天才ピアニスト登壇 第20回難民映画祭大阪レポ

難民映画祭 大阪上映

開催日:11月13日

難民映画祭 大阪上映
どうやって申し込めばいいの?
公式サイトの「第20回難民映画祭2025」ページから申し込みます。日本在住者が対象で、オンライン(11/6〜12/7)か劇場(今回の大阪は11/13、東京は12/2-3)を選べ、寄付つき鑑賞か無料鑑賞のどちらかを選択できます。
寄付したお金はどこに使われるの?
寄付はUNHCR(国連難民高等弁務官事務所)の難民援助活動に充てられます。寄付つき鑑賞の料金はUNHCRの支援へ送られ、認定NPOのため寄付金控除の対象となる領収書が発行されます。

大阪・TOHOシネマズなんばで開かれた劇場上映──『ハルツーム』と天才ピアニストによるトーク

特定非営利活動法人 国連UNHCR協会は、2025年11月6日から開催中の「第20回難民映画祭」の劇場開催として、11月13日(木)に大阪のTOHOシネマズ なんばで上映イベントを実施しました。当日上映されたのは、命がけで戦火を逃れた5人が語るスーダンの記憶をテーマにしたドキュメンタリー作品『ハルツーム』です。上映後にはゲストスピーカーとしてお笑いコンビ天才ピアニストのお二人が登壇し、国連UNHCR協会職員とともにトークショーを行いました。

当日のトークショーでは、天才ピアニストの竹内知咲さん(左)、ますみさん(中央)と国連UNHCR協会職員(右)が登壇し、作品の感想や難民問題への思いを語りました。お笑い芸人としてSDGs関連の活動やイベントに積極的に参加してきた経験に触れつつ、映画を通じて難民問題を“身近に感じる”プロセスや、継続する映画祭の意義について意見が交わされました。

  • 開催日:2025年11月13日(木)
  • 会場:TOHOシネマズ なんば(大阪)
  • 上映作品:ドキュメンタリー『ハルツーム』(スーダンの記憶)
  • ゲスト:お笑いコンビ「天才ピアニスト」(竹内知咲さん、ますみさん)
  • 主催:特定非営利活動法人 国連UNHCR協会
「第20回難民映画祭2025」大阪開催イベント報告 画像 2

トーク内容の詳細──映画が促した気づきと日常での行動

トークでは、映画が持つ“間口の広さ”に関する話や、難民問題の現状に関する解説が行われました。国連UNHCR協会職員からは、紛争や迫害で故郷を追われる人々の増加という世界的な現状についての説明があり、登壇者と観客がその現実を共有する場となりました。

天才ピアニストのお二人は、初めて難民映画祭に参加した感想や作品の受け止め方を率直に語りました。竹内さんは映像の力により難民問題に対する関心が高まったことを述べ、ますみさんは「知らないって罪だな」と感じ、小さな行動から始めたいという意向を示しました。トークは観客の共感を呼ぶ内容となりました。

竹内知咲さん(天才ピアニスト)
「普段ニュースで見たり、本に書かれていて手に取らなかったとしても、もしかしたら映画であれば観るかもしれないという映像の間口の広さや映画の力をひしひしと感じました。今回、難民映画祭を通じて映画を観たからこそ難民問題について身近に感じることができたし、もっと知りたいと思えたし、何かしたいと思いました。」
ますみさん(天才ピアニスト)
「自分の中に取り入れやすい映画を通じて知ることができて、知らないって罪だなと感じたので、自分のできることを小さいことから、例えば1500円の寄付とかから始めたいなと思いました。」

SDGsに関する具体的な日常行動の紹介

トークでは、二人それぞれの生活に根ざしたSDGsの実践例も紹介されました。竹内さんは理科教師の経験を踏まえた節水や洗剤使用量の削減といった工夫を語り、ますみさんは看護師経験を背景に食品ロスを出さない工夫や果物の皮を食べるといった実践を披露しました。

以下に登壇者が語った日常の工夫を整理します。これらは個人の生活に取り入れやすい行動として紹介され、観客にとって具体的な手がかりとなりました。

  • 竹内知咲さん:エコバッグの持参、徒歩移動、使用する水と洗剤を減らすための極端なヘアカットまで実践していると説明。
  • ますみさん:食べ物を残さない、必要量だけを作る・買う、果物の皮も食べるなどの工夫を紹介。

映画祭の全体構成と参加方法──上映作品・期間・料金体系

第20回難民映画祭はオンライン開催と劇場開催を組み合わせて行われます。オンライン開催は2025年11月6日(木)から12月7日(日)までで、劇場開催は今後東京で12月2日(火)・3日(水)にイタリア文化会館で予定されています。今回の大阪での劇場上映は、この一連のプログラムの一部として実施されました。

上映作品は世界中から収集された9作品(日本初公開の6作品を含む)で、難民となった人々が困難を力強く生き抜く姿を描く作品群となっています。対象は中学生以上です。

申込み・参加費の詳細

参加を希望する場合は「第20回難民映画祭2025」公式ウェブページで申し込みを行う必要があります。申込み対象は日本在住の方に限られます。参加形態はオンライン鑑賞・劇場鑑賞ともに、(A)寄付つき鑑賞 または (B)無料鑑賞 のいずれかを選択できます。

