11月19日開幕 INTER BEE IGNITION×DCEXPOの注目展示ガイド
ベストカレンダー編集部
2025年11月5日 17:47
DCEXPO幕張2025
開催期間:11月19日〜11月21日
生成AIと先端デバイスが描く展示の全体像
一般財団法人デジタルコンテンツ協会(DCAJ)が主催する『INTER BEE IGNITION×DCEXPO』は、2025年11月19日(水)から21日(金)まで、幕張メッセ 国際展示場 展示ホール6で開催されます。開催時間は各日10:00〜17:30(最終日のみ17:00まで)で、入場は無料ですが事前登録制となっています。INTER BEE内で行われる特別企画として、コンテンツ産業とエンターテインメント産業の新たなビジネス創出と活性化を目的に、最先端技術の展示・デモ・コンファレンスを組み合わせて実施されます。
DCEXPO(デジタルコンテンツEXPO)は2008年から毎年秋に開催され、今回で18回目を迎えます。今回は「AI Street – AI Ignites Creation -」をテーマに掲げ、生成AIを用いたクリエイティブのデモ展示を多数展開します。大学や企業の研究成果を単に論文や研究室内に留めるのではなく、実際に来場者が体験できる形で提示することにより、産業側とクリエイター側双方のイノベーションの契機を創出する場を目指しています。
来場者登録や聴講予約は、INTER BEEの会議ページ(https://www.inter-bee.com/ja/forvisitors/conference/ignition/)から可能です。また、DCEXPOの公式情報や出展一覧は公式サイト(https://dcexpo.jp/)で確認できます。
本記事では、会場で体験できる注目展示の技術的な特徴、取材方法・申込期限、会場の概要を網羅的にまとめています。取材希望の報道関係者向けの手続きや、各展示の体験ポイントについて具体的に整理していますので、来場や取材計画の参考にしてください。
注目展示 — 個別の技術紹介と体験ポイント
会場では生成AIを活用したクリエイティブ表現から、物理デバイスによる新しい体験、ロボティクスやヘルスケア領域に応用が期待される技術まで、多彩な展示が行われます。以下に、プレスリリースで紹介された全ての注目展示を出展者・技術の要点・来場者が体験できるポイントとともに詳述します。
各展示の説明は出展者名、技術の背景、会場での提示方法(デモの形態)を明示しています。取材を予定する場合は、記事末の取材案内をご確認のうえ、広報事務局への申込をお願いします。
PronounSE(プロナウンス) — 口真似音声から効果音を合成
出展:京都産業大学大学院 先端情報学研究科 平井研究室 / 産業技術総合研究所 人工知能研究センター 知的メディア処理研究チーム
特徴:口真似のように声で模した音を入力とし、アニメ・ゲームで用いられる効果音(例:「ドゥーン」「ボガーン」「パーン」)を合成する手法を提案します。声のリズムや音色を分析し、意図した効果音を短時間で生成できる点がポイントです。会場では来場者自身が実際に音づくりに挑戦できるインタラクティブな展示を行います。
- 想定用途:サウンド制作、教育、玩具など多分野への展開。
- 体験ポイント:口真似音声を入力して、イメージに合う効果音をリアルタイムで生成・試聴可能。
Handoid(ハンドイド) — 異形態間マルチプレゼンスを実現するロボットハンドアバタ
出展:東京大学 先端科学技術研究センター 身体情報学分野 稲見・門内研究室
特徴:ロボット本体から手のひら部分のみが分離可能で、遠隔で手の平を操作することでまるで自分の体の一部であるかのように振る舞わせられる技術です。狭所での作業や複数タスクの並行実施に適しており、従来のヒューマノイドロボットでは困難だった用途に対応します。SIGGRAPH 2025のEmerging Technologies Audience Award受賞実績があります。
- 想定用途:エンターテインメント、遠隔操作、現場作業支援、社会インフラ補助。
- 体験ポイント:デモ操作を通じて分離・装着・遠隔操作の挙動とフィードバックを確認可能。
NWON(ニューオン) — 触れる、聴こえる次世代スピーカー
出展:(株)槌屋
特徴:軽量・薄型のフレキシブルな静電式布状スピーカーを用いた音響体験です。布面全体に多数の発音体が配置されているかのような音場を形成し、場所による音量差が小さいため独特の没入感を与えます。会場では長さ約10mに及ぶ「音の回廊」を設営し、左右から音が聞こえる空間の間を歩くことで音が追随してくるような錯覚を体験できます。
- 音質の特徴:中高音域再生に優れ、特に女性ボーカルの再現性が高い。
- 設置性:巻物状の収納・運搬、表層材変更による高い意匠性、数メートル〜数十メートル級の大型化が可能。
OQTA Heart Poppo — スマホで鳴らせる鳩時計(非言語IoTコミュニケーション)
出展:(同)inoree
特徴:言葉を介さず“想い”を伝える非言語IoTデバイス。鳩時計型デバイスは時刻通知のためには鳴かず、スマートフォンアプリでボタンを押した回数だけ「ポッポ」と鳴らすことで、離れた相手に「いま想ったよ」という気持ちを届けます。伝統的な「間」や余白の美学をデジタルに応用した設計がされています。
- 想定ユースケース:離れて暮らす家族間のやりとり、介護施設と家族、海外赴任者と祖父母など。
- 体験ポイント:アプリ操作により実際に鳩時計を鳴らすデモ。非言語表現の伝わり方を体験可能。
メッシュ型LEDディスプレイ(屋外対応) — 軽量・フレキシブルな表示の自由度
出展:MPLUSPLUS(株)
特徴:防水性と耐風性を備えた屋外対応の軽量・フレキシブル・ワイヤレスLEDディスプレイを展示します。壊れにくいLEDと小型制御デバイスの技術を応用したメッシュ型は、ドローンからの吊り下げ飛行や人手による運搬表示など多様な設置形態に対応します。会場では6m×9mの巨大スクリーンを展示予定です。
- 運用例:スポーツシーン、屋外イベント、歴史的建造物での一時設置、ドローン搭載による空中ディスプレイ。
- 体験ポイント:巨大スクリーンの視認性・設置性・カスタマイズ例(人型や商品シルエット)を確認可能。
SHOSABI — 100年動き続けられる身体と脳を創るAI
出展:(株)SHOSABI
特徴:東京大学と三菱ケミカルグループによる10年以上の研究から生まれた、Cognitive Motor Intelligence(身体と脳のコーディネーション)を再構築するAIシステムです。Bodily Awareness(身体知)とPrecision Movement(精密な動き)をAIで統合し、「動きの質」を可視化して再学習を促します。既に英国や中東の最先端フィットネスジムや予防クリニックで導入が進んでおり、米国の有名フィットネスブランドとの協業も進行中です。
- 想定用途:健康設計、予防医療、フィットネス、リハビリテーション。
- 体験ポイント:動作計測デモとAIによるフィードバック、動きの質の可視化を確認可能。
LookingGlass — 一枚の画像に二つの意味を宿す視覚生成体験
出展:チューリッヒ工科大学(ETH) / ディズニー・リサーチ(日本初出展)
特徴:生成モデルを用いたアナモルフォシス的なアート体験で、通常視点と鏡やレンズを通した視点の双方で異なる意味が立ち上がる表現を実現します。来場者がオリジナルUIで生成・操作できる体験に加え、持ち帰り用の円筒ミラーを配布予定です。
- 想定効果:AIと人間の視覚認知の境界を探索する芸術的・学術的示唆。
- 体験ポイント:生成プロセスの操作と反転視点での鑑賞、円筒ミラーによる持ち帰り体験。
New Future AI Fashion Technology(AI Fashion NFFT) — 自然とイノベーションの融合
出展:AI Fashion NFFT
特徴:テーマ『Nature Meets Innovation』の下、自然の表情と最先端AI表現を融合させたAIファッションムービーを上映します。映像・音楽とも最新の生成AI技術で制作され、流れる水や風、揺らめく木々と未来的な素材を組み合わせて、環境配慮を念頭に置いた新たなファッション表現を提示します。
- 表現手法:生成AIによる映像生成・音楽制作をフル活用。
- 体験ポイント:長編ムービー形式の鑑賞、AIによる素材生成の解説。
DIDIM(ディディム) — AR×LiDARで実現するデジタル体育プラットフォーム
出展:(株)ツーハンズメタ
特徴:ARとLiDARを活用した‘‘デジタル体育’’ソリューションで、床面に投影されるインタラクティブ映像を通じて、HMDや特別なデバイスを必要とせず、身体だけで運動・ゲーム・フィットネステストを体験できます。最小で約4.5m×3mの床面で非接触・非対面のトレーニング空間を生成します。
- 想定効果:年齢や目的に合わせた難易度調整、協力プレイやオンライン対戦による社会的参加の促進。
- 体験ポイント:床映像を使った運動プログラムの参加、年齢別メニューの体験。
取材案内と来場・登録の手順
会場取材を希望する報道関係者向けの手続きについてまとめます。幕張メッセ会場へ直接来場する報道関係者は、幕張メッセ 5ホール 2Fのプレス登録カウンターにて登録を行い入場してください。登録時にお名刺を2枚提示する必要があります。取材の事前申込は、必ず下記の広報窓口へご連絡の上、期日内にお申し込みください。
「INTER BEE IGNITION×DCEXPO」の展示およびコンファレンスの取材を希望する場合は、DCEXPO広報事務局(info@dcexpo.jp)宛に、2025年11月18日(火)17:00までに申し込みを行う必要があります。会期前日の11月18日(火)に取材可能な展示も一部ありますので、前日取材を希望する場合も同窓口まで連絡してください。
- 取材申込先(広報)
- メール:info@dcexpo.jp
- 電話(DCEXPO事務局):03-3512-3901
- 当日プレス登録場所
- 幕張メッセ 5ホール 2F プレス登録カウンター(登録時に名刺2枚)
- 申込期限(取材希望)
- 2025年11月18日(火)17:00まで
一般来場者は事前登録制のため、来場前にINTER BEEの来場登録ページ(https://www.inter-bee.com/ja/forvisitors/conference/ignition/)またはDCEXPO公式サイト(https://dcexpo.jp/)で登録を済ませてください。入場料は無料です。
取材時の注意点として、各ブースによって撮影・録音の可否や事前申請が必要な場合があります。出展者や広報事務局と事前に調整のうえで取材計画を立てることを推奨します。
展示内容の要点整理
ここまでに紹介した展示・会期情報・取材手続きなどを一覧形式で整理します。取材予定や訪問プラン作成時に参照してください。
| 項目 | 出展者/担当 | 主な特徴・技術 | 会場での体験ポイント |
|---|---|---|---|
| PronounSE(プロナウンス) | 京都産業大学 平井研究室 / 産業技術総合研究所 | 口真似音声から効果音を合成する生成技術 | 来場者が音づくりに挑戦、即時生成の試聴 |
| Handoid(ハンドイド) | 東京大学 稲見・門内研究室 | 分離可能なロボット手掌による遠隔操作/マルチプレゼンス(SIGGRAPH 2025受賞) | 遠隔操作デモと分離・装着の挙動確認 |
| NWON(ニューオン) | (株)槌屋 | 静電式布状フレキシブルスピーカー、長さ約10mの音の回廊 | 音の回廊を実際に歩く没入型音響体験 |
| OQTA Heart Poppo | (同)inoree | 非言語IoT鳩時計、スマホ操作で鳴ることで想いを伝える | アプリ操作による鳩時計の鳴動デモ、ユースケース紹介 |
| メッシュ型LEDディスプレイ | MPLUSPLUS(株) | 防水・耐風の軽量ワイヤレスLED、6m×9mの巨大スクリーン展示 | 巨大スクリーンの視認性・設置形態の確認、ドローン吊り下げ想定 |
| SHOSABI | (株)SHOSABI | Cognitive Motor Intelligenceによる動きの質の可視化と再学習 | 動作計測デモ、AIフィードバックの確認 |
| LookingGlass | チューリッヒ工科大学(ETH) / ディズニー・リサーチ | 生成モデルで二重の意味を持たせる視覚生成体験(日本初出展) | UIによる生成体験、円筒ミラーの配布 |
| New Future AI Fashion Technology | AI Fashion NFFT | 自然とテクノロジー融合のAIファッションムービー | AI生成映像・音楽の上映と技術解説 |
| DIDIM(ディディム) | (株)ツーハンズメタ | AR×LiDARの床面インタラクティブ映像によるデジタル体育 | 最小約4.5m×3mの床面での運動・ゲーム体験 |
| 会期・会場 | 主催:DCAJ(一般財団法人デジタルコンテンツ協会) | 会期:2025年11月19日〜21日、会場:幕張メッセ 国際展示場 展示ホール6 | 開催時間:10:00〜17:30(最終日は17:00まで)、入場無料(事前登録制) |
| 取材申込 | DCEXPO広報事務局 | 申込期限:2025年11月18日(火)17:00まで | 申込・問合せ:info@dcexpo.jp、TEL 03-3512-3901、当日プレス登録:幕張メッセ 5ホール 2F |
以上が本イベントに関する主要な展示と取材・来場に関する情報の整理です。出展技術は生成AI、ロボティクス、音響、ディスプレイ、ヘルスケア、インタラクティブ体験など多岐にわたり、日本発の先端コンテンツ技術を実際に触れて確認できる構成になっています。取材を希望する場合は、本文中の申込先へ期日までに連絡を行い、現地でのプレス登録手続きを行ってください。
参考リンク: