選出(経済産業省):https://www.meti.go.jp/press/2023/04/20230406003/20230406003.html
  • インフラDX大賞(優秀賞):https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000019.000049711.html

動画も公開されており、3Dプリンター住宅や建設分野での普及課題、現場見学の様子などが視聴可能です(例:https://youtu.be/kyyL19eFLIk、https://youtu.be/WXPXyBADrVw)。

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会社情報・採用・問い合わせ先と本文の要点まとめ

以下は、プレスリリースで示された会社概要、採用案内、連絡先などの詳細です。事業内容と連携する外部パートナーや投資家に関する情報も含めて整理しています。

会社概要、採用情報、問い合わせ先は下記の通りで、広報用のプレスキットや各種ダウンロード素材も用意されています。

項目 内容
会社名 株式会社Polyuse(ポリウス)
所在地 東京都港区浜松町2-2-15
代表取締役 岩本卓也 / 大岡航
事業内容 建設用3Dプリンタを中心とした建設業界特化型のハードウェア、ソフトウェア、サービスの企画設計、製造、販売
設立 2019年6月
公式URL https://polyuse.xyz/
公式X https://x.com/polyuse
採用情報 未来のインフラを守る技術開発メンバーを積極採用中(詳細は公式サイト参照)
問い合わせ(広報) URL: https://polyuse.xyz/contact//メール: contact@polyuse.xyz
プレス資料 プレスキットおよびプレスリリース素材画像のダウンロードが可能(公式サイト参照)

本記事では、Polyuseが確保した約27億円の資金調達の事実、調達先・出資者のコメント、Polyuse Oneの販売・設置計画、過去の施工実績(200件以上)や国土交通省関連の取り組み、並びに新たな情報発信シリーズとイベント予定、会社概要および問い合わせ先までプレスリリースの内容を網羅的に整理しました。

参考リンク: