10/14登場|Chocolat N°2が示す製菓の新基準

Chocolat N°2発表・展示

開催期間:10月14日〜10月16日

Chocolat N°2発表・展示
プロ向けのチョコって何が新しいの?
「Special Mass」で産地由来の香味を引き出し、「Essential Butter」でココアバターの口どけを植物油脂で再現。テンパリングは従来通りで、味の質を保ちながらコスト削減を図った点が新しさです。
展示はいつどこで見られる?試食はあるの?
2025年10月14日〜16日に東京・東京都立産業貿易センター浜松町館で開催される「2025 ジャパン・ケーキショー東京」の企業ブースで紹介。会期中に試食サンプルが用意され、現場で取り扱い感を確かめられます。

製菓現場が直面する「カカオショック」と向き合う新しい選択肢

近年、カカオ価格の高騰や原材料の物価上昇、消費者の価格感度の高まりにより、製菓業界はこれまでにない困難に直面している。こうした状況で「おいしさを諦めない」を掲げる新ブランド、Chocolat N°2(ショコラ・ヌメロ・ドゥ)が発表された。日新化工株式会社が2025年10月10日13時00分に公表したこの取り組みは、プロフェッショナルのための製菓用チョコレートとして、品質とコストの両立を目指している。

Chocolat N°2は、従来の「カカオ分%」という単純な指標にとどまらず、「味質(フレーバーや口当たり)」でチョコレートを語る新たな価値基準を提示する。日本の高度な加工技術と、カカオテロワールを味わうフランスのショコラ文化を融合させた設計思想が特徴であり、製菓の現場で求められる実用性と感性の両立を図っている。

“おいしさを諦めない” すべてのプロフェッショナルへ。    Chocolat N°2 | 製菓業界の課題に応える新ブランド、誕生。 画像 2

Special Mass × Essential Butter:素材と技術の組み合わせで実現する品質

Chocolat N°2の中核をなすのは「Special Mass」と「Essential Butter」という二つの要素である。これらを掛け合わせることで、カカオ資源への依存を抑えつつ、プロフェッショナルが期待する豊かな風味とシャープな口どけを両立している。

以下に、それぞれの素材の詳細と製菓現場での特性を整理する。

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Special Mass(スペシャルマス)

Special Massは、フランスの製菓業界で評価の高いCACAOTEC社が提供するカカオマスである。世界各地の産地から、優れたカカオを育てる農園まで厳選した原料を採用し、カカオ豆の個性に合わせた焙煎レシピで加工している。

この工程により、カカオ豆に本来備わる産地特有の香味やポテンシャルを最大限に引き出し、製菓材料としての「味質」を高めることを目指している。結果として、同等のカカオ分割合であっても、より豊かな風味表現が可能となる点が特徴である。

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Essential Butter(エッセンシャルバター)

Essential Butterは、ココアバターの機能を植物油脂で再現したエッセンシャルバターである。物性設計によりテンパリング(温度調整)を従来通りに行える点が重要で、現場での作業フローを大きく変えずに導入できる。

具体的には30℃で一気に溶け出し、口に含んだ瞬間にカカオの香りが立ち上がるよう設計されている。これにより、口どけ感を保持しながらもコスト面での優位性を生むことが可能になる。

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製品の価値、用途、持続可能性の要点

Chocolat N°2は、プロフェッショナル品質、革新性、文化性、持続可能性という四つの観点から製品価値が整理されている。製菓業務で求められる実務的な性能だけでなく、文化的な側面やサステナビリティへの配慮も打ち出している点が特徴である。

以下は製品の主な価値整理である。

  • Quality(品質):Special Massが持つカカオのポテンシャルを引き出すことで豊かな風味を実現し、Essential Butterがシャープな口どけを補うことでプロフェッショナル品質を提供する。
  • Innovation(革新性):カカオショック時代に求められる、コストと品質のバランスを取る新たな組成、Special Mass×Essential Butterの組み合わせ。
  • Cultural Value(文化性):日本の加工技術と、カカオテロワールを重視するフランスのショコラ文化を融合し、加工技術と味覚体験を両立する。
  • Sustainability(持続可能性):価格に悩む現場に対して「おいしさを諦めない」選択肢を提供するとともに、カカオ資源への依存を軽減することで持続可能な製菓材料の形を目指す。

