川代紗生『元カレごはん埋葬委員会』英語版が米英で同時刊行
ベストカレンダー編集部
2025年10月14日 09:47
英語版同時発売決定
開催日:10月1日
失恋とごはんを巡る短篇小説が英語圏へ──同時刊行の意義
川代紗生による連作短編小説『元カレごはん埋葬委員会』の英語版が、2025年10月にアメリカとイギリスで同時発売されることが、株式会社サンマーク出版の発表で明らかになりました。日本語版が2024年12月6日に刊行されて以降、失恋という普遍的なテーマと“ごはん”を結びつける独自の視点が幅広い読者の共感を呼び、国内外で注目を集めています。
本章では、英語版刊行の背景とその意義を整理します。英語版のタイトルは“The Ex-Boyfriend’s Favorite Recipe Funeral Committee”で、米国版はCrown Publishing、英国版はSimon & Schuster UKより刊行予定です。刊行スケジュール、担当レーベル、そして今回の刊行が示す国際的な反響について詳述します。
英語版の基本情報と流通
英語版の翻訳はYuka Maenoが担当し、アメリカ・イギリスを中心に主要オンライン書店(Amazon US/UKなど)や書店での発売が予定されています。翻訳を担う人物と流通チャネルの明示は、読者・書店関係者にとって重要な情報です。
英語版の流通は、各国の主要販売チャネルを通じて行われ、アメリカ・イギリス双方での同時発売は海外読者の入手機会を均等にする意図があります。これにより、翻訳文学としての波及効果とメディア露出が期待されます。
- 英語版タイトル:The Ex-Boyfriend’s Favorite Recipe Funeral Committee
- 米国出版社:Crown Publishing
- 英国出版社:Simon & Schuster UK
- 翻訳:Yuka Maeno
海外でのオファーと“プリエンプト”の発動が示す期待感
日本版刊行直後から、台湾、韓国、タイなどアジア諸国をはじめ、多数の国や地域から翻訳オファーが寄せられました。広範に渡る翻訳オファーは、本作が国境を越えて共鳴する物語であることを示しています。
特に注目すべきは、アメリカでの契約手法として「プリエンプト(pre-empt)」が発動された点です。プリエンプトはアメリカの主要出版社、とくに“BIG5”のトップ編集者が用いることのできる契約方法で、競争を排し独占的に契約を結ぶために提示される高額な条件を含みます。通常はごく限られた重要タイトルにしか適用されません。
今回のプリエンプトの詳細
本作に関しては、米国大手出版社Crown Publishingの編集者であるAmy Einhorn氏がプリエンプトを発動しました。プリエンプト発動は、日本の書籍では稀なケースであり、アメリカ側の強い期待と投資を反映しています。
プリエンプトが示す意味は二重です。ひとつは作品の国際的な商業的成功への期待、もうひとつは翻訳・刊行後の関連メディア展開(映像化を含む)に対する積極的な対応姿勢です。現状では、映像化に関する問い合わせも多数寄せられていると報告されています。
- 翻訳オファーの主な送付先
- 台湾、韓国、タイ、イタリアなど複数国
- 米国での特別措置
- CrownのAmy Einhorn氏によるプリエンプト発動
読者と編集者が語る共感の声/物語の構造とテーマ
『元カレごはん埋葬委員会』は「失恋の辛さを受け入れる(埋葬する)ことで、かつて失恋した相手との思い出の料理を再びおいしく食べられるようになる」というテーマの連作短篇集です。日本国内では多くの読者から共感が寄せられ、世代や国を越えて反応が広がっています。
物語は「料理」を媒介に失恋の記憶や感情を描き出す構成で、各短編がそれぞれ異なる人物の視点やエピソードを通して連なります。味覚と記憶、別離の痛みと癒やしが丁寧に描かれている点が、読者の支持を得ている要因です。
海外編集者・読者の反応(引用)
アメリカやイギリスの出版社社員からは、〈別れた元彼に作っていた料理を作れなくなる気持ち〉に共感する声が届いています。日本語版に寄せられた読者の声も翻訳して共有されており、具体的な体験談が国を問わず共鳴しています。
以下は発表資料に含まれている読者の実際の声です。作品のテーマ性がどのように個々の記憶と結びつくかを伝える実例となっています。
- 「彼はイタリア人で、ミートボールスパゲティを作ってくれたあと、帰国して帰ってこなかった」
- 「私の「元カレごはん」はチキン65(インド・南インド発祥のスパイシーな鶏肉料理)ですが、失恋以降、これを注文することも食べることもできなくて、とても悲しいです。だって本当においしいんです――たぶん、私もこの気持ちを埋葬しなくてはいけないのだと思います」
翻訳・刊行情報、著者プロフィール、出版元のデータ整理
ここでは刊行に関する具体的なデータ、著者情報、出版社の概要をまとめます。刊行に関わる基本情報は、書誌的な参照として重要です。
日本語版の書誌情報、英語版の担当者・流通、そして出版元である株式会社サンマーク出版の企業情報を以下に整理します。読者、書店、報道関係者向けの正確なデータを提供します。
日本語版の書誌情報
日本語版はサンマーク出版から刊行され、発売日は2024年12月6日です。四六判並製、400ページ、定価1,760円(税込)という体裁で刊行されています。ISBNも公表されています。
- 書名
- 『元カレごはん埋葬委員会』
- 著者
- 川代紗生
- 発行
- サンマーク出版
- 発売日
- 2024年12月6日
- 判型・頁数
- 四六判並製/400ページ
- 定価
- 1,760円(税込)
- ISBN
- 978-4-7631-4096-8
- オンライン販売
- https://amzn.asia/d/63zsG0T
著者プロフィールと出版社情報
川代紗生(かわしろ・さき)は1992年東京都生まれ。早稲田大学国際教養学部を卒業し、書店員時代にエッセイで注目を集めました。エッセイ集『私の居場所が見つからない。』(ダイヤモンド社)を刊行したのち、本作が初の本格的なフィクション作品となります。
出版元である株式会社サンマーク出版の概要も公表されています。所在地、代表者、事業内容、公式URLが記載されており、書籍の発行元としての基本情報が確認できます。
- 会社名
- 株式会社サンマーク出版
- 所在地
- 東京都新宿区北新宿2−21−1
- 代表者
- 代表取締役 黒川精一
- 事業内容
- 出版業(書籍・電子書籍)、関連事業
- URL
- https://www.sunmark.co.jp/
刊行情報の要点まとめ
以下の表は、本リリースに含まれる主要な情報を整理したものです。英語版の刊行、翻訳担当、米英の出版社、原書の書誌情報、著者プロフィール、会社情報、ならびに反響やプリエンプトの発動など、記事内で触れた要点を網羅しています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 英文タイトル | The Ex-Boyfriend’s Favorite Recipe Funeral Committee |
| 米国出版社 | Crown Publishing(編集者:Amy Einhorn氏がプリエンプト発動) |
| 英国出版社 | Simon & Schuster UK |
| 翻訳者 | Yuka Maeno |
| 日本語版発売日 | 2024年12月6日 |
| 日本語版判型・頁数 | 四六判並製/400ページ |
| 定価(日本語版) | 1,760円(税込) |
| ISBN | 978-4-7631-4096-8 |
| 著者 | 川代紗生(1992年東京都生まれ、早稲田大学国際教養学部卒) |
| 発行元 | 株式会社サンマーク出版(東京都新宿区北新宿2−21−1、代表 黒川精一) |
| 国際的反響 | 台湾、韓国、タイ、イタリアなど多数の翻訳オファー。映像化に関する問い合わせも多い。 |
| 出典・発表日時 | 株式会社サンマーク出版 発表:2025年10月14日 07時00分 |
上記は本プレスリリースの内容を整理した要点です。作品は失恋と食にまつわる記憶と感情を繊細に描く点が特徴で、国内外で高い関心を集めています。英語圏での刊行は、翻訳文学としての受容や関連メディア展開の可能性を含め、今後の広がりを測る重要な節目となります。