11/12開催|タカノ、FILMTECHで高速AI検査を実機展示
ベストカレンダー編集部
2025年10月15日 10:47
FILMTECH出展
開催期間:11月12日〜11月14日
急速に拡大する高機能フィルム市場とタカノの対応
生成AIやデータセンターの需要拡大、5Gの普及と6Gへの技術発展、CASE(Connected, Autonomous, Shared & Services, Electric)分野の成長は、高機能フィルム材料を用いる半導体関連や電子部品、ディスプレイ、電池などの市場規模を飛躍的に拡大させています。こうした背景では、生産ラインの高速化に伴う検査処理の高速化、検査精度の向上、省人化による生産効率の改善が製造現場の喫緊の課題となっています。
タカノ株式会社は、長年培ってきた画像処理と検査装置のノウハウをもとに、高速化・省人化・高品質化を同時に実現する検査ソリューションを提案します。今回の出展では、実機デモンストレーションを通じて、製造現場で求められるスループットと精度を両立する技術を具体的に示します。
産業環境の変化が求める検査要件
高機能フィルム市場では、微細欠陥の検出や膜厚変動の管理が歩留まりに直結します。従来の検査方法だけでは速度面や分類精度で限界が生じるため、リアルタイム性や高分解能化、AIによる高精度分類が要件として浮上しています。
タカノはこれらの課題に対し、ハードウェア(自社製カメラ・画像処理ユニット)とソフトウェア(検査アルゴリズム、AI分類)を組み合わせた統合ソリューションで応えます。速度・精度・運用性を考慮した設計により、生産ラインでの即時フィードバックを可能とします。
出展製品とデモの詳細:Hawkeyesシリーズから統合ソリューションまで
タカノブース(1ホール 4-34)では、フィルム外観検査を中心に複数の製品と実機デモンストレーションを出展します。主力となるのはHawkeyesシリーズであり、無地フィルム、パターン付フィルム、AI分類システム、膜厚測定を統合したコラボレーション企画などを展示します。
以下に出展製品の特徴とURLを含めた詳細を整理します。すべての製品は現場のニーズに合わせた柔軟な導入・運用が想定されており、用途や生産速度に応じたラインナップが用意されています。
Hawkeyesシリーズ:高速かつ高精度なフィルム外観検査
Hawkeyesシリーズはタカノの自社製カメラと画像処理ユニット、独自の検査アルゴリズムを組み合わせることで、高速ラインでの検査に適した性能を実現します。用途別にラインナップされた機種により、光学部材、電子部材、電池部材など多様な高機能フィルム市場に対応します。
シリーズ内の主な機種は以下の通りです。各製品ページのURLも併記します。
- 超高速無地フィルム外観検査装置 Hawkeyes one(実機デモ実施):自社製高性能カメラと新開発画像処理ユニットを採用し、当社調べで業界最速クラスの検査速度を実現。高分解能設定により微細欠陥検出が可能。
詳細:https://www.takano-kensa.com/kensa/products/film/one/ - 無地フィルム検査システム Hawkeyes ELITE:自社製高機能カメラを搭載し高速ライン対応。多様な製品形状に柔軟に適応するシステム。
詳細:https://www.takano-kensa.com/kensa/products/film/ccd/ - パターン付フィルム検査システム Hawkeyes PATTERN:複雑配線やメタルメッシュ、電池電極などの検査に対応し、対象欠陥に応じた最適な画像処理を選択。
詳細:https://www.takano-kensa.com/kensa/products/film/pattern/
TAKANO AI:リアルタイムAI自動欠陥分類システム
TAKANO AIは、リアルタイムでの欠陥分類を可能にするAIシステムです。従来の特徴量ベースの分類手法と比較して分類正答率を大幅に向上させる点が特徴で、欠陥発生時の迅速なフィードバックやフィードフォワードを実現します。
現場での品質管理工程に組み込むことで、分類精度向上とそれに伴う工程改善のサイクルが短縮されます。TAKANO AIのデモも会場で実施される予定です。詳細:https://www.takano-kensa.com/kensa/products/film/ai/
新コラボレーション企画:高速フィルム検査 × フィルム全面膜厚測定
今回の展示では、新たなコラボレーション企画として、欠陥検査と膜厚測定をシームレスに統合した装置を紹介します。インラインで膜厚分布と欠陥発生傾向の相関を可視化することで、前工程への迅速なフィードバックを実現し、歩留まり改善に寄与します。
主な機能は次の通りです。
- 統合可視化機能
- フィルム全面の欠陥位置と膜厚分布を一画面で重ね合わせ、品質チェックの工数を削減します。
- リアルタイムフィードバック
- 欠陥と膜厚のトレンド情報を瞬時に前工程へ反映し、歩留まりロスを最小化します。
- 予兆検知フィードフォワード
- 欠陥傾向と膜厚変動から先読みし、異常発生前にプロセス最適化が可能です。
- シームレス同時立ち上げ
- 検査装置と膜厚測定装置を同時導入することで、生産停止期間の短縮を狙います。
半導体向け検査装置、メンテナンスサービス、出展イベントの実務情報
タカノはフィルム検査だけでなく、半導体向けのウェーハ検査装置などもラインナップしています。加えて、装置の安定稼働を支えるメンテナンスサービスも提供しており、導入後の運用サポートまでを視野に入れた提案が可能です。
以下に、半導体向け製品および提供されるサービス、出展イベントの基本情報を整理します。
半導体向け検査装置:Vi、WMシリーズ
WMシリーズはウェーハ表面検査装置(WM-7SR+、WM-10R+など)で、ナノレベルのパーティクルや異物検出が可能です。光源に半導体レーザーを採用しランニングコスト低減を図る一方、国際的な安全認証を取得した最新モデルも含まれます。詳細:https://www.takano-kensa.com/kensa/products/semiconductor/wm/
Viシリーズのウェーハ外観検査装置は配線パターンの欠陥、クラック、異物混入などを高精度に検査します。ウェーハサイズやデバイス、欠陥種類、検査速度に応じて5種類のラインナップがあり、微細化が進む半導体製造工程の品質保証に貢献します。詳細:https://www.takano-kensa.com/kensa/products/semiconductor/pattern/
検査装置のメンテナンスサービス
タカノは予防保全から故障対応までを含む包括的なメンテナンスサービスを提供し、装置の安定稼働と長寿命化を支援します。導入後のサポート体制が整備されている点は、製造現場にとって重要な要素です。
また、展示会での個別相談により、現場ごとの検査課題に対する具体的な改善策や運用サポートの提案が受けられる旨も案内されています。
展示会の開催情報と来場に関する実務情報
本出展は「第16回 高機能フィルム展 -FILMTECH JAPAN-」におけるもので、展示会の開催情報とタカノの出展位置、ならびに来場にあたっての手続き等を以下に示します。出展社数と来場者数は主催者の予想値として記載されています。
入場には事前登録が必要で、主催者が運営する来場者事前登録サイトから登録することで入場料が無料になります。展示会公式情報は主催者のサイトで確認できます。
開催概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 会期 | 2025年11月12日(水)~14日(金) |
| 開催時間 | 10:00~18:00(最終日のみ17:00終了) |
| 会場 | 幕張メッセ |
| タカノブース番号 | 1ホール 4-34 |
| 主催 | RX Japan株式会社 |
| 出展社数(予定) | 約1,050社 |
| 来場者数(予定) | 50,000名 |
| 公式HP(展示会) | https://www.material-expo.jp/tokyo/ja-jp/visit/film.html |
| 招待券申込(無料) | https://www.material-expo.jp/tokyo/ja-jp/register.html |
来場に関する留意点
入場は事前登録による無料招待券取得が案内されています。登録は主催者の来場者事前登録サイトでの手続きが必要です。また、展示ブースでの実機デモはタイミングによっては混雑が予想されるため、個別相談を希望する場合は会場での予約や事前確認が望ましいでしょう。
展示会自体は複数の出展社が集まる大規模なイベントであり、来場者数の見込みは50,000名とされています。関係者は事前のスケジュール調整や移動経路の確認を行うとスムーズに情報収集ができます。
タカノの企業概要と最後にまとめた要点
タカノ株式会社は1941年の創業以来、ばね製造から事業を拡げ、オフィス家具、エクステリア製品、エレクトロニクス関連製品(画像処理検査装置、電磁アクチュエータ)や医療・福祉機器、臨床検査薬まで多岐にわたる製品開発を行ってきました。経営基本理念として「常に高い志を持ち、社会のルールを守り、世の中の変化を見すえ、持続的成長・発展を通じ、豊かな社会の実現に貢献する」を掲げています。
以下に、本記事で触れた主要な情報を表で整理します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 出展企業 | タカノ株式会社(代表取締役社長:鷹野 雅央) |
| 出展イベント | 第16回 高機能フィルム展 -FILMTECH JAPAN- |
| 会期 | 2025年11月12日~14日 |
| 会場 | 幕張メッセ |
| タカノブース | 1ホール 4-34 |
| 主な出展製品 | Hawkeyes one(超高速無地フィルム検査)、Hawkeyes ELITE、Hawkeyes PATTERN、TAKANO AI(リアルタイムAI分類)、高速フィルム検査×全面膜厚測定コラボ装置、WMシリーズ、Viシリーズ |
| 実機デモ | Hawkeyes one、TAKANO AI(実機デモ実施予定) |
| 展示の主な狙い | 高速かつ高精度な検査ソリューションによる生産性向上、省人化、品質保証の強化 |
| 会社URL | https://www.takano-net.co.jp(会社トップ)、製品サイト:https://www.takano-kensa.com/ |
本記事はタカノの出展内容、展示製品の機能と狙い、展示会の開催情報およびタカノの企業概要を整理して伝えたものである。展示内容は実機デモンストレーションを含み、高速検査とAI分類、膜厚測定の統合など現場の課題解決に直結する技術が紹介される予定である。
参考リンク: