11/5 渋谷慶一郎『MIRROR』にシャーロット参加

MIRROR 解体と再生

開催日:11月5日

MIRROR 解体と再生
チケットはまだ買える?どこで買えばいいの?
公演は11/5で開場18:00/開演19:00。チケットはチケットぴあとイープラスで販売中。最新の在庫や問合せは制作のATAK(info@atak.jp)で確認して。
シャーロット・ケンプ・ミュールは舞台で何をするの?
特別ゲストとしてエレクトロニクスとリーディングで出演。さらにAIを使ったティザー映像の制作にも参加し、映像クレジットに名前が入る形で関わる予定です。

サントリーホールで再構築される「ANDROID OPERA MIRROR」にシャーロット・ケンプ・ミュールが参加

2025年11月5日(水)にサントリーホール大ホールで上演される渋谷慶一郎の最新作『ANDROID OPERA MIRROR ー Deconstruction and Rebirth ー 解体と再生』に、グラミー受賞のベーシストでありアーティストのシャーロット・ケンプ・ミュール(Charlotte Kemp Muhl)が特別ゲストとして出演することが発表された。公演は開場18:00、開演19:00で、主催はメルコグループ、制作はATAKが担当する。

この発表はアタック・トーキョー株式会社が2025年11月2日12時35分に公表したプレスリリースに基づく。プレス資料では出演者や制作クレジット、チケット情報、関連リンク、問い合わせ先などの情報が明記されている。

上演の基本情報と入手方法

公演の会場はサントリーホール(東京都港区赤坂1-13-1)大ホール。チケットはプレイガイドを通じて販売されており、チケットぴあとイープラスの専用ページが案内されている。

問い合わせは制作側のメールアドレスにて受け付けられている。公演に関する公式情報や主催者の案内は関連リンクにあるATAKのウェブサイトでも確認できる。

  • 日時:2025年11月5日(水)開場18:00 / 開演19:00
  • 会場:サントリーホール 大ホール(東京都港区赤坂1-13-1)
  • プレイガイド:チケットぴあ、Eplus
  • 問い合わせ:info@atak.jp
  • 関連リンク:http://atak.jp/

シャーロット・ケンプ・ミュールの参加とコラボレーションの内容

シャーロット・ケンプ・ミュールは、ショーン・レノン(Sean Ono Lennon)とのデュオ「The Ghost of a Saber Tooth Tiger」や、今年グラミー賞を受賞したセイント・ビンセント(St. Vincent)のベーシストとして知られるアーティストで、音楽、ファッション、テクノロジーを横断する活動を続けている。

本公演では、シャーロット・ケンプ・ミュールがエレクトロニクスとリーディングで特別出演する。出演形態はステージ上での演奏・リーディングに加え、AIを用いたティザー映像の制作にも参加しており、AI Animation & Video Editのクレジットに「Charlotte Kemp Muhl, Sage Morei」と明記されている。

  • 役割:エレクトロニクス、リーディング(特別ゲスト出演)
  • 映像・ティザー制作:AI Animation & Video Edit: Charlotte Kemp Muhl, Sage Morei
  • 主な関連プロジェクト:The Ghost of a Saber Tooth Tiger、Finis Musicae(ロボットアームがチェロを演奏するプロジェクト)

プレスリリースは、彼女の参加が舞台上の「人間と非人間、音楽と身体の境界を越える象徴的な存在」として位置づけられると説明している。アンドロイド・マリアや渋谷慶一郎、さらに高野山声明を唱える僧侶らとの共演により、音響と身体表現の境界を探る試みが行われる。

この参加は単なる客演に留まらず、舞台の映像制作やAIを活用した表現の共同制作という側面も持つため、渋谷の長年のアンドロイドとの実験的な実践と新たな交差点を作るものとなる。

プログラムノート(渋谷慶一郎)— 作品の背景とコンセプト(全文)

偶然のように人型ロボット=アンドロイドと仕事をし始めて10年近くが経った。

結果的にアンドロイドは僕にとってオペラのような劇場作品のアイコンであると同時に開発中の楽器のようなものになり、故にいくつかのバージョンアップを経ても満足することはなかった。

これまでのアンドロイドの空気制御による身体表現は、柔らかく「自然な」動作を作ることは出来るが、逆に言えば厳密な制御と即興的で自律的な運動の間を揺れたりすることは出来なかったし、人間には出来ない「不自然な」運動を作る点においても限界を感じていた。

