11月1日開幕 テレジンの子どもたち展が敦賀で

テレジン幼い画家たち展

開催期間:11月1日〜3月1日

テレジン幼い画家たち展
開催期間っていつからいつまで?
2025年11月1日~2026年3月1日まで、福井・人道の港 敦賀ムゼウム2階企画展示室で開催。開館は9:00~17:00(最終入館16:30)、水曜休館です。
見どころや入場料はどうなってるの?
テレジンの子どもたちが遺した絵や詩の一部(約4,000枚から展示)とコムスキーの作品が中心。入場は大人500円・小学生以下300円。野村路子氏講演は11/3先着50名。

テレジンの子どもたちが残した絵と言葉──企画展の主旨と見どころ

第二次世界大戦中、ナチス・ドイツによってチェコのテレジン(テルジーン/サンクト・テレジン)収容所に送られた子どもたちは、過酷な状況の中で絵や詩を描き、自らの思いを表現しました。本展では、子どもたちが遺した約4,000枚に及ぶ絵画や詩のうちの一部を展示し、戦争が引き起こす悲しみや喪失、そして平和の重要性について考える機会を提供します。

展示は単に作品を並べるだけではありません。居場所を失った子どもたちの視点、日常の断片、希望の表現といった多面的な読み取りを促す構成となっており、来館者が当時の状況と作品に込められた意味を深く理解できるよう配慮されています。あわせて、アウシュヴィッツ強制収容所に収容されていたユダヤ人画家コムスキー氏(Komsky氏)が収容所内の様子を描いた絵画も展示します。これらは子どもたちの作品と併せて、収容所生活の実像と人間の尊厳について向き合う材料として提示されます。

人道の港 敦賀ムゼウム 企画展『テレジン収容所の幼い画家たち展』開催 画像 2

展示の構成と入替えについて

会期中に一部展示替えを行う場合がある旨が告知されています。展示替えは保存上の配慮や作品の公開機会の平等化を目的としており、訪問日時によっては展示点目が異なる可能性があります。事前に確認の上、訪れることが望ましいとされています。

作品の多くは児童が生前に描いたもので、紙や絵具の劣化を防ぐための光管理や展示期間の調整が行われます。収蔵品の性質上、長期にわたる常設展示は難しく、企画展での公開は貴重な機会です。

人道の港 敦賀ムゼウム 企画展『テレジン収容所の幼い画家たち展』開催 画像 3

開催情報と入館に関する詳細

本企画展は人道の港 敦賀ムゼウムの2階企画展示室にて開催されます。会期は2025年11月1日(土)~2026年3月1日(日)です。会場住所は福井県敦賀市金ケ崎町23-1で、開館時間は9:00~17:00(最終入館16:30)

入場料は大人500円、小学生以下300円で、20名以上の団体については2割引が適用されます。障がい者とその介護者1名、及び4歳未満の児童は無料です。上記料金で常設展と企画展の両方を観覧できますので、敦賀港の歴史や難民・孤児の上陸に関する展示もあわせて見ることができます。

アクセスと来館時の留意点

敦賀港は近代においてヨーロッパとの交流の窓口であり、1920年代のポーランド孤児の上陸、1940年代における「命のビザ」を携えたユダヤ難民の上陸といった歴史的事実が背景にあります。これらの歴史的文脈がムゼウムの展示全体を通じて紹介されています。

来館前の注意点として、展示替え情報や臨時休館の可能性、駐車場の案内等は公式サイトの案内を確認してください。館内は映像を含む展示構成で、シアター上映やアニメーションを用いた解説も行われています。

関連イベント:野村路子氏講演会とリニューアル5周年記念

企画展開催に合わせて関連イベントが行われます。注目の講演は、ノンフィクション作家で「テレジンを語りつぐ会」代表の野村路子氏による『1万5000人のアンネ・フランク~絵を描くことは生きる力~』です。講演は2025年11月3日(月・祝)14:00~15:30(13:30開場)に開催され、申込不要・先着50名の入場となっています。

