12/3発売『GOAT Winter 2026』特集は「美」

装丁と特集テーマ──“美”を紙面で体現する第3号

2025年12月3日に発売される「GOAT Winter 2026」は、特集テーマを「美」に据え、表紙に“コールドフォイル”という特殊加工を施すことで虹色のグラデーションのような輝きを実現している。刊行情報として、発売日は2025年12月3日、定価は510円（税込）、判型はA5判、ページ数は488ページ、発行は小学館となる。

同誌は創刊からの快進撃が続いており、今回の第3号発売をもって累計29万部突破を報告している。紙面の物理的な手触りや光の反射で変化する表紙の加工は、雑誌を手に取った読者が直接〈美〉を体感する仕掛けとなっている。

制作意図と誌面のコンセプト

特集「美」は、各ジャンルの表現者による対談・鼎談・インタビュー・エッセイ・小説など、多角的なアプローチで「美」を掘り下げる構成だ。造本の質感と誌面のテキストを連動させることで、読者に視覚的・知的な満足を提供する狙いがある。

誌面の物量も充実しており、488ページのボリュームの中で、芸術、音楽、舞台、文学、ミステリなど複数ジャンルの読み物をバランスよく配している。

対談・鼎談・インタビューの注目ラインナップ

「美」を語る場として、上白石萌音と藤原さくらによる対談が大きな柱になっている。二人は舞台、音楽、文章、人生観に至るまで、親しい間柄だからこその空気感で語り合っている。

また、池田エライザが登場するグラビア＆インタビューでは、彼女の考える〈美〉「美は人間に宿る」という言葉を起点に、俳優、モデル、アーティスト、映画監督といった多面的な活動から滲み出る美意識に迫る。

主な対談・鼎談・インタビュー（誌面収録）

• 上白石萌音 × 藤原さくら（対談）
• 恩田 陸 × 鈴木成一（対談）
• 池田エライザ（グラビア＆インタビュー）
• 佐藤 究 × IIISU（鼎談）
• 青崎有吾 × 阿津川辰海 × 白井智之（鼎談）
• 藤ヶ谷太輔 × 朝井リョウ（対談）
• 俵 万智 × 岸田 繁（対談）
• 平野啓一郎 × マライ・メントライン（対談）
• 浜辺美波 × 目黒 蓮 × 長月天音（鼎談）

上記以外にも、さまざまな年齢・ジャンルの表現者が集い、〈美〉という一語を多面的に語る構成になっている。

小説・連載・コラボ企画の全貌

小説はジャンルを横断して多数収録されており、既刊シリーズの新作や話題作の特集も含まれる。特に注目すべきは、井上真偽によるミステリシリーズ『ぎんなみ商店街の事件簿』の新作が「GOAT」と同日発売される点で、該当シリーズは既にシリーズ30万部突破のベストセラーとなっている。

それを祝して、読書系YouTube「ほんタメ」とのコラボ企画として、たくみさん × 齋藤明里の出張誌上対談が掲載される。さらに、第一話の試し読みや関連インタビュー、作者のクロニクルなど読みごたえのある構成が用意されている。

掲載小説・連載・特集の詳細（執筆者一覧）

小説

高瀬隼子、九段理江、間宮改衣、山口未桜、芦沢央、井上先斗、大前粟生、柏井寿、児玉雨子、蝉谷めぐ実、永井紗耶子、夏夜米子、金子玲介、貴志祐介、佐原ひかり、遠田潤子、八木詠美

特集・長めの記事

【特集】世にも美しき本格ミステリの世界（鼎談：青崎有吾 × 阿津川辰海 × 白井智之）、【特集】「ぎんなみ商店街の事件簿」シリーズ完全ガイド

連載・対談

藤ヶ谷太輔の対談連載、井上真偽関連企画、ほか多数

写真クレジットも明示されており、例えば暮田真名の撮影は筒口直弘（新潮社）、高瀬隼子の撮影は嶋田礼奈（講談社）、俵万智は上村窓が撮影している。

コラボレーションと文学賞、読者参加型企画

本号では他誌とのコラボが実現しており、創刊75年を迎える『芸術新潮』との共同企画を実施。暮田真名がNerholの展覧会に赴いて川柳を寄せ、漫画家ぱらりが諏訪敦の約3年ぶりの大規模個展を訪れてイラストルポを展開している。『芸術新潮』12月号では別アプローチの記事が掲載されているため、併読によってより広い視点で企画を楽しめる。

さらに、アプリ「コトアム」との共同企画として「ゴートアム短歌賞」を開催。選者には歌人の俵万智と、ロックバンド〈くるり〉の岸田繁が名を連ね、誌上で俵と岸田による対談も掲載される。短い「ことば」を投稿・プレイリスト化して楽しむ文化を拡張する試みだ。

文学賞および選考関連

• 第3回 GOAT × monogatary.com 文学賞：受賞作発表および最終選考会レポートを掲載
• 選考委員長：加藤シゲアキ

選考会の様子や受賞作の全文・解説、選評などを通じて新人発掘の現場を可視化している。

誌面の特徴と入手方法、まとめ表

「GOAT Winter 2026」は、読み物としての厚みだけでなく、造本やビジュアルの細部にまで配慮した一冊だ。テーマ「美」を軸に対談、鼎談、インタビュー、グラビア、小説、コラボ企画、文学賞レポートまで網羅しており、幅広い読者層に向けた内容となっている。

入手は全国の書店および出版社からの購入が想定される。公式情報は小学館が運営する「GOAT」公式サイトおよび公式Xアカウントで随時案内される。

上記の表にまとめた通り、「GOAT Winter 2026」は造本・企画・執筆陣ともに多角的な充実を見せる号であり、特集「美」を軸にした多彩な読み物を一冊に収めていることが確認できる。発売情報、価格、収録コンテンツ、関係者のクレジットなどは本文に記載したとおりである。