11月1日スタート 静岡市「お茶の日」イベントまとめ

静岡市お茶の日イベント

開催日:11月1日

静岡市お茶の日イベント
11月1日の『静岡市お茶の日』って何があるの?
ラッピングタクシーで一煎パック配布、駿府本山のお茶まつりや駿府城での大茶会など、市内各所で11月1日を中心に多彩な催しが行われます。
するがヌーン茶ってどんな内容でいつまでやってるの?
11月1日開始のアフタヌーンティー企画で、静岡茶とスイーツを組み合わせたペアリング体験が楽しめます。店舗ごとに提供期間が異なり、多くは11/1~2月下旬(店によって2/28まで)です。

静岡市が定める「お茶の日」とその由来──聖一国師から家康公まで続くお茶の系譜

静岡市は、11月1日を「静岡市お茶の日」と定め、通年でお茶に親しんでもらう取り組みを行っています。記念日は、静岡茶の祖とされる高僧・聖一国師(しょういちこくし、1202~1280)の生誕日に由来します。聖一国師は建仁2年(1202)に現在の静岡市葵区栃沢で生まれ、宋から持ち帰ったお茶の種を足久保(葵区)に蒔いたと伝えられています。

この歴史的背景と併せて、江戸時代以降の茶の流通や文化の伝播も静岡市の特徴です。徳川家康公が慶長8年(1603)に江戸幕府を開いた後、慶長12年(1607)に駿府城へ入城し、隠居後は茶の湯を楽しみました。家康公は夏の暑さから守るために標高1,200mの井川大日峠にお茶蔵を設け、お茶を保管し、秋に駿府城で味わったと伝えられています。

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聖一国師と静岡茶の起源

聖一国師が中国から持ち帰った種を足久保に蒔いたことが、静岡のお茶の系譜の始まりとされています。鎌倉時代の事跡として位置づけられることで、地域の伝統文化としての意味合いが強化されています。

この由来にちなみ、静岡市はお茶の伝統と産業、文化を市民や来訪者に広く伝えるため、11月1日付近に集中してイベントや企画を実施しています。

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市内で開催されるお茶関連イベントの全容と日程

静岡市では、ポスターコンテストやラッピングタクシーでのお茶配布、歴史博物館での特産茶販売、駿府城公園での大茶会など、多様なイベントが開催されます。以下に示す各イベントは、開催日時と場所を正確に記載しています。

各イベントは地域の生産者や職人と接点をもつ機会として企画されており、子ども向けの作品募集から伝統的な手揉み製茶の実演まで幅広い内容となっています。

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主なイベント一覧

  • 静岡市「お茶の日」ポスターコンテスト

    テーマは「とっておきのお茶時間」。市内の小・中学校及び特別支援学校に在学中の児童・生徒から作品を募集し、入賞作品は世界お茶まつり2025秋の祭典で掲示されます。

    日時:10月23日(木)~26日(日) 場所:グランシップ3階ロビー

  • 「お茶のまち静岡市」ラッピングタクシーでお茶配布

    静岡市タクシー協会と連携し、走行中の「お茶のまち静岡市」ラッピングタクシーに乗車した利用者へ、一煎パック(ティーバッグ)を配布します。

    日時:11月1日(土) 場所:静岡市内

  • 駿府本山 秋のお茶まつり

    井川大日峠のお茶蔵で保管・熟成された熟成本山茶や、静岡市のブランド茶である静岡本山茶の販売を行います。

    日時:11月1日(土)~3日(月・祝) 場所:静岡市歴史博物館屋外スペース

  • 駿府大御所大茶会

    駿府城公園(中心広場・紅葉山庭園前)にて、静岡市内産の銘茶販売や茶商の呈茶を行います。手揉み製茶の実演や抹茶挽き体験など、伝統技術に触れる催しも含まれます。

    日時:11月22日(土)、23日(日) 場所:駿府城公園中心広場(紅葉山庭園前)

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「するがヌーン茶(ティー)」プロジェクトの内容と参加店舗

「するがヌーン茶」は、静岡中部の多様な地形・気候に育まれた茶の個性を、茶農家、製茶問屋、カフェが協力してスイーツやフードと組み合わせるアフタヌーンティーの取り組みです。地域ならではのペアリング体験を通じて、静岡茶の多様性を楽しめることを目的としています。

プロジェクトは11月1日開始で、静岡市内から参加する店舗では独自のメニューを用意し、提供期間や価格、営業時間が店舗ごとに設定されています。公式サイトは次の通りです:https://suruga-noontea.com/

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静岡市内の参加店舗とメニュー詳細

茶彩AfternoonTea ~和と洋のハーモニー~

価格:¥3,500。ウェルカムに少し苦めの抹茶を提供し、カステラの「浮島」や静岡抹茶入り「練り切り」、洋食の「抹茶のクレームブリュレ」など和洋の品々を組み合わせます。黄金色の香気が特徴の本山の浅蒸し煎茶は、日本料理店の手毬寿司と合わせる構成です。

提供期間:11月1日(土)~2月28日(土) 住所:中島屋グランドホテル DINING LOUNGE&BAR ARBOR(葵区紺屋町3-10) 営業時間:11:00~21:30(LO21:00)

Suruga Tea Palette – するが茶巡り –

価格:¥3,850。茶・食・菓のプロが組むペアリングで、和牛寿司と静岡茶ビール・静岡茶ソーダから始まり、フィナーレは鉄板で仕上げる和紅茶クレープシュゼットを提供します。五感で楽しむ体験型のアフタヌーンティーです。

提供期間:11月1日(土)~2月下旬(※12月20日~1月10日は休止) 住所:ステーキ&欧風料理 ルモンドふじがや(葵区昭和町6-1) 営業時間:ランチ11:30~14:00、ディナー17:30~22:00 するがヌーン茶提供12:00~15:00(木・金・土のみ)

5種の静岡茶とミゼラブルのフランス菓子

価格:¥2,500。繁華街・両替町に位置するフレンチレストランが手掛ける、静岡茶を活かしたフランス菓子と5種類のお茶のマリアージュを提供します。お茶はおかわり自由で、素材の良さを引き出した控えめな甘さの菓子と合わせられます。

提供期間:11月1日(土)~2月28日(土) 住所:Misérable -ミゼラブル-(葵区両替町2丁目7-5 パレス第4ビル1階) 営業時間:ディナー18:00~翌0:00(LO23:00) するがヌーン茶12:00~16:00(LO15:00)

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静岡市のお茶産業と文化の背景:ツーリズムから品種の話まで

静岡市のお茶づくりは、山間地の急峻な斜面を活かした栽培が多く、いわゆる「山のお茶」が主流です。葉肉が柔らかく鮮やかな緑色を持ち、浅蒸しにした際に透き通った色と爽やかな香り、凝縮された旨味を特徴とします。

また、煎茶の代表品種である「やぶきた」は静岡市出身の杉山彦三郎によって発見・育成され、明治41年(1908)に発見されたとされています。令和2年時点で、やぶきたは全国栽培面積の約70%、静岡県内では約90%のシェアを占める主要品種です。

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お茶ツーリズムと歴史的な港の役割

静岡市の「お茶ツーリズム」は、生産の現場や茶商を訪れ、日常とは異なる空間でお茶と人との交流を体験する観光プログラムです。現場訪問を通じて製造工程や合組(ブレンド)の現場を知ることができます。詳細は公式サイト:https://www.ochanomachi-shizuokashi.jp/tourism/

さらに、近代における清水港の役割も重要です。明治32年(1899)に清水港が開港場に指定され、明治39年(1906)には日本郵船の神奈川丸が入港、以後清水港からの茶の直輸出は急伸しました。大正7年(1918)には全国茶輸出高の約80%を占めるまでに成長しました。

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歴史と観光の接点

慶長期の家康公ゆかりの史実、やぶきたの発見や清水港の輸出史は、静岡市におけるお茶文化を観光資源として位置づける要素です。これらを踏まえ、11月1日を中心としたイベント群は地域の文化と経済の連携を示す取り組みといえます。

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まとめ(イベントと主要情報の一覧)

以下の表は、本記事で紹介した日付、場所、内容、価格など主要な情報を整理したものです。各イベントや参加メニューの期間・時間・場所を一目で確認できます。

項目 日時・提供期間 場所 主な内容・価格
静岡市「お茶の日」ポスターコンテスト 10月23日(木)~26日(日) グランシップ3階ロビー テーマ「とっておきのお茶時間」。入賞作品は世界お茶まつり2025秋で掲示。
ラッピングタクシーでお茶配布 11月1日(土) 静岡市内(運行中の「お茶のまち静岡市」ラッピングタクシー) 乗車者へ一煎パック(ティーバッグ)を配布
駿府本山 秋のお茶まつり 11月1日(土)~3日(月・祝) 静岡市歴史博物館屋外スペース 井川大日峠の熟成本山茶や静岡本山茶の販売
駿府大御所大茶会 11月22日(土)、23日(日) 駿府城公園中心広場(紅葉山庭園前) 銘茶販売、呈茶、手揉み製茶実演、抹茶挽き体験
茶彩AfternoonTea ~和と洋のハーモニー~ 11月1日(土)~2月28日(土) 中島屋グランドホテル DINING LOUNGE&BAR ARBOR(葵区紺屋町3-10) ¥3,500。抹茶ウェルカム、練り切り、抹茶クレームブリュレ、手毬寿司と本山の浅蒸し煎茶
Suruga Tea Palette – するが茶巡り – 11月1日(土)~2月下旬(12/20~1/10休止) ステーキ&欧風料理 ルモンドふじがや(葵区昭和町6-1) ¥3,850。和牛寿司、静岡茶ビール、和紅茶クレープシュゼット。提供12:00~15:00(木・金・土のみ)
5種の静岡茶とミゼラブルのフランス菓子 11月1日(土)~2月28日(土) Misérable -ミゼラブル-(葵区両替町2丁目7-5) ¥2,500。5種類のお茶おかわり自由、静岡茶使用のフランス菓子。提供12:00~16:00(LO15:00)

静岡市は、聖一国師の伝承から家康公の茶蔵、やぶきた品種の誕生、そして近代の清水港からの輸出史に至るまで、長い歴史の中でお茶と深く結びついています。11月1日を中心とした各イベントは、こうした歴史的・産業的背景と地域の食文化を合わせて紹介する機会となります。詳細は静岡市の公式サイト(https://www.city.shizuoka.lg.jp/)および各プロジェクト公式サイトを確認してください。

参考リンク: