11月10日開始:九龍城砦舞台の香港映画3作一挙放送

九龍城砦映画特集

開催期間:11月10日〜11月12日

九龍城砦映画特集
どの作品が放送されるの?
11月10日〜12日にザ・シネマで、実録アクション『省港旗兵・九龍の獅子(2Kレストア/国内TV初)』、ドニー・イェン×アンディ・ラウのノワール『追龍』、ジャッキー・チェン主演『新ポリス・ストーリー』の3作を順次放送します。
どうやって見ればいいの?
スカパー!、J:COM、ひかりTV、auひかり、全国のケーブルテレビで視聴可能。スカパー!はCS161で受信確認後、公式サイトで申し込み、手続き後約30分で視聴開始できます(B-CASカード要)。

九龍城砦を舞台に描かれる三つの視点

香港に実在した迷宮のような集合住宅群、九龍城砦を舞台にした作品群が、洋画専門チャンネル「ザ・シネマ」でまとめて放送される。今回の特集は、90年代まで実在したこの伝説的な場所を軸に、犯罪実録、ノワール、アクションという異なるジャンルから九龍城砦のイメージを掘り下げる構成になっている。

各作品は制作背景や撮影方法、描かれるテーマが異なるため、九龍城砦という同一の舞台が持つ多層的な側面を確認できる。実際のロケ地での撮影やセット再現、爆破撮影など制作のスケール感にも注目したい。

『トワイライト・ウォリアーズ 決戦! 九龍城砦』で再注目!「九龍城砦」を舞台にした香港映画を特集4か月連続 香港シネマ大全:九龍城砦の決戦! 画像 2

収録される三作品の概要

放送されるのは次の三作である。いずれも九龍城砦を物語の核に据えているが、扱う時代や物語の焦点は異なる。

  • 省港旗兵・九龍の獅子/クーロンズ・ソルジャー(2Kレストア版):国内テレビ初放送。実際の九龍城砦で撮影された銃撃戦と実録的な描写が特徴のハードなアクション。
  • 追龍:ドニー・イェンとアンディ・ラウの競演による香港ノワール。セットで再現した九龍城砦を舞台に、黒社会と警察の関係性を描く。
  • 新ポリス・ストーリー(1993):ジャッキー・チェン主演。実際に九龍城砦の取り壊しに伴う爆破撮影を行ったクライマックスを持つ作品で、実在の事件を題材にしている。

これら三作を通じて、九龍城砦が映画的にどのように再構成されてきたかを一望することができる。各作品の具体的な放送日時や出演・制作陣、あらすじは次節で詳述する。

『トワイライト・ウォリアーズ 決戦! 九龍城砦』で再注目!「九龍城砦」を舞台にした香港映画を特集4か月連続 香港シネマ大全:九龍城砦の決戦! 画像 3

放送スケジュールと各作品の見どころ

三本は11月10日から12日にかけて順次放送される。放送日時とともに、それぞれの作品で注目すべき点を整理する。

特に注目したいのは、『省港旗兵・九龍の獅子/クーロンズ・ソルジャー(2Kレストア版)』が国内テレビ初放送である点と、各作品が持つ撮影背景や映像表現の違いである。

『トワイライト・ウォリアーズ 決戦! 九龍城砦』で再注目!「九龍城砦」を舞台にした香港映画を特集4か月連続 香港シネマ大全:九龍城砦の決戦! 画像 4

『省港旗兵・九龍の獅子/クーロンズ・ソルジャー(2Kレストア版)』

放送日:11月10日(月)15:40〜ほか。製作・監督はジョニー・マック、出演はラム・ウェイ、ウォン・キン、コン・ロン、チェン・ジンほか。

本作は、香港を震撼させた強盗事件をベースにした実録志向のアクションで、銃撃戦や暴力描写がハードに描かれる。主人公トン(元人民解放軍兵士)が仲間とともに宝石強盗を企て、計画が崩れた後にマフィアと手を組んでしまう展開を通して、犯罪の構図と人間の選択が描かれる。

製作・監督
ジョニー・マック
主な出演
ラム・ウェイ、ウォン・キン、コン・ロン、チェン・ジン
特徴
実際の九龍城砦で行われた撮影と2Kレストア版による画質の向上。国内テレビ初放送という点も重要なポイント。

『追龍』

放送日:11月11日(火)15:25〜ほか。製作総指揮・製作・監督・脚本にバリー・ウォン、ジェイソン・クワン。出演はドニー・イェン、アンディ・ラウ、ケント・チェン、フィリップ・クンほか。年齢指定はR15+となっている。