なので、いつか自分が望む動きと相貌を兼ね備えたアンドロイドを作りたいという欲望は、「なぜこんなにもアンドロイドと作品を作り続けているのか?」という自問と同時に僕の中に長い間横たわるようになっていた。

同時にアンドロイドと仕事をし始めた時に感じた「これは将来AIの容れ物となるだろう」という直感は現在では現実となり、今回製作したアンドロイド・マリアもリアルタイムAPIによるあらゆる言語でのスムーズな会話が可能になっている。 AI学習の応用による歌詞や歌唱の即興性は今後も恐ろしく進化していくだろうし、僕はこのアンドロイド・マリアを作りきったことで本当に新しい楽器と生命を同時に手にしたような喜びに震えている。

生命といったのは、「死はひとつではない」というのがアンドロイド・マリアを作った時に最初に浮かんだ言葉であり、僕が『THE END』以来ずっと様々な変奏はありつつも主題としていたコンセプトだったからだ。

自分の死は自分では決められない。これも何度も変奏されているテーマだが、自分の死を自分で決定できないことに対する違和感は実際に近くにいた人間の死を体験するとトラウマのように付き纏う。

そうした当事者の違和感とは無関係に誰かが誰かの死を受け入れて、人に話したり、それが伝わっていくことで生と死の境界が構成されていく。それは水が流れていくように自然なことだが、それだけでは収まらない何かを作品に昇華することは与えられた天命だと思うことにした。

その後、僕は人間中心主義による西洋的芸術フォーマットへのアンチテーゼとしてボーカロイド・オペラやアンドロイド・オペラを作るわけだが、きっかけは人間の生死のような不確かなものを超えたコンセプトや視座を作品で作ることで、天命に応えて運命に復讐してやろうという無謀で個人的な欲望だった。

そして、その過程では自分でも予測できないことが起きるだろうと思っていたが、まさか自分でアンドロイドをつくることになるとは思っていなかった。

今回上演する「ANDROID OPERA MIRROR Deconstruction and Rebirthー解体と再生ー」は2022年にドバイ万博、2023年にパリ・シャトレ座、2024年に東京・恵比寿ガーデンホールと巡回してきた「ANDROID OPERA MIRROR」を解体、再構築した新しいバージョンになる。

「MIRROR」同様に全体にナラティブなストーリーは持たず、曲ごとに世界の終わりとその後のシミュレーションとバリエーションで出来ていることに変わりはない。

そして僕は昨年日本で「MIRROR」を上演した際にこのように書いている。

仮に世界が終わったとしても、その過程とその後が美しければいいじゃないか?それを想像してアンドロイドとAIという終わらない存在と祝福することではないか?それを劇場作品として提示することが作曲家という概念も終わりに向かいつつある中で僕に出来ることではないか?そんな気持ちでこの作品を作った。

つまり「MIRROR」を作った頃の僕にとって終わりは近い未来にあるもので、その祝祭的なシミュレーションを舞台に作り、観客はどうすることもできずただそれを見守るしかないというものだった。

しかし、ここ1年くらいで僕の意識はやや変わっていた。終わりは既に来ているのではないか?自分たちは終わりの中に既にいるのではないか?というふうに。

そんなことを考えながら、今回上演する「ANDROID OPERA MIRROR Deconstruction and Rebirthー解体と再生ー」の構想を練っていると、パリで雑誌の編集をしている友達から、来年僕をフィーチャーした特集を組みたいという連絡がきた。

特集のテーマはVoodoo=精霊だという。そして、これは奇妙な一致だった。

仕事柄、世界中のあちこちに行き、色々な人に会うが、ここ1年くらい特にヨーロッパで感じるのは、人はテクノロジーを媒介にした新しいスピリチュアリティを求めているということだ。

私たちは既に終わった世界の中にいる、そして音楽は精霊のように自分達を分散包囲している。その音楽は祈りであったり膜であったり姿を変えつつも自分たちを包囲している。わかりやすく言えばモジュラーシンセサイザーによるドローンは新しい教会のオルガンのようなものだろう。

この直感に従って、今回の新しいバージョンでは高野山の声明を唱える4人の僧侶やホルン、トランペット、トロンボーンといった金管楽器群は会場客席に点在、空間配置して、ステージとホール全体が、ある時は祈りのように、ある時はファンファーレや警報のように、ある時はミサイルのように飛び交う音の中で、会場全域を覆う電子音の膜とアンドロイド・マリアの声やオーケストラの残響の中にすべては溶けていく。