野村氏は1937年東京生まれ、早稲田大学第一文学部仏文科卒業。コピーライターやタウン誌編集長を経て新聞・雑誌で執筆活動を行い、1989年にチェコ・プラハでホロコーストの犠牲になった子どもたちの絵に出会い、以後『テレジン収容所の幼い画家たち展』の開催者として活動を続けています。チェコ訪問は20回以上に及び、取材・講演・執筆を通してテレジンの記憶を伝えてきました。

講演の趣旨と発言

野村氏はコメントで「命の大切さ、生きていることの素晴らしさ、当たり前に思っている今の生活への感謝、他人への優しさ、自己犠牲の意味、希望を失わず生きること、そして、自分に何ができるか―それを考えるために<テレジン>を知ってほしいのです」と述べています。絵を描くことがいかに生きる力につながるかを、長年の調査と実体験に基づいて語る予定です。

講演は先着50名で申込不要ですが、定員に達し次第入場が制限されます。来場を予定する場合は早めの来館が推奨されています。

また、人道の港 敦賀ムゼウムはリニューアルオープン5周年を迎えることから、2025年11月1日(土)~11月3日(月・祝)の3日間で記念イベント『みる しる わかる ムゼウムDays!』を開催します。詳細はムゼウム公式サイトに掲載されています。

主催・共催・後援とムゼウムの役割

本企画展の主催は人道の港 敦賀ムゼウム、共催はテレジンを語りつぐ会、後援は駐日チェコ共和国大使館です。これらの組織が協力して作品の貸借や展示構成、教育普及活動を行っています。

人道の港 敦賀ムゼウムは、明治から昭和初期にかけてヨーロッパとの交通の拠点となった敦賀港の歴史を保存・紹介する資料館です。館は当時の建物を復元し、展示資料とアニメーション、映像を組み合わせて敦賀港の歩みや、ポーランド孤児、ユダヤ難民が上陸した歴史、彼らに手を差し伸べた人々の証言を紹介しています。これらを通じて「命の大切さ」と「平和の尊さ」を発信する役割を担っています。

主催
人道の港 敦賀ムゼウム
共催
テレジンを語りつぐ会
後援
駐日チェコ共和国大使館

展示情報のまとめと来館前のチェックポイント

以下の

項目 内容
会期 2025年11月1日(土)~2026年3月1日(日)
会場 人道の港 敦賀ムゼウム 2階 企画展示室(福井県敦賀市金ケ崎町23-1)
開館時間・休館日 9:00~17:00(最終入館16:30)。水曜日休館(祝日の場合は翌日休館)・年末年始
入場料 大人500円/小学生以下300円(20名以上団体2割引)。障がい者及び介護者1名・4歳未満無料。入場料で常設展・企画展両方観覧可。
主な展示 テレジン収容所の子どもたちが遺した絵や詩(約4,000枚のうち一部)・アウシュヴィッツ収容所のユダヤ人画家コムスキー氏の絵画
関連イベント 野村路子氏講演会「1万5000人のアンネ・フランク~絵を描くことは生きる力~」11/3 14:00~15:30(13:30開場)。申込不要・先着50名。リニューアル5周年記念イベント「みる しる わかる ムゼウムDays!」11/1~11/3
主催・共催・後援 主催:人道の港 敦賀ムゼウム/共催:テレジンを語りつぐ会/後援:駐日チェコ共和国大使館
問い合わせ・公式情報 https://tsuruga-museum.jp(ムゼウム公式サイト)

本記事では企画展の主旨、展示内容、会期・会場の詳細、関連イベント、主催体制、そしてムゼウムの歴史的背景を整理しました。展示には保存上の理由から一部入替えがある場合があるため、来館前に公式サイトで最新情報を確認することをおすすめします。今回の企画展は、子どもたちの絵や詩を通じて戦争と人道について考えるための重要な機会として位置づけられます。