相川七瀬が見たブラジル、JICAと全3本公開

COP30開催の地で相川七瀬が見たブラジル──3本同時公開の意義

独立行政法人国際協力機構（JICA）は、2025年11月10日にドキュメンタリー動画シリーズ「相川七瀬×JICA　ブラジルプロジェクトの現場から」全3本を同時に公開しました。これは、ブラジルで2025年11月10日（月）～21日（金）に開催されるCOP30（国連気候変動枠組条約第30回締約国会議）の機会に合わせた取り組みです。プレスリリースは同日付で発表され、JICAのビジョン「信頼で世界をつなぐ」に基づき、現場の課題と取り組みを広く伝えることを狙いとしています。

今回の動画シリーズは、日本とブラジルの友好交流親善大使である歌手・相川七瀬が実際にブラジルを訪れ、JICAが現地で実施している複数のプロジェクトの現場を視察・取材しながら制作されたドキュメンタリーです。放送・公開のタイミングと内容は、気候変動対策、治安改善、日系社会との連携という複数の重要テーマが重なる構成になっています。

• 公開日：2025年11月10日 00時00分（JICA発表）
• COP30開催期間：2025年11月10日～11月21日（ブラジル）
• 動画本数：全3本（第1弾～第3弾）

現地で撮影された三つのテーマと各動画の見どころ

3本の動画はそれぞれ異なる課題に焦点を当てています。第1弾はアマゾンの違法森林伐採、第2弾は治安改善のための日本式地域警察（交番）システムの普及、第3弾はブラジルに根づく日系社会との連携です。いずれも相川さんが現場で関係者に取材し、自身の視点から学びを深める様子が記録されています。

以下に各編のポイントと視聴用URLを整理します。動画は公開と同日から視聴可能です。

第1弾：「アマゾン違法森林伐採現場で見たものとは？」

アマゾンは「地球の肺」と称される一方、違法伐採の深刻化が問題になっています。本編では相川さんがアマゾン地域を訪れ、違法伐採が起きる社会的背景、取り締まりの現場、そしてJICAとJAXAが協力する衛星データを使った保全の取り組みを取材しています。

取材では、違法伐採の実態を目にする場面、パトロールへの同行、関係者インタビューを通じて衛星データの有効性や現場担当者の想いが語られます。視点は現場の生の声とデータ活用の両面にあります。

• 視聴URL（第1弾）：https://youtu.be/FaNgGF9MltM

第2弾：「日本の交番がブラジルに！？」

ブラジルの治安改善をめぐるプロジェクトでは、日本式の地域警察モデル（交番システム）が導入されてきました。相川さんはサンパウロ市内の交番を訪問し、市民と警察官の交流や地域に根づく活動の様子を見学しました。

本編は、従来の交番活動がブラジルでどのように適応・進化しているかを紹介します。移動交番や、柔術指導を通じた子どもたちへの働きかけ、さらにはグアテマラなど近隣国への展開までを取り上げ、大都市特有の課題に対する実践例を示します。

• 視聴URL（第2弾）：https://youtu.be/s9W4MhQPUV0

第3弾：「日系社会がつなぐブラジルと日本」

ブラジルには全世界の日系人の半数以上、約270万人が暮らしており、世界最大の日本人コミュニティが形成されています。相川さんはその中心地である日本人街「リベルダージ」を訪れ、日本文化とブラジル文化が融合する実態を直に取材しています。

世代交代に伴い若者が日系コミュニティを離れている現状や、文化継承の課題に関する対話も収録されています。また相川さんは現地で「夢見る少女じゃいられない」を歌唱し、世代を超えた交流の象徴として日系社会の人々と「マツリダンス」を踊るシーンも見どころの一つです。

• 視聴URL（第3弾）：https://youtu.be/zU_qL2uSq7s

相川七瀬の視点とJICAが伝える現場の実態

相川七瀬は1995年にデビューし、代表曲「夢見る少女じゃいられない」を含む複数のヒット曲で知られるロックシンガーです。今年はデビュー30周年かつ日本とブラジルの外交関係樹立130周年に当たる節目の年であり、日本ブラジル友好交流親善大使としても活動しています。

リリース内には相川さんのコメントが掲載されており、違法森林伐採現場の印象について次のように述べています。生々しい焼け跡を目にし、「地球の肺」とも呼ばれるアマゾンが失われていくことへの危機感を抱いたこと、そして「まずはこうした問題について知ることが大切だ」という認識に至ったことが記されています。

JICA側の基本情報として、同機関は日本の政府開発援助（ODA）実施機関であり、理事長は田中明彦、本部所在地は東京都千代田区です。JICAはブラジルで長年にわたって複数の分野で協力を行っており、今回の動画はその現場を可視化する役割を果たします。

本動画シリーズに関係するJICAのプロジェクト（紹介とリンク）

動画内で紹介された主要なプロジェクトは以下の通りです。各プロジェクトの目的と手法を整理し、参考リンクを付記します。

アマゾン違法森林伐採管理改善プロジェクト

レーダー衛星やAI技術を用い、森林伐採の検知・予測を行うことで違法伐採対策と管理能力の強化を図る取り組みです。ブラジル法定アマゾン地域を対象に保全活動の改善に寄与することを目的としています。

参考リンク：https://www.jica.go.jp/oda/project/1900371/index.html

交番システムに基づく地域警察活動普及プロジェクト

1997年から日本式の地域警察モデルをサンパウロ州警察が導入しており、JICAは研修などを通じて自立的・継続的な普及体制の構築支援を行っています。治安改善のための予防的な地域警察活動が全国に広がることを目標としています。

参考リンク：地域警察活動普及プロジェクト | ODA見える化サイト

日系社会との連携

JICAは移住当時から渡航・移住手続き、入植地の整備、資金融資などを通じて日系社会の定着を支援してきました。現在は日伯関係強化の一環として日系社会支援事業を継続しています。

参考リンク：https://www.jica.go.jp/overseas/brazil/activities/program/nikkei.html

要点整理（公開情報の一覧）

以下に本件で公表された主要情報を表形式で整理します。公開日、動画タイトル、視聴URL、COP30開催期間、JICAの基本情報、相川七瀬のプロフィールやコメント、紹介されたプロジェクトの概要を一目で確認できるようにまとめました。

公開された3本のドキュメンタリーは、映像を通じて現場の課題と実践を可視化し、視聴者が問題を学ぶ機会を提供します。各動画は上記のURLから視聴できます。この記事ではリリース文の内容を網羅的に整理しており、視聴や関連情報の確認に役立つ一覧を提示しました。