10月18日開始 夜のクラゲ×宮下公園のVR共創体験
ベストカレンダー編集部
2025年10月15日 14:54
夜のクラゲ×宮下公園
開催期間:10月18日〜11月17日
渋谷の街とアニメがつながる:『渋谷音楽祭×夜のクラゲは泳げないinバーチャル宮下公園』の全体像
大日本印刷株式会社(DNP)XRコミュニケーション®事務局は、2025年10月15日13時に発表したプレスリリースにて、2025年10月18日(土)および19日(日)に開催される「第20回渋谷音楽祭2025~Shibuya Music Scramble~」の一プログラムとして、人気TVアニメ『夜のクラゲは泳げない』とコラボレーションしたプロジェクト「渋谷音楽祭×夜のクラゲは泳げないinバーチャル宮下公園」を実施すると発表した。
本プロジェクトは、渋谷区立宮下公園(リアル)と、DNPが運営するXR空間「渋谷区立宮下公園 Powered by PARALLEL SITE®(以下、バーチャル宮下公園)」を結び付け、リアルとバーチャルが連携するコミュニケーションを通じた共創体験を提供することを目的としている。プレスリリースの日付は2025年10月15日 13:00である。
開催の位置づけと関連する催し
本企画は渋谷音楽祭の一部として組み込まれ、多様なジャンルの音楽や文化と交差するかたちで展開される。渋谷音楽祭は「YOU MAKE SHIBUYA」をテーマに、街と音楽文化の関係性を生かしたシティフェスティバルであり、今回の取り組みはデジタル技術を用いた新しい参加体験を渋谷にもたらす。
関係者としてDNPは、キングレコード株式会社、一般社団法人渋谷未来デザイン、三井不動産株式会社、株式会社STYLYと連携してイベントを運営する。これにより、コンテンツ制作からXR技術提供、会場運営、プロモーションまでを包含した体制が組まれている。
『みんなで作る水族館』:リアルとバーチャルの双方向共創の仕組み
イベントの中心的な企画は「みんなで作る水族館」であり、アニメ『夜のクラゲは泳げない』の作中設定「渋谷を水族館にする」という約束をモチーフに、リアル会場とバーチャル会場の参加者が相互にコミュニケーションを行いながら共創する構成になっている。
具体的には、渋谷区立宮下公園のリアル会場に設置された電子ホワイトボードに、来場者がイラストやメッセージを自由に描きこむと、その内容がバーチャル空間の掲示板に順次反映され、逆にバーチャル側で描かれた描画や書き込みもリアル会場の掲示に反映される。ARアプリを通じてその場でバーチャル空間の様子を確認できるため、参加者は物理空間と仮想空間を行き来しながら共同制作を体験できる。
仕組みの詳細と参加時の動線
本企画における情報のやり取りは、電子ホワイトボードとバーチャルホワイトボードの相互同期により実現される。リアル会場の電子ホワイトボードで描かれた内容は、ネットワーク経由でバーチャル空間の掲示板に反映され、バーチャル側の書き込みも同様にリアル側の掲示板へ反映される。
参加者はARアプリを使用して、現実の宮下公園上でバーチャルの掲示物や展示の様子をその場で確認できる。これにより、場所的に離れた他者とリアルタイムでコミュニケーションしながら同一の作品(ここでは“水族館”)を共同で構築することが可能になる。
- リアル会場:渋谷区立宮下公園に電子ホワイトボードを設置し、来場者が描画やメッセージを入力。
- バーチャル会場:バーチャル宮下公園内の同位置にバーチャルホワイトボードを設け、オンライン参加者も描き込み可能。
- 同期方法:双方の掲示板は順次同期され、ARアプリで現地にいる人がバーチャルの状態を確認できる。
バーチャル展示と音楽連動:アバター、BGM、映像コンテンツ
バーチャル宮下公園では、水族館をイメージした空間に海の生き物が漂う演出が施され、参加者のアバターは作中をモチーフにしたクラゲのイメージが用意される。アバターは“水族館の一部”として回遊する設計になっており、鑑賞と参加が両立する体験が意図されている。
さらに渋谷音楽祭と連動して、作品内アーティスト『JELEE』の楽曲がBGMとして流れる中、アニメPVや楽曲MVが展示される。これにより映像と音楽が一体化した空間演出が行われ、来場・参加者に視覚的かつ聴覚的に世界観を伝える構成になっている。
展示内容と鑑賞体験の構成
展示は以下の要素で構成される。アバター化された参加者が空間内を移動することで、展示の間近で映像や音楽を体験できるよう工夫されている。
- クラゲをモチーフにしたアバターでの回遊体験
- アニメPV・楽曲MVの常設展示(JELEEの楽曲がBGMとして連動)
- 参加者同士の描画・メッセージが掲示されるホワイトボード表示
これらの要素は、単なる鑑賞に留まらず参加型の共創体験を重視している点が特徴である。
開催概要、関係組織、技術的背景と今後の事業展開
本イベントはリアル会場とバーチャル会場それぞれで日程と公開期間が設定されている。リアルイベントは2025年10月18日(土)13:00~17:30、10月19日(日)13:00~19:00に渋谷区立宮下公園で開催される。バーチャルイベントは2025年10月18日(土)から2025年11月17日(月)まで公開される。
公式の案内・申込ページ等は次のURLを参照することができる。リアル会場に関する案内はhttps://bit.ly/shibuyamusicmiyashita、バーチャル空間の接続はhttps://ticket.parallel-site.xrcloud.jp/monocg/connect/guest/event_f515b811-dc13-4a5c-be10-444a67a921ff、バーチャル宮下公園の常設ページはhttps://shibuya-miyashitapark.parallel-city.jp/である。
関係団体と役割
本プロジェクトに関わる主な組織と役割は以下のとおりである。複数の企業・団体が連携することで、コンテンツ制作と技術実装を同時に進める体制が採られている。
- 主催・共催
- 渋谷音楽祭実行委員会(主催)、渋谷区、一般財団法人渋谷区観光協会、一般社団法人渋谷未来デザイン(共催)
- コラボ/協力企業
- 大日本印刷(DNP)XRコミュニケーション事業、キングレコード、三井不動産、株式会社STYLY 他
- アニメ制作
- 『夜のクラゲは泳げない』は動画工房制作、監督:竹下良平、シリーズ構成・脚本:屋久ユウキほか
技術的背景と事業開発の方針
DNPは、現実空間の状態をセンシングするリアルタイムデジタルツイン技術と、その情報を活用して空間を理解・分析するAIを組み合わせる計画を示している。これらを統合することで、そこにいる人々のコミュニケーションや共創を促進する共創MR空間サービスの事業開発を進めるとしている。
また、DNPは2021年7月に一般社団法人渋谷未来デザインおよび宮下公園パートナーズとともにバーチャル宮下公園を構築し、さまざまな実証実験を行ってきた歴史を持つ。加えて、DNPは2024年から東京都の「Be Smart Tokyo(実装促進事業者)」に採択され、株式会社STYLYの次世代の街歩きAR『夜のクラゲは泳げない― Scape Story ―』のサービス実装を支援している。
アニメ『夜のクラゲは泳げない』と関連情報
『夜のクラゲは泳げない』は、動画工房制作による人気作で、監督・竹下良平、シリーズ構成・屋久ユウキらが参加している。放送時に国内トレンド1位を獲得したほか、2024年のクランチロールアニメアワードにもノミネートされた実績がある。
作品内に登場するアーティスト『JELEE』はリアル世界でも音楽活動を展開しており、YouTube配信や新曲リリースでの動きが続いている。アニメの再放送は2025年10月4日(土)よりTOKYO MXほかで開始され、TVアニメ公式サイトはhttps://yorukura-anime.com/である。
まとめ:重要事項の整理と参照リンク
本稿では、DNPが発表した『渋谷音楽祭×夜のクラゲは泳げないinバーチャル宮下公園』の企画意図、具体的な体験の仕組み、展示内容、開催概要、関係団体および技術的背景を網羅的に整理した。以下の表で主要な情報を一覧化する。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 発表者 | 大日本印刷株式会社(DNP)XRコミュニケーション®事務局 |
| 発表日時 | 2025年10月15日 13:00 |
| イベント名 | 渋谷音楽祭×夜のクラゲは泳げないinバーチャル宮下公園(第20回渋谷音楽祭2025関連プログラム) |
| リアル開催日時 | 2025年10月18日(土)13:00~17:30、10月19日(日)13:00~19:00 |
| リアル会場 | 渋谷区立宮下公園 |
| バーチャル公開期間 | 2025年10月18日(土)~2025年11月17日(月) |
| バーチャル会場 | 渋谷区立宮下公園 Powered by PARALLEL SITE(バーチャル宮下公園) |
| 主な連携先 | キングレコード、一般社団法人渋谷未来デザイン、三井不動産、株式会社STYLY 等 |
| 主要コンテンツ | みんなで作る水族館(電子・バーチャルホワイトボード同期)、クラゲアバター、JELEE楽曲によるBGM、アニメPV/楽曲MV展示 |
| 関連URL(リアル案内) | https://bit.ly/shibuyamusicmiyashita |
| バーチャル接続URL | https://ticket.parallel-site.xrcloud.jp/monocg/connect/guest/event_f515b811-dc13-4a5c-be10-444a67a921ff |
| バーチャル宮下公園 | https://shibuya-miyashitapark.parallel-city.jp/ |
| アニメ公式 | https://yorukura-anime.com/ |
| DNP XR事業紹介 | https://www.dnp.co.jp/biz/products/maintag/xr.html |
| STYLY 特設 | https://styly.cc/yorukura-scape-story/ |
本企画は、実空間と仮想空間を同期させることで、多様な参加者が場所の制約を超えて共同制作を行える仕組みを示している。DNPはデジタルツインやAIなどを組み合わせた技術展開を通じて、リアルとバーチャルの連携による新たな共創の場づくりを進めている。詳細は上記の各公式ページで確認できる。
参考リンク: