阿蘇熊本空港が台湾観光をPR 週末2時間で行ける魅力
ベストカレンダー編集部
2025年11月23日 11:46
阿蘇で週末台湾プロモ
開催期間:11月22日〜11月24日
熊本と桃園、空港連携が描く「週末台湾」──11月22日から24日の交流プロモーション
NPO GREEN PROJECTが伝える報道によれば、桃園国際空港と熊本県・阿蘇熊本空港は、2024年に姉妹空港提携を結んで以降、協力関係を深化させてきました。2025年11月22日から24日にかけて、桃園空港は台湾交通部観光局、航空会社、空港免税店事業者と連携し、阿蘇熊本空港で大規模な観光プロモーションイベントを開催しました。
このイベントは、2025年8月に桃園空港で実施された「くまモン特別展及びファンミーティング」が旅行者に好評であったことを受け、日本側でのさらなる観光促進を目的として企画されました。空港間の姉妹提携による文化・観光の交流を具体化する場として位置づけられています。
開催日時・場所・主催の概要
イベントは2025年11月22日から24日まで阿蘇熊本空港で行われ、オープニングセレモニーは22日に空岡公園で実施されました。会場では地元関係者や台湾側の関係者が出席し、観光プロモーションの意義を改めて示しました。
主催・協力には桃園国際空港、台湾交通部観光局(大阪事務所を含む)、複数の台湾航空会社、空港免税店事業者などが名を連ね、空港を起点とした観光誘致に重点が置かれました。
オープニングと出席者の発言:民間と行政が連携して示したメッセージ
11月22日のオープニングセレモニーには、交通部観光局大阪事務所所長・張珏氏、桃園空港会社董事長・楊偉甫氏、熊本県知事・木村敬氏、阿蘇熊本空港社長・山川秀明氏らが出席しました。式典では地元色を強める演目として熊本武将隊のパフォーマンスと、熊本県のマスコット「くまモン」との交流が行われ、両地域の親交が演出されました。
出席者の発言は、今回の取り組みが単なるイベント開催を超え、航空輸送や観光市場の連携強化を目指す意図を示す内容でした。楊偉甫氏は「桃園空港と阿蘇熊本空港の協力は両空港の友情の表れであり、航空輸送と観光市場の発展で共通の目標を持つ」と述べ、今回のプロモーションを通じて日本の旅行者に台湾を選んでもらうこと、訪れるごとに新しい体験と記憶を提供することを期待する旨を示しました。
山川秀明氏は、姉妹空港締結以来の継続的な取り組みを踏まえ、今回のプロモーションが協力関係の重要な成果であると述べ、桃園空港との連携を通じて航空ネットワークや観光交流を深化させたいとの意向を示しました。木村敬知事は、TSMCの進出などを契機に熊本県と台湾の交流が一層活発になっている点に言及し、経済・観光・文化面での協力強化の必要性を指摘しました。
会場の構成と体験プログラム:食、買物、スポーツを通した台湾紹介
会場では台湾の魅力を多角的に伝えるため、グルメ、ドリンク、ショッピング、交通に関するブースが展開されました。空港会社は台湾の主要航空会社や免税店・流通ブランドを含む計11社を招致し、来場者が台湾の観光資源や空港サービスを直接体験できる設営としました。
招待企業としてはチャイナエアライン(China Airlines)、エバー航空(EVA Air)、スターラックス(STARLUX)、タイガーエアライン台湾(Tigerair Taiwan)、義美(I-Mei)、新東陽(Sin Tung Yung)、台湾ビール、昇恒昌(Ever Rich)、采盟(彩盟)などが参加し、台湾流通や飲食ブランドの存在感が示されました。これらを含む計11社が参加し、多彩なブースを通じて台湾観光を紹介しました。
野球を切り口にした体験型エリアとスタンプラリー
台湾と日本の共通文化である「野球」をテーマにした体験型ゲームエリアが設けられ、来場者は「ストラックアウト」でボールを投げながら台湾の観光スポットを楽しみながら学ぶ仕組みになっていました。野球は情熱やチームワーク、チャレンジ精神を象徴し、空港が国際的な接点として文化交流を促す役割を示すコンテンツとして組み込まれています。
また、会場内では台湾ビール、タピオカミルクティー、パイナップルケーキなど台湾を代表するグルメを販売・提供し、スタンプラリーに参加すると抽選会に応募できるようになっていました。賞品には台湾・日本間の往復航空券や特色ある記念品が含まれ、多くの参加者の集客につながりました。
- 体験型ゲーム:ストラックアウトで訪問地を学習
- グルメブース:台湾ビール・タピオカ・パイナップルケーキ等
- ショッピング:空港免税店ブランドの出展
- スタンプラリー抽選:往復航空券などを賞品に設定
テーマと狙い:「週末、台湾、行くたびに、新しい」──2時間でつながる短期旅行の提案
本イベントのテーマは「週末、台湾、行くたびに、新しい」であり、熊本から台湾まで約2時間で到着できる利便性を強調しました。短期間での弾丸旅行や週末トリップに適した観光先として台湾を提示し、訪問ごとに新たな発見や体験があることを伝えるメッセージを発信しています。
台湾観光署大阪事務所所長・張珏氏は、台湾観光署が海外向けのプロモーションを積極的に推進している点に触れ、熊本および九州地域の住民に対して週末の気軽な旅として台湾を訪れ、台湾ならではの魅力を体感してほしいという意向を示しました。これにより、短期旅ニーズを取り込むことで往復需要の活性化を目指します。
- テーマ
- 「週末、台湾、行くたびに、新しい」
- 狙い
- 熊本から約2時間の利便性を訴求し、週末の短期旅行需要を喚起する
- 主な訴求ポイント
- 食・文化体験・ショッピング・野球などの共通文化を通じた交流促進
全体の位置づけと成果の期待
空港会社は今回の取り組みを、姉妹空港提携以降の重要な成果発表と位置づけています。今回のプロモーションを通じて得られる双方向の旅行者交流の基盤強化が、航空ネットワークや観光動線のさらなる強化につながると期待されています。
プロモーションの実施は、地域経済や観光振興の観点からも意味を持ち、今後の定期的な交流や連携施策の礎となる可能性が示唆されています。
今回の主なポイントまとめ
以下の表は、本記事で触れたイベントの主要事項を整理したものです。開催概要、参加組織、主なコンテンツ、目標を明確に示しています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 出典・掲載 | NPO GREEN PROJECT(2025年11月23日 10時05分) |
| イベント期間 | 2025年11月22日〜11月24日(オープニングセレモニー:11月22日 空岡公園) |
| 開催地 | 阿蘇熊本空港(熊本県) |
| 主催・協力 | 桃園国際空港、台湾交通部観光局(大阪事務所)、台湾航空会社、空港免税店事業者 等 |
| 参加企業(例示) | チャイナエアライン、エバー航空、スターラックス、タイガーエアライン台湾、義美、新東陽、台湾ビール、昇恒昌、采盟 等(計11社を招致) |
| 主要コンテンツ | グルメ・ドリンク・ショッピングブース、野球テーマの体験型ゲーム(ストラックアウト)、スタンプラリーと抽選会、くまモン・熊本武将隊のパフォーマンス |
| 賞品・抽選 | 台湾・日本間往復航空券、特色ある記念品 等 |
| テーマ | 「週末、台湾、行くたびに、新しい」 — 熊本から約2時間で到着する短期旅行の提案 |
| 目的 | 姉妹空港提携の成果発表、双方向の観光交流促進、航空・観光分野での連携基盤の強化 |
今回のプロモーションは、姉妹空港として築いた連携を実際の客足や体験型交流に結びつける試みとして実施されました。関係者の発言や会場での多彩なプログラムから、空港を中心とした観光誘致と地域間交流の深化が企図されていることが明確です。短時間で移動できる利点を生かした週末の動線が強調され、台湾と熊本の双方における経済・観光・文化面での接点拡大に寄与する形となっています。