星のや東京で味わう日本酒×ワインの鮨ペアリング体験

塔の日本旅館で実現した「海を越えたマリアージュ」──イベント概要と現場の様子

星野リゾートが運営する星のや東京は、2025年10月24日（金）・25日（土）の二日間、地下1階の鮨 大手門において「鮨 大手門メーカーズランチ／メーカーズディナー」を開催しました。本イベントは、京都・伊根の向井酒造の蔵元・向井久仁子氏と、イタリア・ソアヴェ地区のワイン生産者ナルデッロ・フェデリカ氏を招聘し、日本酒とイタリアワインのダブルペアリングを提供する趣向で実施されました。

参加者は食や酒に強い関心を持つ20名で構成され、鮨 大手門の特別献立に合わせて日本酒とワインを合わせた合計15種類のペアリングが用意されました。会場では蔵元と生産者がそれぞれ自身の酒造・ワイン造りに込める想いを語り、料理長や参加者と直接交流したことで、料理と酒の相互作用が深く理解される場となりました。

• 開催日：2025年10月24日（金）、25日（土）
• 参加人数：計20名
• 提供：鮨 大手門の特別献立と日本酒・ワイン合わせて計15種のペアリング
• 会場の特色：最上階の温泉「大手町温泉」、お茶の間ラウンジでの煎茶のもてなしなど、日本旅館としての滞在体験と鮨体験が一体化

当日の体験の流れと雰囲気

参加者は館内で靴を脱ぎ、館内着と裸足で過ごす寛ぎの装いで滞在を始めました。大手町温泉で入浴し、湯上りのまま鮨カウンターに向かう流れは、日本旅館ならではの設えが食体験と結びつく構成です。

ペアリングは冷酒から熱燗まで多様な温度帯で提供され、赤ワインや白ワインの中には鮨のネタごとに温度やグラスを変えて合わせる工夫が施されました。特に大とろのような濃厚な旨味には力強さを持つ赤ワインを配するなど、ジャンルや国を越えた調和が追求されました。

特別献立の構成と代表的なペアリング例

今回の特別献立は、江戸前鮨の伝統を基軸に据えつつ、日本料理の技法や独創的な酒肴を織り交ぜたコースです。料理長の西村 将が構成した献立に対し、向井酒造の日本酒とナルデッロ氏のワインの特色を活かす形でペアリングが選ばれました。

特別献立に合わせたペアリングは総数15種が用意され、味わいの幅を広げることで鮨ごとの表情を引き出す工夫がなされています。日本酒は冷酒・常温・ぬる燗・熱燗といった多様な温度帯で提案され、ワインは白・赤それぞれの個性を場面に応じて活かす配分でした。

提供形式とペアリングの特徴

特別献立は一連のコースとして提供され、料理ごとに最適な日本酒またはワインが合わせられました。和の鮨と洋の酒を同一コースで交互に体験することで、味わいの対比と連続性が演出されています。

向井酒造の「伊根満開 古代米酒」をはじめとする日本酒は、伝統技法と素材の個性を丁寧に表現し、ナルデッロ・フェデリカのワインはソアヴェの地場性とナチュラルな栽培方針に基づく果実味とミネラル感が特徴です。両者の組み合わせにより、鮨の新たな表現が提示されました。

宿泊プラン化された「鮨 大手門の夕食付き宿泊プラン」の詳細

イベントを受けて、星のや東京は2025年10月27日（月）より「鮨 大手門での夕食付き宿泊プラン」の通年販売を開始しました。本プランは通常料金より室料を15％割引した料金設定が適用され、食事は鮨 大手門でのコースが含まれます。期間中（2025年10月27日～11月29日）はイベントで提供された特別献立とペアリングの一部（特別献立）は体験可能です。

プランは宿泊と夕食がセットになった商品で、館内での温泉入浴後に湯上りのまま館内着・裸足で鮨を楽しめる点が大きな特色です。特別ペアリングの提供はオプション扱いで、料金は別途設定されています。

販売期間

2025年10月27日（月）～通年（ただし特別献立の提供は2025年11月29日（土）まで）

利用可能曜日

月・火・金・土曜日限定

料金（宿泊プラン）

1名 123,661円～（2名1室利用時、税・サービス料込）

含まれるもの

1泊2日の宿泊料（室料は通常料金の15％off）、鮨 大手門での夕食（コース料金のみ）

特別ペアリング料金

1名 12,100円（税・サービス料込）：日本酒とワイン合わせて8種程度を提供、プラン料金には含まれない

夕食時間

一部 17:30、二部 20:00（各回定員8名）

予約

公式サイトにて受付（https://hoshinoresorts.com/plans/JA/0000000015/0000000156）

備考

メニュー・食材は状況により変更になる場合あり。11歳以下の同席は不可。

関係者のプロフィールと施設の特徴

本イベントには蔵元・ワイン生産者・料理長という三者の個性と哲学が相互作用する形で参加しました。ここでは各人と、会場である鮨 大手門および星のや東京の概要を整理します。

以下に関係者の略歴と施設情報を記載します。各項目は本イベントに関係する要点を中心にまとめています。

主要な関係者

向井久仁子（向井酒造・蔵元）

向井酒造は江戸中期に創業。向井氏は古代米を用いたロゼ色の日本酒「伊根満開」など、伝統を踏まえつつ既成概念を越える酒造りを行う。女性ならではの繊細な感性で食との調和を追求している。

ナルデッロ・フェデリカ（ワイン生産者）

ソアヴェ地区の復活を牽引する生産者。兄と共に農薬を廃したナチュラル栽培を実践し、果実の旨味とミネラルを表現するワインを生産。日本の出汁的な旨味との相性が評価される。

西村 将（鮨 大手門 料理長）

1985年生まれ、和歌山県出身。貴船 右源太や東山 Touzan（ハイアットリージェンシー京都）で研鑽を積み、2025年に鮨 大手門の料理長に就任。江戸前鮨の技法を基礎に独創的な酒肴を織り交ぜる。

鮨 大手門と星のや東京の施設情報

鮨 大手門は地下1階に位置し、全8席のカウンター制を採用する小規模店です。江戸前鮨の技法を重んじつつ、全国から集めた旬の魚介を取り入れたコースで新たな鮨体験を提案しています。館内着での利用や湯上りにそのまま利用できる点は、日本旅館型の鮨屋ならではの特徴です。

星のや東京は地下2階・地上17階の“塔の日本旅館”で、客室は84室。最上階には温泉（大手町温泉）を備え、各階にはお茶の間ラウンジを配しています。チェックイン15:00、チェックアウト12:00の運用で、受賞歴として「The World’s 50 Best Hotels 2023」や《Conde Nast Traveler》の受賞歴があることが紹介されています。

• 所在地：〒100-0004 東京都千代田区大手町一丁目9番1
• 電話：050-3134-8091（星のや総合予約）
• 客室数：84室
• チェックイン／チェックアウト：15:00／12:00
• アクセス：東京駅丸の内北口 徒歩10分、東京メトロ大手町駅 A1／C2c出口 徒歩2分
• URL：https://hoshinoresorts.com/ja/hotels/hoshinoyatokyo/

まとめ：提供内容の要点整理

以下の表に本記事で扱ったイベント、プラン、参加者、提供内容、施設情報を整理しました。主要な日付、料金、提供品目、予約方法などを網羅していますので確認のうえ、必要に応じて公式サイトで最新情報を確認ください。

以上が今回のイベントとプランの内容の整理です。各種日程や料金、提供内容については、星のや東京の公式情報を参照し、最新の案内や予約状況を確認することが適切です。