1960年代の香港を舞台に、不法移民サイホウが黒社会に入り頭角を現す一方で、警官ロックとの関係を通じて友情と裏切り、権力構造の変貌が描かれる。セット再現された九龍城砦が物語の中心にあるため、ノワール調の映像演出や人間関係の微妙な機微が作品の見どころとなる。

  1. 時代描写と社会背景の再構築
  2. 主演二人の演技と化学反応
  3. 九龍城砦を舞台にした組織間の駆け引き

『新ポリス・ストーリー(1993)』

放送日:11月12日(水)15:25〜ほか。監督はカーク・ウォン、出演はジャッキー・チェン、ケント・チェン、プア・レンレン、ロー・ガーインほか。

実際の誘拐事件を題材にした『ポリス・ストーリー』の番外編的作品で、ジャッキー・チェンのシリアスな演技が評価される。劇中のクライマックスでは、取り壊しが決定していた九龍城砦を実際に爆破して撮影を行っており、劇映画としての迫力と当時の社会的事象が交錯した作品として注目される。

監督
カーク・ウォン
主な出演
ジャッキー・チェン、ケント・チェン、プア・レンレン、ロー・ガーイン
特徴
九龍城砦の実際の取り壊しに絡む大規模な撮影。シリアス寄りの作風で、ジャッキー・チェンの演技の幅を示す作品。

「香港シネマ大全」特集の位置づけと視聴方法

今回の三作は、ザ・シネマが進める4か月連続の特集企画「香港シネマ大全」の第4弾として編成された。シリーズ全体では香港映画の多様な顔を紹介することが目的であり、11月は九龍城砦をテーマにした作品群を通してその歴史的・文化的背景にも光を当てる構成である。

特集の詳細ページは公式特集ページに掲載されており、追加の放送情報や関連特集の案内を確認できる。特集ページのURLは下記の通りである。

ザ・シネマのチャンネル情報と視聴方法

ザ・シネマは、ハリウッド系ヒット作からレア作品までを網羅する洋画専門チャンネルである。視聴方法はスカパー!、J:COM、ひかりTV、auひかり、全国のケーブルテレビ等で視聴可能だと案内されている。

スカパー!での視聴を希望する場合の手順は、まず家庭のテレビでCS161/QVCを選局し、スカパー!が受信できるかを確認する。受信確認後、B-CASカードを用意し、公式WEBの加入申込みページ(https://www.thecinema.jp/lp)から手続きを行うと、申し込み後約30分で視聴可能になると案内されている。

放送作品のポイント整理と結び

今回の放送は、九龍城砦という単一の舞台を契機に、香港映画の多様性と時代性を浮かび上がらせる編成になっている。3作品それぞれが異なる世代・ジャンルに属し、実際のロケ撮影やセット再現、爆破シーンなど制作面での特徴もはっきりしている。

以下の表は本記事で紹介した放送作品の主要情報を整理したものである。放送日時、出演、制作陣、特記事項を一目で確認できる形式にまとめている。

作品名 放送日(初回予定) 主な出演・制作 特記事項
省港旗兵・九龍の獅子/クーロンズ・ソルジャー(2Kレストア版) 11月10日(月)15:40〜ほか 製作・監督:ジョニー・マック/出演:ラム・ウェイ、ウォン・キン、コン・ロン、チェン・ジン 国内テレビ初放送、実際の九龍城砦での撮影、2Kレストア版
追龍 11月11日(火)15:25〜ほか 製作総指揮・製作・監督・脚本:バリー・ウォン、ジェイソン・クワン/出演:ドニー・イェン、アンディ・ラウ、ケント・チェン、フィリップ・クン 香港ノワール、R15+指定、セット再現による九龍城砦描写
新ポリス・ストーリー(1993) 11月12日(水)15:25〜ほか 監督:カーク・ウォン/出演:ジャッキー・チェン、ケント・チェン、プア・レンレン、ロー・ガーイン 実際の誘拐事件を基にした作品、九龍城砦の爆破撮影を含むクライマックス

以上を踏まえ、今回の「香港シネマ大全:九龍城砦の決戦」は、九龍城砦という場所が映画表現においていかに多面的に利用されてきたかを確認できる編成である。作品の放送スケジュールや詳細は特集ページ(https://www.thecinema.jp/tag/720)およびザ・シネマの公式案内を参照のこと。

参考リンク: