柴咲コウをCVOに迎え、モブキャストが経営統合合意
ベストカレンダー編集部
2025年11月13日 19:19
モブキャスト経営統合合意
開催日:11月13日
柴咲コウ氏と藪考樹氏による共同体制へ向けた基本合意の概要
株式会社モブキャストホールディングスとレトロワグラース株式会社は、2025年11月13日付で、効力発生日を2026年4月1日(予定)とする経営統合に向けた基本合意書を締結したと発表しました。両社は本基本合意書のうち経営統合に係る部分を法的拘束力のないものとして扱い、2025年12月24日を目標とする最終合併契約書の締結に向けて協議を進めるとしています。
本合意において注目される点は、LTG社代表の柴咲コウ氏を当社の代表取締役CVO(Chief Visionary Officer:最高事業構想責任者)として迎える調整が進められている点と、現代表の藪考樹氏が代表取締役CEO(Chief Executive Officer:最高経営責任者)を務める共同代表制の検討です。両者の役割分担により、理念と収益の両立をめざす経営体制を構築する意図が示されています。
- 基本合意書締結日:2025年11月13日
- 想定効力発生日:2026年4月1日(予定)
- 最終契約締結予定日:2025年12月24日(予定)
- 共同代表制の構想:CVO(柴咲コウ)とCEO(藪考樹)
- 本基本合意の経営統合に係る部分は法的拘束力を有しない
なぜ経営統合か──両社の強みを掛け合わせる戦略的意図
モブキャストHDとLTG社は、2016年に共同設立された縁があり、当社は当初出資比率30%でLTG社設立に関与して以来、藪氏がLTG社の取締役として伴走してきました。両社は9年間にわたる協働の中で信頼関係を築いており、その延長線上で今回の経営統合の検討が進められています。
発表文では、本統合の目的を「LTG社が持つ社会に対する影響力・発信力とエンターテインメントビジネスの実績」と「当社が持つM&Aや財務戦略によるグループ拡大の実績」の融合にあると明示しています。これにより、M&A戦略の加速、人材戦略の強化、既存事業の売上・利益の非連続的成長を図るとしています。
- LTG社の現状:D2C事業やエンターテインメント事業を中心に成長、2期連続黒字化を達成。代表の柴咲氏が掲げる「サステナビューティープロジェクト」を軸に事業基盤を確立している。該当プロジェクトの情報は次のURLで確認できる。https://lestroisgraces.com/s-beauty/9/
- モブキャストHDの現状:コア事業はソーシャル・エンターテイメント&メディア事業、M&A戦略「SIAP(ソーシャル・インパクト・アクセラレーション・プログラム)」、およびソラナ・トレジャリー事業を推進している。
- 想定する統合形態:当社を存続会社とする経営統合を想定し、当社株式を対価とする方法を協議中。合併比率など最終条件は第三者算定機関の算定結果を踏まえてLTG社と協議し、最終契約で確定する予定。
CVOとCEOの役割分担──理念と経営執行の分業
本基本合意は、新たな共同代表制の導入を通じて「地球規模の事業構想」を掲げることを目指しています。発表資料では、CVOが長期的な未来像や中長期戦略の立案、ステークホルダーとの関係構築を主導し、CEOがそのビジョンを持続可能なビジネスモデルに落とし込み、資源配分やM&A、資金調達、ガバナンスの確立を担うと説明しています。
以下に、各ポジションの具体的な職務領域が示されています。柴咲氏と藪氏の役割が明確に分けられることで、理念の発信力と実行力を両立させる狙いが明文化されています。ただし、これらの配置は最終契約で合意することを目指しているため、現時点では調整中です。
- 代表取締役 CVO(Chief Visionary Officer) 氏名:柴咲 コウ
-
- ビジョンの策定と浸透:長期的な未来像を定義し、社内外へ浸透させることで行動指針や組織文化を形成する。
- 中長期戦略の立案:ビジョン達成のための経営戦略を立案し、未来に向けた戦略的指針を示す。
- ステークホルダーとの関係構築:現在および未来のステークホルダーとの関係を強化し、持続的な価値向上に寄与する。
- 代表取締役 CEO(Chief Executive Officer) 氏名:藪 考樹
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- グループ企業価値の最大化を目的に経営執行を統括する。
- M&Aや資金調達、アライアンスの推進、経営資源の最適配分を行う。
- コンプライアンス遵守と企業統治(ガバナンス)の確立、事業運営に伴うリスク管理を担う。
スケジュールと事業加速策、採用情報および会社概要
発表資料には本経営統合のスケジュールと、統合後に強化する施策が明記されています。最終合併契約締結の日程は2025年12月24日(予定)であり、定時株主総会は2026年3月24日(予定)、経営統合の効力発生日は2026年4月1日(予定)とされています。これらの日程は最終契約や法的手続きの進捗により変更される可能性があります。
また、合併比率など最終的な統合条件は第三者算定機関の算定結果を踏まえLTG社と協議し、最終契約締結時に確定・開示される予定です。最終契約締結のタイミングで速やかに開示すると明示されています。
スケジュールの明細
公表されたスケジュールは以下の通りです。各日付は現時点での予定であり、最終的な決定は最終契約の締結と法的手続きに依存します。
主要なマイルストーンは、基本合意締結(2025年11月13日)、最終合併契約書締結(2025年12月24日予定)、定時株主総会(2026年3月24日予定)、経営統合効力発生日(2026年4月1日予定)です。
- 2025年11月13日:基本合意書締結(取締役会決議)
- 2025年12月24日(予定):最終合併契約書締結
- 2026年3月24日(予定):定時株主総会(商号変更等、定款の一部変更)
- 2026年4月1日(予定):経営統合効力発生日
事業加速施策と採用情報
事業面では、M&A戦略である「SIAP(ソーシャル・インパクト・アクセラレーション・プログラム)」の強化を重ねて説明しています。本合意により、SIAPはより強力な事業シナジーを提供できる体制が整い、同じ志を持つ企業からの参画応募を一層積極的に募集するとしています。SIAPに関する詳細は2025年7月1日のプレスリリースにて公開済みです。
また、中核人材の採用を本日より広く募集するとし、以下のポジションを特に重要視しています。各ポジションは役員直下で新グループの未来を創る役割と位置付けられています。
- 「サステナビリティー・プロジェクト」の拡大を牽引する、営業・マーケティングのキーパーソン
- 新社名のブランド価値を創造する、ファッション・D2C部門のキーパーソン
- 代表を支える秘書兼運転手
採用情報は次のURLで案内されています。https://mobcast.co.jp/recruit/
SIAPへの応募や問い合わせは、以下のコンタクトが案内されています。Email:siap@mobcast.jp
会社概要
プレスリリースには両社の会社概要が掲載されています。所在地はいずれも東京都渋谷区で、事業内容や設立年も明記されています。
以下に掲載された情報は発表時点のものです。各社の公式ウェブサイトでも詳細が確認できます。
- 株式会社モブキャストホールディングス
- 代表者:代表取締役CEO 藪 考樹
- 所在地:東京都渋谷区
- 事業内容:ソーシャル・エンターテインメント&メディア事業(IP投資育成、ライフスタイルIP及びデジタルIP)
- 設立:2004年3月
- ウェブサイト:https://mobcast.co.jp/
- レトロワグラース株式会社
- 代表者:代表取締役 柴咲 コウ
- 所在地:東京都渋谷区
- 事業内容:エンタメ、コマース事業
- 設立:2016年11月
- ウェブサイト:https://lestroisgraces.com
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 基本合意締結日 | 2025年11月13日 |
| 最終合併契約締結予定日 | 2025年12月24日(予定) |
| 定時株主総会 | 2026年3月24日(予定) |
| 経営統合効力発生日 | 2026年4月1日(予定) |
| 統合の目的 | LTG社の発信力・エンタメ実績とモブキャストHDのM&Aや財務戦略を融合し、M&A戦略及び人材戦略を加速してグループ収益を拡大すること |
| 新経営体制(案) | 代表取締役CVO:柴咲コウ、代表取締役CEO:藪考樹(共同代表制を検討中、最終契約で合意予定) |
| 主要事業領域 | ソーシャル・エンターテインメント&メディア、D2C、エンタメ、M&A(SIAP)、ソラナ・トレジャリー |
| 採用・問い合わせ | 採用情報:https://mobcast.co.jp/recruit/ / SIAPお問い合わせ:siap@mobcast.jp |
| 両社の設立 | モブキャストHD:2004年3月、レトロワグラース:2016年11月(当社は2016年の共同設立時に初期出資比率30%) |
以上の通り、今回の基本合意書は両社の長年の協働と信頼関係を土台に、LTG社の持つ社会的発信力やエンターテインメント領域での実績と、モブキャストHDのM&Aや財務戦略によるグループ拡大能力を組み合わせることで、事業の非連続的成長を目指す戦略であると整理できます。最終的な合併条件や新体制の正式決定は、予定されている最終契約締結以降に順次開示される見込みです。
参考リンク: