10月15日オープン 成瀬駅に無人決済のファミリーマート

成瀬駅に導入される無人決済コンビニ — 鉄道利用者の導線に近い新業態

株式会社ファミリーマートは、無人決済システムを導入した新しい形態の店舗として「ファミリーマート JR成瀬駅／Ｎ店」を2025年10月15日（水）にオープンします。プレスリリースは2025年10月11日10時00分に発表され、今回の出店はJR東日本の駅構内における展開の一環です。

店舗は東京都町田市南成瀬一丁目1-5に位置し、鉄道利用者の短時間購買ニーズに応えることを主目的としています。導入される無人決済システムにより、朝の通勤時間帯や移動の合間など時間節約が求められる場面で迅速な買い物が可能になります。

発表の日時と関係事業者

本件は、株式会社ファミリーマートが発表主体である一方、プレス発表経路としてJR東日本スタートアップ株式会社の情報公開が行われています。発表日時は2025年10月11日 10時00分で、オープン日は2025年10月15日（水）です。

店舗運営に関しては、無人決済システムを開発した株式会社TOUCH TO GO（以下、TTG）と協業し、物流・陳列の一部をセイノーホールディングス株式会社傘下のグループ会社が担います。関係事業者の役割分担は後述します。

JR東日本駅への位置づけ

今回の成瀬駅店は、TTGの無人決済システムを活用したファミリーマートとして、JR東日本の駅構内では4店舗目に当たります。ファミリーマート全体としては、無人決済店舗導入以降の出店を継続しており、成瀬駅店で53店舗目となります。

無人決済店舗は2021年3月に1号店が開店して以来、オフィスビル、駅構内、市役所、学校関連施設、商業施設、物流施設従業員の休憩スペースなど多様な場所へ展開してきました。駅構内での導入は、交通利用者の利便向上を図る重要な展開先と位置づけられます。

無人決済システムの仕組みと実際の使い方

導入される無人決済システムは、天井に設置されたカメラが入店客と手に取った商品をリアルタイムに認識する仕組みです。購入商品は出口付近の決済端末ディスプレイに自動で表示され、購入内容と合計金額を確認して支払いを行う流れになります。

支払い方法は幅広く用意されています。具体的にはファミペイを含むバーコード決済、交通系電子マネー、クレジットカード、現金が利用可能で、スピーディに決済が完了する点が特徴です。これにより、キャッシュレスを基本としつつ現金利用にも対応します。

システムの技術的概要

システムは映像解析を中心に商品認識を行います。天井カメラによる映像情報から、入店者の動線と手に取った商品の組合せを特定し、購買行為を推定します。このため、誤認識を低減するためのソフトウェア設計と実店舗での運用チューニングが重要になります。

出口の決済端末ディスプレイは、自動で検知・集計された商品一覧と合計額を表示します。利用者は表示内容を確認し、用意された決済手段のいずれかで支払いを完了するだけです。決済手段の多様化は、駅利用者の利便性を高めるために設けられています。

利用手順と想定される利便性

利用手順は簡潔です。来店、商品選択、出口で表示内容確認、支払いという流れで完結します。入口や店内での会員認証やバーコードスキャンといった手続きは不要で、短時間での購買が可能です。

• ステップ1: 入店して商品を手に取る
• ステップ2: 商品を持ったまま出口へ進む
• ステップ3: 出口のディスプレイで商品と合計金額を確認
• ステップ4: ファミペイなどのバーコード決済、交通系電子マネー、クレジットカード、現金のいずれかで支払い
• ステップ5: 支払い完了で退店

この手順により、レジ待ち時間が発生せず、短い滞在で必要な商品を購入できます。特に朝の通勤時間帯や乗換えなどの合間での購買に適しています。

新たな運営体制 — 物流と陳列の外部委託による省人化

成瀬駅店では店舗オペレーションのさらなる省人化を実現するため、商品の運搬および陳列作業の一部を外部に委託する運営体制が採られます。これにより、従来の店舗運営に比べ運営コストの低減や人手不足への対応が期待されています。

委託に関わる企業はセイノーホールディングス株式会社の傘下にある2社です。物流を専門とする企業が運搬を担い、別の傘下企業が陳列を担当する分担体制を敷くことで、効率的な現場作業を実現します。

委託先の役割と企業情報

物流の運搬は、セイノーホールディングス傘下の株式会社LOCCOが担当します。LOCCOの本社は東京都中央区で代表取締役は河合秀治です。陳列は同じくセイノー傘下の株式会社リビングプロシードが担当し、こちらも本社は東京都中央区、代表取締役は河合秀治です。

親会社であるセイノーホールディングスの本社は岐阜県大垣市にあり、代表取締役社長は田口義隆です。物流と店舗作業を切り分けることで、店舗オペレーションにおける省力化・省人化を実現し、持続可能な運営モデルの構築を目指すという位置づけです。

期待される効果と運営上のポイント

この体制により、従来の有人店舗に比べて人件費の抑制、作業の専門化による効率化が見込まれます。商品の運搬と陳列を専門企業に委ねることで、現場スタッフの負担を軽減し、無人レジ対応や店舗管理に注力できる体制を整えます。

一方で、外部委託部分の品質管理やスケジュール調整、誤配や欠品への迅速な対応といった運営上の課題を運営側が継続的に管理する必要があります。物流と店舗管理の連携が運用成功の鍵となります。

店舗概要と関連企業情報の整理

ここでは「ファミリーマート JR成瀬駅／Ｎ店」の主要な店舗情報と関係企業のデータを整理します。以下の表は本記事で説明した要点を分かりやすくまとめたものです。

以上が本件に関する主要情報の整理です。無人決済の技術、外部委託による運営体制、具体的な店舗スペックや支払方法など、プレスリリースに記載された情報を網羅して整理しました。問い合わせ先や詳細は、無人決済システム提供元である株式会社TOUCH TO GOの公式ウェブサイト（https://ttg.co.jp/）などの公表情報を参照してください。