野村が個人向けにプライベート投信をSMAで取扱開始
ベストカレンダー編集部
2025年12月1日 10:06
個人向けプライベート取扱開始
開催日:12月1日
個人投資家向けにプライベートアセットへの扉を開く新たな取扱い
野村證券株式会社は、2025年12月1日 08時30分付の発表において、個人投資家向け投資一任サービスで国内初となる、プライベートアセットを主たる投資対象とする国内籍公募投資信託の取扱いを本日より開始したと公表しました。本件は、これまで法人や機関投資家向けに限られがちだったプライベートアセットへのアクセスを、個人投資家向けサービスへ拡張する重要な一歩です。
この取扱いは、野村グループが進める「パブリックに加え、プライベート領域の拡大・強化」という戦略の一環であり、グループのパーパスである「金融資本市場の力で、世界と共に挑戦し、豊かな社会を実現する」に基づいて実施されます。今回の取り組みにより、個人投資家の資産ポートフォリオ多様化の選択肢が広がることが想定されます。
新投資信託の中身――「野村マッコーリー・プライベート・インフラ・ファンド(野村SMA・EW向け)」の特徴
今回の取扱い対象となる投資信託は、野村マッコーリー・プライベート・インフラ・ファンド(野村SMA・EW向け)です。運用は野村アセットマネジメント株式会社(CEO兼代表取締役社長:小池広靖)が行い、先進国を中心とした世界各国の非上場インフラ企業の株式等を実質的な主要投資対象とします。
非上場のインフラ関連投資は、上場株式と比較して換金性(流動性)に制限がある一方で、相対的に安定したパフォーマンスや他資産との分散効果が期待されます。本投信の設定により、個人のお客様へプライベート投資の提供範囲を広げ、ポートフォリオの多様化と長期的な資産形成の支援を強化することが目的とされています。
ファンドの構造と参照先
このSMA・EW向け投信は、野村マッコーリー・プライベート・インフラ・ファンドとマザーファンドを同一にする構成です(※1)。マザーファンドに関する詳細は野村アセットマネジメント社のファンドページで確認できます。
参照リンク: https://www.nomura-am.co.jp/fund/funddetail.php?fundcd=180382
投資一任サービス「野村SMA(エグゼクティブ・ラップ)」の位置づけと運用体制
本取扱いは、野村證券が提供する投資一任サービスである野村SMA(エグゼクティブ・ラップ)を通じて行われます。野村SMAはお客様のご意向に基づき、同社が投資判断を一任されてお客様の口座で有価証券の運用・管理を行うサービスです(※2)。
資産配分や投資信託の選定については、野村フィデューシャリー・リサーチ&コンサルティング株式会社(代表取締役社長:八木忠三郎)が中心となって実施します。これにより、顧客の投資方針に応じたポートフォリオ設計とファンド選択が行われます。
サービス構成と責任分担
- 野村證券株式会社(販売・投資一任)
- 投資一任契約の受託、顧客対応、口座管理等を担当。代表取締役社長:奥田健太郎。
- 野村アセットマネジメント株式会社(運用会社)
- 本投信の運用を担当。CEO兼代表取締役社長:小池広靖。
- 野村フィデューシャリー・リサーチ&コンサルティング(助言・配分)
- 資産配分や投信選定を中心に助言を実施。代表取締役社長:八木忠三郎。
費用、リスク、手続き上の重要事項
投資一任サービスおよび本ファンドに関する手数料・費用・リスクの概要は、投資判断に重要な情報です。ここではプレスリリースに記載されたすべての数値および注意点を整理して記載します。
投資にあたっては、契約締結前交付書面、目論見書、投資信託説明書等をよく読み、手数料やリスクを確認する必要があります。以下はプレスリリース記載の情報です。
投資一任サービス(野村SMA)の料金
- 投資一任報酬: 最大で運用資産の0.110%(税込・年率)
- SMA報酬: 最大で運用資産の1.540%(税込・年率)
- 上記はあくまで最大料率であり、実際の料率は採用されるプランにより異なる。投資提案書等で確認すること。
当ファンドに係る費用(2025年12月現在の表示)
以下はファンド保有期間中及び換金時に発生する主な費用です。なお、その他費用は運用状況等により変動するため事前に上限額等を示せないと明記されています。
- ご購入時手数料: ありません。
- 運用管理費用(信託報酬):
- 純資産総額に年0.605%(税抜年0.55%)の率を乗じて得た額
- 実質的にご負担いただく信託報酬率(概算): 年1.855%程度(税込) + 成功報酬
- ※投資対象の外国投資法人には運用実績に応じた成功報酬がかかる場合があります。
- その他の費用・手数料:
- 売買委託手数料(組入有価証券等の売買時)
- 外貨建資産の保管等に要する費用
- 監査費用、ファンドに関する租税 等
- これらは運用状況等により変動し、事前に料率・上限を示すことはできません。
- 信託財産留保額(ご換金時): 1万口につき基準価額に0.3%の率を乗じて得た額
主な投資リスク
プレスリリースには、当ファンドが有する具体的なリスクが明記されています。ここでは列挙します。
- 株式の価格下落リスク(外国投資法人等を通じた株式への実質投資の影響)
- 債券やローンの価格下落リスク(金利変動等に伴う影響)
- 発行会社/発行体の倒産や財務悪化によるリスク
- 未上場株式の組入れに伴う流動性低下や価格下落リスク
- 外貨建資産に伴う為替変動リスク
- 投資元本の保証はなく、基準価額の下落により損失が生じる可能性があること(投資信託は預貯金ではない)
これらのリスクの詳細は、投資信託説明書のリスク記載部分で確認することが求められています。
関係会社・登録情報と参考情報の整理
プレスリリースには各社の金融商品取引業者登録番号や加入協会が明記されています。投資判断や契約の際には、こうした登録情報の確認が重要です。
以下に、プレスリリースに記載された関係会社と登録・加入情報を示します。
| 会社名 | 役割 | 登録・加入情報 |
|---|---|---|
| 野村證券株式会社 | 投資一任サービス提供(販売・管理) | 金融商品取引業者 関東財務局長(金商) 第142号 加入協会:日本証券業協会、一般社団法人 日本投資顧問業協会、一般社団法人 金融先物取引業協会、一般社団法人 第二種金融商品取引業協会 |
| 野村アセットマネジメント株式会社 | 当ファンドの設定・運用 | 金融商品取引業者 関東財務局長(金商) 第373号 加入協会:一般社団法人 投資信託協会、一般社団法人 日本投資顧問業協会、一般社団法人 第二種金融商品取引業協会 ウェブサイト:https://www.nomura-am.co.jp/ X(旧Twitter):https://x.com/nomura_am_jp |
| 野村フィデューシャリー・リサーチ&コンサルティング株式会社 | 資産配分・投信選定の中心 | 金融商品取引業者 関東財務局長(金商) 第451号 加入協会:一般社団法人 日本投資顧問業協会 会員番号(第011-00961号) |
プレスリリース中の各注記(※1、※2)に関する説明は以下のとおりです。
- ※1
- 野村マッコーリー・プライベート・インフラ・ファンド(野村SMA・EW向け)は、野村マッコーリー・プライベート・インフラ・ファンドとマザーファンドを同一にするSMA・EW向け投信です。詳細は野村アセットマネジメント社のページを参照してください。
- ※2
- 野村SMA(エグゼクティブ・ラップ)は、お客様から投資判断の一任を受け、お客様の口座において有価証券の運用と管理を行う投資一任サービスです。サービス詳細は野村證券の案内ページを参照してください(https://www.nomura.co.jp/solution/financial-assets/wrap/sma/)。
記事内容の要点整理
以下の表は、本記事で取り上げた発表内容を整理したものです。主要な事実、費用、リスク、関係会社の情報を一目で確認できるようにまとめています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 発表日・時刻 | 2025年12月1日 08時30分 |
| 取扱い開始 | 本日より(2025年12月1日付) |
| 投信名 | 野村マッコーリー・プライベート・インフラ・ファンド(野村SMA・EW向け) |
| 運用会社 | 野村アセットマネジメント株式会社(CEO兼代表取締役社長:小池広靖) |
| 投資対象 | 先進国を中心とした世界各国の非上場インフラ企業の株式等(実質的主要投資対象) |
| 提供サービス | 野村SMA(エグゼクティブ・ラップ)を通じた投資一任サービス(野村證券) |
| 料金(投資一任) | 投資一任報酬:最大0.110%(税込・年率)、SMA報酬:最大1.540%(税込・年率) |
| ファンド信託報酬(目安) | 純資産総額に年0.605%(税抜0.55%)を乗じる額、実質的負担率は年1.855%程度(税込)+成功報酬 |
| その他費用 | 売買委託手数料、外貨保管費用、監査費用、租税等(変動) |
| 信託財産留保額 | 1万口につき基準価額に0.3%を乗じた額 |
| 主なリスク | 株価下落、金利変動、発行体の信用リスク、流動性リスク、為替変動、元本保証なし |
| 関係会社の登録 | 野村證券(関東財務局長 金商第142号)、野村アセット(関東財務局長 金商第373号)、野村フィデューシャリー(関東財務局長 金商第451号) |
以上が本件プレスリリースの主要な内容の整理です。投資に関する手数料やリスクは複雑であるため、契約前に交付される書面で詳細を確認することが必要です。また、リンク先の目論見書や商品ページで最新情報を確認してください。