料金体系は以下の通りです。寄付はUNHCR(国連難民高等弁務官事務所)の難民援助活動に充てられます。将来を担う若年層が参加しやすいよう無料鑑賞の選択肢も設けられていますが、映画祭の運営は企業・団体・個人の寄付や協力に支えられているため、寄付つき鑑賞の協力が呼びかけられています。

  1. 1作品を申込む場合
    • (A) 寄付つき鑑賞:2,000円 / 3,000円 / 5,000円 / 10,000円 / 20,000円
    • (B) 無料鑑賞
  2. オンライン鑑賞で8作品まとめて申込む場合
    • (A) 寄付つき鑑賞:5,000円 / 8,000円 / 15,000円 / 30,000円 / 50,000円 / 100,000円
    • (B) 無料鑑賞

申込みURL:https://www.japanforunhcr.org/how-to-help/rff

協力・後援・協賛団体

本映画祭は多数の団体・企業の協力と支援により運営されています。主催は特定非営利活動法人 国連UNHCR協会、協力は国連難民高等弁務官(UNHCR)駐日事務所、パートナーは独立行政法人 国際協力機構(JICA)、後援は一般財団法人 自治体国際化協会(CLAIR)となっています。

特別協賛と協賛、その他の協力団体は以下の通りです(五十音順)。字幕制作やプロジェクト協力の企業・団体も含め、映画祭の実施を支える体制が整えられています。

  • 特別協賛:キヤノン株式会社、株式会社MIYOSHI、株式会社ユニクロ
  • 協賛:株式会社Ambee、ソニーグループ株式会社、東宝株式会社、TOHOシネマズ株式会社、TOHOマーケティング株式会社、日本映像翻訳アカデミー株式会社、株式会社富士メガネ、株式会社LIVE BOARD
  • 字幕制作協力:日本映像翻訳アカデミー株式会社
  • プロジェクト協力:イタリア文化会館、オクノテ、Peatix Japan株式会社、株式会社フェイス

難民映画祭の歩みと関連プログラムの紹介

難民映画祭は2006年に日本で初めて「難民」に焦点を当てた映画祭として開始されました。映像の力を通じて、難民となった人たちが困難を生き抜く力強さを伝え、日本社会で難民問題への理解と共感を広げることを目的に毎年開催されています。これまでに世界各地から集めた270作品を上映し、のべ10万人以上が参加しています。

映画祭のスピンオフとして「難民映画祭パートナーズ」が全国に広がっており、学校が主催者となって上映会を開催する「学校パートナーズ」は2015年にスタートしました。現在では企業・団体・自治体にも広がっており、これまでに220を超えるパートナーズが上映会を開催、2万人以上の参加を得ています。

UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)について
国連の難民支援機関であるUNHCRは、難民、国内避難民、無国籍者などを国際的に保護・支援するため、世界130カ国以上で活動しています。1954年、1981年にノーベル平和賞を受賞しており、本部はスイス・ジュネーブにあります(詳細: https://www.unhcr.org/jp/)。
特定非営利活動法人 国連UNHCR協会について
国連UNHCR協会は、日本におけるUNHCRの公式支援窓口として2000年に設立されました。UNHCR駐日事務所と連携しながら、民間を対象とした広報・募金活動を行い、寄付金控除(税制上の優遇措置)の領収証を発行できる認定NPO法人です(詳細: https://www.japanforunhcr.org/)。

記事の要点まとめ

以下の表は、本記事で触れた「第20回難民映画祭2025(大阪開催イベント)」の主要情報を整理したものです。地域別の開催状況、上映作品、参加方法、協力・協賛団体など、イベント参加を検討する際に必要なポイントを一つにまとめています。

項目 内容
イベント名 第20回難民映画祭2025(劇場上映イベント)
大阪会場 開催日 2025年11月13日(木)/TOHOシネマズ なんば
上映作品 ドキュメンタリー『ハルツーム』(スーダンの記憶)ほか、全9作品(日本初公開6作品含む)
ゲスト お笑いコンビ「天才ピアニスト」(竹内知咲、ますみ)+国連UNHCR協会職員によるトーク
オンライン開催期間 2025年11月6日(木)~12月7日(日)
今後の劇場開催 東京:12月2日(火)・3日(水) イタリア文化会館
対象年齢 中学生以上
申込み 公式ウェブページから(日本在住者に限る)
https://www.japanforunhcr.org/how-to-help/rff
参加費(例) 1作品:寄付つき鑑賞(2,000円~20,000円)または無料鑑賞/8作品セット:寄付つき鑑賞(5,000円~100,000円)または無料鑑賞
主催・協力等 主催:国連UNHCR協会/協力:UNHCR駐日事務所/パートナー:JICA/後援:CLAIR/特別協賛:キヤノン、MIYOSHI、ユニクロ 他
寄付の用途 UNHCRの難民援助活動に充当

今回の大阪での上映イベントは、作品の上映とトークを通じて観客に難民問題を伝える場となりました。映画祭全体はオンラインと劇場の併用で実施され、寄付つき鑑賞と無料鑑賞の選択肢が設けられています。参加申し込みは公式ウェブページで受け付けており、寄付はUNHCRの活動に役立てられます。

参考リンク: