基山町でAI相乗り実証、らくのるきやまの運行概要を解説

基山町で配車実証

開催期間:9月16日〜11月29日

基山町で配車実証
トヨタコニックライドって何?
トヨタ・コニック・プロが提供する配車管理システムで、AIで乗合ルートを最適化するオンデマンド配車。スマホやLINEで予約でき到着時間優先や履歴管理、地域の移動支援を目的とするサービスです。
基山町の実証っていつまでやってるの?
基山町での「らくのるきやま」実証は2025年9月16日開始で11月29日終了。運行は月〜土の週6日、午前8時〜午後5時30分、電話予約は午前7時45分〜午後5時15分です。

地域の移動課題に応えるために:基山町で始まるトヨタコニックライドの導入

トヨタ・コニック・プロ株式会社は、2025年11月15日付けの発表で、佐賀県基山町に対して配車管理システム「トヨタコニックライド」を提供すると公表しました。本取り組みは、町民にとって利便性の高い公共交通のあり方を検討する目的で、予約制乗合型タクシー「らくのるきやま」の期間限定実証実験に同システムを導入するものです。

発表日は2025年11月15日12時00分で、トヨタ・コニック・プロは「一人ひとりの幸せ」と「Mobility for All」の実現を掲げています。対象地域では公共交通の空白地帯が存在し、高齢者の移動支援や地域経済の活性化が重要な課題となっているため、今回の実証ではAIを用いた相乗り運行システムを採用して効率化を図ります。

  • 実施主体:基山町地域公共交通活性化協議会
  • 運行主体:株式会社福山コンサルタント、有限会社基山タクシー
  • 協力企業:トヨタ・コニック・プロ株式会社

本節では導入の背景と目的を整理しました。以下の章で、採用されるシステムの機能、運行概要、実証実績、問い合わせ先や会社概要まで、プレスリリースに含まれるすべての情報を具体的に示します。

トヨタコニックライド AIオンデマンド相乗り運行システムを佐賀県基山町に提供 画像 2

AIオンデマンド相乗り運行システムの機能と利用者利便性

トヨタコニックライドは、公共交通空白地帯での回遊性向上や地域間の交通課題解消を目的とした配車システムです。ラインナップは大きく2種類に分かれており、今回基山町で採用されたのはAIオンデマンド相乗り運行システムです。もう一つは固定ルート式呼出しシステムで、用途に応じて選択されます。

本システムの設計コンセプトは、利用者の利便性と運行効率の両立です。会員制による利用者管理、AIによる乗合ルート設計、スマホやLINEを用いた予約の柔軟性、到着時間優先設計などを統合して、日常の移動需要に応える仕組みが整えられています。

トヨタコニックライド AIオンデマンド相乗り運行システムを佐賀県基山町に提供 画像 3

主な機能の詳細

AIオンデマンド相乗り運行システムは、複数人の事前予約により乗り合わせを行い、自宅等と目的地を移動する配車方式です。AIが最適化された乗合ルートを自動生成し、運行効率を最大化する点が特徴です。

また、システム構成はシンプルで、「ドライバー端末」「呼び出し端末」という二つの主要要素で構成されています。乗降場に端末を設置し、端末のボタン一つで車両を呼び出せるUI設計により、ドライバー・利用者双方にとって操作が容易です。

会員制サービス
利用者登録により管理が可能。履歴管理や管理ダッシュボードで運行履歴の確認ができる。
AIによる乗合ルート設計
複数予約を効率的に組み合わせ、最短かつ到着時間を優先するルートを生成。
予約の柔軟性
スマホやLINEから予約可能で、当日は運行開始15分前まで予約対応。行きの予約時に帰り便も同時に予約できる。
到着時間優先設計
病院など時間厳守が必要なケースに対応する仕組みを搭載。乗合が生じても到着時間を守る運行アルゴリズムを採用。
通知・履歴管理
LINE予約時にリマインド通知(1日前・1時間前・5分前)を送信。スマホで予約履歴の確認が可能。
遠隔管理とダッシュボード
管理画面から利用履歴や運行ルートの確認が可能で、運行車両の遠隔配車にも対応。
トヨタコニックライド AIオンデマンド相乗り運行システムを佐賀県基山町に提供 画像 4

利用の流れと現場での操作性

利用者はスマホまたはLINEで予約を行い、予約完了後はLINE経由でリマインダーが届きます。予約は当日15分前まで可能で、当日の乗車・降車スポットは端末やアプリ上で確認できます。乗車スポットや車両位置が一目でわかる表示により、待機時間や集合場所の混乱を軽減します。

ドライバーはドライバー端末から配車指示を受け、呼び出し端末は指定の乗降場に設置されます。端末操作はボタン一つで車両を呼び出す仕様のため、高齢者や初めて利用する人にも配慮された設計です。これらの操作は現場での運行負担を抑えることを意図しています。

トヨタコニックライド AIオンデマンド相乗り運行システムを佐賀県基山町に提供 画像 5

基山町での実証運行の具体的な運行概要

基山町での「らくのるきやま」実証運行は、令和7年(2025年)9月16日(火)から令和7年11月29日(土)まで実施されます。プログラムは週6日運行で、日曜・祝日は運休となるスケジュールです。

運行日は月曜日から土曜日、乗車可能時間は午前8時から午後5時30分までで、電話での予約受付時間は午前7時45分から午後5時15分まで設けられています。実証は基山町内全域を利用対象区域とし、コミュニティバス停留所が設定されている「やよいがおか鹿毛病院」も利用可能地点に含まれます。

運行期間 令和7年9月16日(火)~令和7年11月29日(土)
運行日 月曜~土曜(週6日)※日曜・祝日は運休
乗車可能時間 午前8時~午後5時30分
電話予約時間 午前7時45分~午後5時15分
運行形態 予約型乗合運行(実証実験による区域運行)
運行車両・乗車人数 2台(基山タクシー)/1台あたり3人
利用対象区域 基山町内全域(やよいがおか鹿毛病院利用可)

実証運行の運行主体は株式会社福山コンサルタントおよび有限会社基山タクシーであり、実施主体は基山町地域公共交通活性化協議会です。トヨタ・コニック・プロは協力企業として配車システムの提供・サポートを行います。

この実証の設計は、地域のタクシー会社と連携して地域特性に即した運行を行うことを重視しており、複数の地元事業体が役割分担をして運営する体制となっています。

トヨタコニックライド AIオンデマンド相乗り運行システムを佐賀県基山町に提供 画像 6

実証のこれまでの実績、サービスの位置づけ、問い合わせ先

トヨタコニックライドは今回の基山町以外にも各地で実証を重ねています。これまでの実証実施エリアと期間は以下のとおりです。

  • 福島県 塙町(2023年5月~6月、10月~11月)
  • 福島県 鮫川村(2024年12月~2025年9月)
  • 長崎県 新上五島町(2025年9月~11月)
  • 佐賀県 基山町(2025年9月~11月)※本実証

予約制乗合型タクシー「らくのるきやま」は、事前予約で複数の利用者と乗り合わせて自宅等と目的地を結ぶことで、効率的な配車を実現し、公共交通空白地帯の暮らしに寄り添う公共交通サービスとなることを目指しています。サービスの利点としては、乗車スポットや車両位置が一目でわかる点、LINE経由での簡易な予約と通知機能が挙げられます。

以下に問い合わせ先および会社概要を記載します。プレスリリースに記載された連絡先と会社情報を忠実に反映しています。

【本リリースに関するお問い合わせ】
トヨタ・コニック・プロ株式会社 担当:河本・森木・山本・福田・岩岡
Mail:toyotaconiqride@toyotaconiq.co.jp
【会社概要】
社名:トヨタ・コニック・プロ株式会社
設立:2021年1月(創立1949年3月)
資本金:50百万円
株主:トヨタ・コニック株式会社(100%)
(トヨタ・コニック株主:トヨタ自動車株式会社66%、株式会社電通グループ34%)
代表者:代表取締役社長 武田 淳一郎
事業内容:トヨタ自動車およびトヨタグループのマーケティングサービス・コンサルティング、モビリティサービス事業など
ウェブサイト:https://toyotaconiq-pro.co.jp

要点の整理

以下の表に、本記事で取り上げた基山町での実証実験およびトヨタコニックライドの主要項目を整理しました。表の後にはまとめの文章を置き、記事全体の要点を簡潔に示します。

項目 内容
導入システム トヨタコニックライド(AIオンデマンド相乗り運行システム)
実証対象サービス 予約制乗合型タクシー「らくのるきやま」
実施期間 令和7年9月16日(火)~令和7年11月29日(土)
運行日・時間 月曜~土曜(週6日)、午前8時~午後5時30分(電話予約:午前7時45分~午後5時15分)
運行形態 予約型乗合運行(区域運行・実証実験)
運行車両 基山タクシー提供 2台、1台あたり乗車人数3人
利用対象区域 基山町内全域(やよいがおか鹿毛病院の利用可を含む)
実施主体・運行主体 実施主体:基山町地域公共交通活性化協議会/運行主体:株式会社福山コンサルタント、有限会社基山タクシー
協力企業 トヨタ・コニック・プロ株式会社(配車システム提供)
問い合わせ toyotaconiqride@toyotaconiq.co.jp(担当:河本・森木・山本・福田・岩岡)
過去の実証実施地 福島県塙町、福島県鮫川村、長崎県新上五島町(各実施期間は本文参照)

以上がプレスリリースの内容を整理した要点です。トヨタ・コニック・プロはトヨタグループの一員として、モビリティ領域での継続的な取り組みを通じて地域の移動課題に対する実証を行っています。本取り組みは、地域の特性に応じた運行体制と技術の組み合わせにより、高齢化や公共交通の空白に対応するための具体的なモデルを示すものです。