この製品設計は、単に原料コストを下げるだけでなく、長期的な原材料調達の安定や環境負荷の管理に資する取り組みとして位置づけられる。

発表と展示:2025 ジャパン・ケーキショー東京での公開情報

Chocolat N°2は、2025年10月14日(火)から10月16日(木)にかけて開催される「2025 ジャパン・ケーキショー東京」の企業ブースで紹介される。展示会の会期中、会場では試食サンプルが用意される予定で、製品の具体的な味わいと取り扱い感を確認できる機会が設けられる。

展示会の開催概要は以下の通りである。

会期
2025年10月14日(火)~10月16日(木) 10時~16時(最終日は15時)
会場
東京都立産業貿易センター浜松町館 2階
入場料
一般 1,500円(入場券は会期中に会場で購入)/小学生以下は無料

会場でのサンプル提供により、製菓プロフェッショナルは実務的な視点で製品を評価できる。テンパリングの方法や取り扱い温度、焼成後やコーティング時の仕上がりなど、現場で重要となる要素を確認できる設計である。

日新化工株式会社の背景と取り組み、関連情報の整理

日新化工株式会社は1948年にマーガリン製造会社として設立され、1956年には日本で初めて洋菓子やパンのコーティングなどに使われる「洋生用チョコレート」を開発した実績を持つ。以来、業務用チョコレートやフィリングなどの開発・製造・販売を通じて製菓プロ向けの原料を提供し続けている。

会社概要の主要情報は以下の通りである。

項目 内容
会社名 日新化工株式会社
設立 1948年12月25日
代表者 代表取締役社長 直井広明
所在地 〒104-0041 東京都中央区新富二丁目13番3号
事業内容 業務用チョコレート・フィリングなどの開発・製造・販売
品質認証 自社工場はFSSC22000の認証を取得
サステナビリティ 「開発途上国におけるサステイナブル・カカオ・プラットフォーム」に参加
ブランドメッセージ Chocolate makes you smile.

また、公式のオンラインやSNSの窓口も公開されている。ウェブサイトやSNSを通じて製品情報や展示の案内、技術的な資料の提供が行われる予定である。

  • Instagram: https://www.instagram.com/nk_chocolaterie_make
  • Facebook: https://www.facebook.com/nk-chocolaterie-make-138352684752020
  • X(Twitter): https://twitter.com/nk_make

この記事の要点まとめ

以下の表は、本記事で取り上げたChocolat N°2および関連情報を項目別に整理したものである。発表日時、製品の特徴、展示情報、会社の基本情報とサステナビリティ対応まで網羅している。

項目 内容
製品名 Chocolat N°2(ショコラ・ヌメロ・ドゥ)
発表日時 2025年10月10日 13時00分(プレスリリース発表)
主要構成 Special Mass(CACAOTEC社のカカオマス)× Essential Butter(ココアバターを植物油脂で再現)
製品の特徴 味質で語るチョコレート設計、プロ品質の風味、シャープな口どけ、テンパリング操作は従来通り
展示会 2025 ジャパン・ケーキショー東京(2025/10/14〜10/16) 東京都立産業貿易センター浜松町館2階
入場料 一般 1,500円(会期中会場販売)/小学生以下 無料
会社名 日新化工株式会社(設立 1948年12月25日)
代表者・所在地 代表取締役社長 直井広明/〒104-0041 東京都中央区新富二丁目13番3号
品質・認証 自社工場はFSSC22000認証を取得
サステナビリティ 開発途上国におけるサステイナブル・カカオ・プラットフォームに参加
公式SNS Instagram / Facebook / X(各公式アカウントあり)

本稿では、Chocolat N°2の設計思想、素材の技術的特性、展示会での公開情報、そして開発元である日新化工株式会社の基本情報と取り組みを整理した。製菓現場にとって、味わいの質を維持しつつコストや資源の問題に対応するための一つの選択肢として位置づけられる情報である。