その中心でアンドロイドというかたちで再び生を受けたマリアが浮遊し歌い踊っている光景は、精霊というよりも未来のテクノロジーカルト宗教の儀式のシミュレーションのようでもあるが、これを反復/複製可能な生と死のシミュレーションとして提示できれば、死と同様に生も一度ではないと言うこともできるだろう。世界の終わりの中で時の輪は回る。それが奇妙に美しい希望となればと思う。

2025.10.29
渋谷慶一郎

プログラムノートに含まれる制作上の位置づけ

プログラムノートには、アンドロイドを楽器かつ表象として扱う長年の問題意識と、AI技術の応用による即興性・言語応答の可能性に対する考察が含まれている。作品は単一のナラティブを持たず、曲ごとに「世界の終わり」とその後をシミュレートする手法を取り続けている点が説明されている。

また、今回の新バージョンでは会場全体を使った音響空間の配置(客席に点在する僧侶や金管楽器群)や、アンドロイド・マリアを中心に据えた視覚・音響演出が明記されている。これにより、公演は宗教的儀礼、テクノロジー、死生観を横断する舞台表現として提示される。

出演・制作クレジット、チケット情報を含む公演詳細とまとめ

本節では、プレスリリースに示された出演者・制作クレジット、プレイガイド、問い合わせ先などを整理して提示する。観客が必要とする実務的な情報を網羅的に記載する。

プレスリリース内ではまた、使用画像のダウンロードが可能である旨や、イベントのカテゴリ・キーワード等も併記されている。以下に出演者・スタッフの詳細と各種情報を列挙する。

公演名
渋谷慶一郎 アンドロイド・オペラ『MIRROR』 ーDeconstruction and Rebirth ー解体と再生ー
日時
2025年11月5日(水) 開場18:00 / 開演19:00
会場
サントリーホール 大ホール(東京都港区赤坂1-13-1)
主催・制作
主催:メルコグループ / 制作:ATAK
問い合わせ
info@atak.jp
  • 出演(主なクレジット)
    • ピアノ、エレクトロニクス:渋谷慶一郎
    • ヴォーカル:アンドロイド・マリア
    • 高野山声明:藤原栄善、山本泰弘、柏原大弘、谷朋信
    • エレクトロニクス、リーディング(特別ゲスト):Charlotte Kemp Muhl
    • ANDROID OPERA TOKYO ORCHESTRA(コンサートマスター:成田達輝)
    • アンドロイド・プログラミング:今井慎太郎
    • 映像:Justine Emard
  • チケットプレイガイド
  • 制作関係・その他
    • アタック・トーキョー株式会社によるプレス発表(発表日時:2025年11月2日 12時35分)
    • 画像やプレス素材のダウンロードが可能である旨の記載(プレスリリース素材)

公演に関する要点を整理した後、以下の表で本記事内の主要情報を一覧化する。

項目 内容
公演名 渋谷慶一郎 アンドロイド・オペラ『MIRROR』 ーDeconstruction and Rebirth ー解体と再生ー
公演日時 2025年11月5日(水)開場18:00 / 開演19:00
会場 サントリーホール 大ホール(東京都港区赤坂1-13-1)
主催・制作 主催:メルコグループ / 制作:ATAK
主要出演者 渋谷慶一郎(ピアノ、エレクトロニクス)、アンドロイド・マリア(ヴォーカル)、高野山声明:藤原栄善、山本泰弘、柏原大弘、谷朋信、Charlotte Kemp Muhl(エレクトロニクス、リーディング)、ANDROID OPERA TOKYO ORCHESTRA(コンサートマスター:成田達輝)
制作スタッフ アンドロイド・プログラミング:今井慎太郎 / 映像:Justine Emard
チケット チケットぴあ(http://ticket.pia.jp/pia/event.ds?eventCd=2533066)、Eplus(https://eplus.jp/sf/detail/4412780001)
問い合わせ info@atak.jp
プレス発表元 アタック・トーキョー株式会社(発表日:2025年11月2日 12:35)
関連リンク http://atak.jp/
キーワード 渋谷慶一郎 / アンドロイド / AI / アンドロイドオペラ / シャーロットケンプミュール / サントリーホール

ここまでに記載した情報は、アタック・トーキョー株式会社のプレスリリースに基づくもので、出演者や制作クレジット、日時、会場、チケット入手方法、問い合わせ先、関連リンクおよびプログラムノートの全文を含む。公演の詳細確認やチケット購入、メディア関係の問い合わせは制作(ATAK)宛に行うことが案内されている。

参考リンク: