Square、日本で「Square Releases」開始 ハンディとAIを紹介
ベストカレンダー編集部
2025年11月11日 12:48
Square Releases始動
開催日:11月11日
日本で始動した「Square Releases」——目的と背景
2025年11月11日、Square(本社:米国Block, Inc.、ブロック・ヘッド:ジャック・ドーシー)は、日本で新たに「Square Releases(スクエア・リリース)」を開始したと発表しました。本取り組みは年2回のペースで行われる製品アップデートの機会であり、事業者が最新の製品や機能を簡潔に把握できるように設計されています。
発表は同日11:00に行われ、Square日本のプロダクトマーケティング責任者である横山潤のコメントも公表されました。横山は「Square Releasesでは、すべての新情報をひとつのリズムにまとめ、事業者が常に最新の状態を保ちながら、自信を持って成長に集中できるようにします」と述べています。
取り組みの背景には、事業者からの「新しいリリース情報を追い切れない」とのフィードバックがありました。インバウンド需要や消費者行動の変化が急速な日本市場において、継続的かつ計画的にイノベーションを取り入れる必要性が高まっていることが導入理由として挙げられます。
Squareは、これらの情報を一つの流れで提示することで、事業者がSquareのエコシステムを最大限に活用できるよう支援すると説明しています。新情報は今後「Square Releases特設サイト」でまとめて閲覧できるようになります。
ハードウェアとPOSの革新:Square ハンディと新POSの詳細
第一弾のSquare Releasesでは、ハードウェアとソフトウェア両面の最新イノベーションが紹介されました。特に注目されるのがポータブル型オールインワン決済端末「Square ハンディ」です。
Square ハンディはわずか315グラムの軽量設計で、注文受付、決済、在庫管理を1台で完結できます。2025年7月の発売以来、販売事業者の間で導入が進んでおり、サービス提供のスピードと柔軟性の向上に寄与しています。
実運用の例として、東京のTOYOTA ARENAでは複数の売店に合計41台以上のSquare ハンディが導入されています。イベント時の決済処理の迅速化により、行列短縮と来場者の動線維持に役立っているとの報告があります。
また、Squareは新たに機能強化したSquare POSレジも発表しました。小売、飲食、サービスなど7つの業種別機能を一つにまとめた直感的で高機能なPOSで、シンプルな決済から複数拠点の運営まで対応します。システム操作にかかる時間を減らし、顧客対応により多くの時間を割けるよう設計されています。
ハードウェア/ソフトウェアの主な特徴
ここではSquare ハンディと新POSの特徴を整理します。以下のリストは、導入を検討する事業者が注目すべきポイントです。
- Square ハンディ:315gの軽量性、注文受付・決済・在庫管理の一体化。
- 導入実績:TOYOTA ARENAで41台以上導入、イベント運営での行列短縮に貢献。
- Square POSレジ:7業種別機能の統合、拠点管理の容易化、操作時間の短縮。
上記は機能面の要約であり、導入を検討する際は事業の業態や規模に合わせた運用面の確認が推奨されます。
インバウンド対応と決済オプションの強化
観光客増加に対応するため、Squareは端末の多通貨・多決済ブランド対応を強化しました。UnionPay(銀聯)、Alipay+、WeChat Payの主要国際ブランドに加え、国内の主要QRコード決済にも1台で対応可能としています。
これにより、外国人観光客が増える店舗や施設にとって、支払い手段の拡充は利便性向上の重要な要素になります。Squareの端末を用いれば、複数ブランドの決済を一括管理できる点が特徴です。
また、Square 請求書(請求機能)を利用した事前決済の運用も紹介されています。事前にデポジットを受け取ることで直前のキャンセルを抑制でき、予約ビジネスにおける収益安定に寄与します。
京都の老舗料亭「左阿彌(さあみ)」の事例では、Squareの導入により直前キャンセルが約90%削減したと報告されています。同店ではSquare 請求書とSquare ターミナルを組み合わせ、事前決済やリマインダーを自動化し、加えてテーブル決済にも対応しています。
対応決済ブランドと運用のポイント
以下は対応ブランドや運用に関する整理です。事業者は自店舗の客層やインバウンド比率を踏まえて活用方法を検討するとよいでしょう。
- 対応ブランド
- UnionPay(銀聯)、Alipay+、WeChat Pay、国内主要QRコード決済
- 請求・事前決済
- Square 請求書を用いたデポジット徴収やリマインダー自動化でキャンセル抑止
- テーブル決済
- Square ターミナルによるテーブル決済で来店客の利便性向上
AIソリューション、ウェビナー案内、企業概要
Square Releasesでは、日本向けに展開予定のAI搭載プロダクトも先行紹介されました。これらのツールは事業者の時間節約、意思決定の支援、顧客体験のパーソナライズを目的としています。自動化されたインサイト提供や、顧客ごとの最適な提案を可能にする機能などが含まれる予定です。
AI関連製品の具体的なローンチ時期や詳細は、今後の発表で随時公開されます。AIを活用した機能は、Squareの既存ツールと連携することで、より効率的な運用と高度な顧客分析を実現することが想定されています。
また、Squareはこれらの新機能を紹介するウェビナーを開催します。開催日時は2025年11月27日(木)12:00〜13:00で、AI搭載製品を含む最新イノベーションや機能を事例とともに専門家が解説します。参加詳細は以下の関連リンクから確認できます。
関連リンク:https://squareup.com/jp/ja/events/square-releases-seminar
最後に、Squareの事業者向けツールについての概要も改めて示します。Squareは飲食業、小売業、専門サービス業など各業種に特化したソフトウェア、カスタマイズ可能なeコマースツール、資金調達サービス、スタッフ管理ツールなどを提供しており、これらが連携して事業運営の効率化を支援しています。詳しくは公式サイトをご参照ください。
要点の整理(まとめ表)
以下の表に、本記事で触れた主要な情報を整理しました。内容を確認することで、発表の全体像と導入を検討する際の重要ポイントが把握できます。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 発表日 | 2025年11月11日 11:00 |
| プログラム名 | Square Releases(年2回の製品アップデート) |
| 目的 | 事業者が最新製品・機能を一元把握し、計画的に導入できるよう支援 |
| 主なハードウェア | Square ハンディ(重量315g、注文受付・決済・在庫管理の一体化) |
| ハードウェア導入事例 | TOYOTA ARENA:複数売店に合計41台以上導入 |
| POSの更新 | 新Square POSレジ(7業種別機能を統合、複数拠点対応) |
| インバウンド対応 | UnionPay、Alipay+、WeChat Pay、国内主要QRコード決済に対応 |
| 導入事例(請求) | 京都・料亭「左阿彌」:Square導入で直前キャンセルを約90%削減(請求書/ターミナル活用) |
| AIソリューション | 日本市場向けにAI搭載プロダクトを先行紹介(自動化インサイト、パーソナライズ等) |
| ウェビナー | 2025年11月27日(木)12:00〜13:00(AI製品含む最新機能の解説) |
| 関連リンク | https://squareup.com/jp/ja/events/square-releases-seminar |
| 公式サイト | www.squareup.com/jp/ja |
本記事では、Squareが11月11日に発表した「Square Releases」の狙い、第一弾として紹介されたハードウェアやPOSの改良点、インバウンド対応の強化、京都の料亭での導入効果、そして日本向けAIソリューションの先行紹介と、11月27日のウェビナー開催情報までを網羅的に整理しました。各項目は導入検討や運用改善の判断材料として参照できる情報になっています。
参考リンク: