首都圏セブン4店で実証、ReCuteがヘアアイロン貸出

忙しい外出先で「美」を借りる──ReCuteがコンビニに設置された背景と狙い

株式会社ReCute（本社：東京都港区、代表取締役CEO：山下 萌々夏）は、2025年11月21日より首都圏のセブン‐イレブン4店舗にヘアアイロンのレンタルスポット「ReCute」を設置し、実証実験を開始しました。プレスリリースは2025年12月2日10時03分に発表されています。本取り組みはコンビニエンスストア業界で初の試みであり、生活導線の最前線であるコンビニを舞台に、新たな顧客体験価値を検証することを目的としています。

設置の背景には、外出先で髪を整えたいというニーズが顕在化しているにもかかわらず、利用可能な場所が極めて限られている現状があります。セブン‐イレブン・ジャパンは1973年設立以来、「開いててよかった」「近くて便利」を掲げ、地域の生活インフラとしての役割を果たしてきました。ReCuteはこのインフラに「美容」を組み込み、外出先での身だしなみニーズを満たす次世代のサービスモデルを模索します。

外出先の美容ニーズと社会インフラ化の意義

調査によれば、外出先で髪を整えたいと考える女性は約8割にのぼるというデータが紹介されています。しかし、実際に髪を直すための場所は限られており、スマートフォンや携行品を増やさずに短時間でスタイリングできる選択肢が求められてきました。こうしたニーズに対応することは単に利便性を提供するだけでなく、外出時の心理的な安心感や活動性の向上にもつながる点が指摘されています。

ReCuteとしては、「美のインフラ化」を掲げ、パウダールームや商業施設でのサービス提供を通じて美容を日常に取り込むことを目指しています。今回のコンビニ設置は、その実証実験として位置づけられ、コンビニという接点を活かした新たな生活サービスとしての可能性を検討します。

どの店舗に導入されたか──設置場所と実証実験の期間・方法

本実証実験は首都圏のセブン‐イレブン4店舗で行われます。対象店舗は立地特性が異なる4か所を選定しており、大学やイベントホール周辺、オフィスタワー内、ベッドタウン、駅前の住宅地といった多様な生活動線が検証対象です。これにより来店客層や利用状況の違いを比較し、サービスの有用性を多面的に評価する設計になっています。

実証実験の期間と検証方法は以下の通りです。期間はプレスリリース記載のまま「2025年11月21日〜5月31日」と表記されています。検証方法はReCuteの利用状況の定量データと、利用者へのアンケートによる定性データを組み合わせて、体験価値や販促効果を評価します。

• 設置店舗（4店舗）
  • セブン‐イレブン 九段南大妻通り店（大学・イベントホール周辺）
  • セブン‐イレブン 横浜ランドマークプラザ店（オフィスタワー内）
  • セブン‐イレブン 多摩センター駅西店（ベッドタウン立地）
  • セブン‐イレブン 松戸常盤平駅前店（駅前・住宅立地）
• 実証実験の概要
  • 期間：2025年11月21日〜5月31日
  • 目的：コンビニ来店者へ新しい体験価値の提供、女性の来店機会拡大、店舗滞在時間の延長による購買機会拡大
  • 検証方法：利用状況データと利用者アンケートにより体験価値と販促効果を検証

設置場所の選定意図と運用面の配慮

選定された4店舗は、大学・イベントホール周辺、オフィスタワー内、ベッドタウン、駅前という異なる立地条件を持つため、通行量や性別・年齢層に差があり、それぞれの条件でReCuteがどのように受容されるかを比較する意図があります。大学周辺やオフィス街では短時間利用や急な身だしなみニーズが想定され、ベッドタウンや駅前では日常利用や習慣化の可能性が検討されます。

運用面では、貸出用ヘアアイロンの品質と衛生管理が強調されています。ReCuteが貸出するヘアアイロンは最新技術を取り入れた高品質モデルを採用し、髪へのダメージを抑え、スタイリングの持続性を確保しています。加えて定期的なメンテナンスと清掃を実施することで、衛生面の安全性確保に努めると明記されています。

期待される効果と流通小売業界へのインパクト

セブン‐イレブン店舗に対する期待効果は多岐にわたります。まず、店舗滞在時間が延びることにより飲料やスイーツ、健康商材などの購買が誘発される可能性があり、購買機会の拡大が見込まれます。次に、美容感度の高い女性を新たな来店動機として呼び込むことで顧客層の拡大が期待されます。

さらに、ReCuteは単なる店舗サービスにとどまらず、「新しいコマースプラットフォーム」としての機能を持つ可能性が提示されています。利用後の購買動線形成や、店舗デッドスペースの有効活用という側面から、モバイルバッテリーやATMに続く「次世代コンビニ設備」としての展開も視野に入っています。

期待される主要効果

・滞在時間の延長による購買促進

・美容感度の高い女性の来店動機創出

・競合との差別化によるLTV（顧客生涯価値）向上

・データ活用による販促やキャンペーン設計への応用

業界的な波及効果とデータ活用の観点

流通小売業界では、ReCuteのようなサービスが普及すると、新たな来店動機を生み出すことで長期的な顧客定着や購買行動の変化を促す可能性があります。特に若年層やトレンドに敏感な消費者の取り込みは、発信力を通じてさらなる集客効果をもたらすことが想定されます。

加えて、利用属性や購買行動を分析することで、リテールメディアとしての付加価値創出が期待されます。ReCute利用者の行動インサイトをもとに販促活動やキャンペーンを設計することは、店舗の収益性向上やLTVの最大化につながると示されています。

ReCuteのサービス詳細と今後の展開計画

ReCuteはスマートフォンアプリを通じてヘアアイロンを手軽にレンタルできるサービスです。ユーザーは専用アプリで貸出・返却操作を行い、必要な時間だけヘアアイロンを使用できます。これにより手荷物を増やさずに外出先で巻き直しなどのスタイリングが可能になります。

貸出台数や品質面でも特徴があり、最新技術採用の高品質モデルを提供することで髪への優しさとスタイリングの持続力を両立させています。衛生面では定期的なメンテナンスと清掃を実施している点が明記されています。

• 現在の展開状況：東京・大阪・福岡など全国に100台以上展開
• 中期目標：3,500カ所への拡大を目指す
• 将来的な取り組み：ブランド開発、パウダールームのビューティープラットフォーム化、施設連携によるマーケティング支援など

ReCuteにとって、21,809店舗を展開するセブン‐イレブンとの協業は、全国の店舗網を通じたアクセス性向上の大きな一歩と位置づけられています。今回の実証実験は「美をインフラ化する」というミッションを前進させるための試金石となります。

会社概要と問い合わせ先

プレスリリースには株式会社ReCuteの会社概要が明記されています。設立は2024年4月2日、資本金は3百万円、本社所在地は東京都港区南青山2-5-17 POLA青山ビルディング5階です。代表は取締役CEOの山下 萌々夏氏です。

問い合わせは広報担当を通じて受け付けており、ビジネス向け問い合わせフォームのURLが公開されています。サービスについての詳細や実証実験に関する追加の情報は以下の公式サイトおよび問い合わせフォームで確認できます。

会社名

株式会社ReCute

代表者

取締役CEO　山下 萌々夏

所在地

東京都港区南青山2-5-17 POLA青山ビルディング5階

資本金

3百万円

設立年月日

2024年4月2日

主な事業内容

ヘアアイロンのレンタルスポット「ReCute」の企画運営

サービスサイト

https://inc.recute.jp/

お問い合わせフォーム

https://inc.recute.jp/inquiry-business

今回の記事で伝えた要点の整理

以下の表は、本記事で扱ったReCuteのセブン‐イレブンにおける実証実験の主要ポイントを整理したものです。設置店舗、期間、目的、検証方法、期待される効果、会社情報など、プレスリリースに含まれる情報を網羅的にまとめています。

本稿では、ReCuteが首都圏のセブン‐イレブン4店舗で開始したヘアアイロンのレンタルスポット設置実証実験の背景、設置場所と運用、期待される効果、サービス概要と会社情報を網羅的に整理しました。実証実験の結果は、コンビニという日常の接点を通じて美容がどのように受容され、店舗ビジネスや顧客行動にどのような影響を及ぼすかを示す重要な指標となるでしょう。