LINEで手軽に学ぶ津波避難訓練 那覇で10/6開始
ベストカレンダー編集部
2025年10月6日 12:58
LINEで学ぶ津波避難訓練
開催期間：10月6日〜11月5日
日常利用の「LINE」で学ぶ津波避難──「今（なま）からはじめる避難訓練」の全容
開催の趣旨と参加に必要な情報
LINEヤフーコミュニケーションズ株式会社は、那覇市、日本赤十字看護大学附属災害救護研究所（以下、日赤災害救護研）、全日本空輸株式会社（ANA）、ANAあきんどと協働し、コミュニケーションアプリ「LINE」を用いた津波避難特化型の避難訓練「今（なま）からはじめる避難訓練―逃げるはLINEが役に立つ―」を実施します。訓練はオンラインでの学習と、世界津波の日である2025年11月5日の実地訓練を組み合わせた設計です。
本訓練は、那覇市LINE公式アカウント（ID: @kouhou.nahacity、友だち追加リンク: https://lin.ee/nwrGWgh）を起点に、スマートフォン一つで「いつでも・どこでも・だれでも」参加できるように設計されています。特設ページは https://naha-bousai2025.com/ です。
実施期間、参加方法、実施主体
実施期間は2025年10月6日（月）～2025年11月5日（水）で、オンライン訓練は同期間中いつでも参加可能です。実地の移動を伴う訓練は2025年11月5日に実施されます。参加は特設ページから行い、那覇市LINE公式アカウントの友だち追加が必須です。
本プロジェクトの協働機関は、那覇市、日赤災害救護研、ANA、ANAあきんど、LINEヤフーコミュニケーションズです。訓練の監修は日本赤十字看護大学附属災害救護研究所（https://jrcdmri.jp/）、開催協力は日本赤十字社沖縄県支部（https://www.jrc.or.jp/chapter/okinawa/）が担います。
訓練の流れと機能連携の具体性
STEP別の詳細な流れ（STEP1〜STEP4）
訓練は4つのステップで構成されています。各ステップは実際の津波発生時に取るべき行動を学び、共有し、実地で確認する流れになっています。
各STEPは以下の通りです。時間はオンラインでの学習が概ね3分程度、実地での避難移動は参加者により5分〜30分程度と見込まれています。
- STEP1：津波発生時の避難行動や知識の学習
- 現在地を「屋内」「屋外」から選択し、状況に応じた最適なアクションが提示されます。
- 注意報・警報の確認方法、津波の威力、初動対応の要点を具体的に学習します。
- STEP2：状況に合わせた避難場所の検索
- 位置情報送信により半径1km以内の避難場所が自動表示されます。
- 「第24回全国中学生創造ものづくり教育フェアプログラムコンテスト」で文部科学大臣賞を受賞した意見を参考に機能強化されています。
- STEP3：身近な人への避難行動の共有
- LINEの友だちに訓練参加や避難行動を共有することで、発災時の情報共有を疑似体験します。
- 共有は安否確認や危険な行動を避けるための意識醸成に役立ちます。
- STEP4：オンライン訓練の内容を実地で復習（11月5日）
- 那覇市LINE公式アカウントを操作し、表示される避難先（訓練対象施設は約60施設）まで実際に向かいます。
- 避難経路やバリアフリー状況を確認し、実際の行動として定着させます。
技術連携：ユニバーサル地図/ナビとバリアフリー情報
ANAが展開するUniversal MaaSの「ユニバーサル地図/ナビ」を参照することで、避難先周辺のバリアフリー情報も確認できます。車いす走行ログやスポットのバリア情報、徒歩区間の最短ルートなどが提供されます。
「ユニバーサル地図/ナビ」についての詳細は https://www.universal-maas.org/service-universal-maps-navigation に掲載されており、今回追加した防災情報（津波浸水予想図など）は国土交通省の「令和7年度日本版MaaS推進・支援事業（観光促進型）」に選定された事業の一環として実施されています（https://www.mlit.go.jp/report/press/sogo12_hh_000431.html）。
参加特典、比較表、企画背景と監修の意図
参加特典と注意事項
訓練に参加した人全員に沖縄ファミリーマートで利用可能な「それいけ！アンパンマンアイスバー」無料引換クーポンがプレゼントされます。オンライン訓練に参加した人、あるいは実際に対象施設の2次元コードを読み取った人が対象です。
ただし、プレゼント数には上限が設定されており、想定以上の参加があった場合は上限に達し次第終了となる旨の注記があります。特典受取は早期参加が有利であり、オンライン訓練への参加は11月5日午前9時55分までに行う必要があります。
従来比と企画背景、監修者コメント
今回の訓練は、従来の一斉集合型の避難訓練と比較して「いつでも」「どこでも」「だれでも」参加可能である点が特徴です。那覇市LINE公式アカウントを活用することで、情報取得、避難場所検索、共有という一連の行動を同一トーク内で完結できる仕組みを構築しています。
企画背景として、2025年7月に沖縄県沿岸で津波注意報・警報が発表されるなど、津波への危機感が高まっています。那覇市の事前意識調査では避難訓練に「ぜひ積極的に参加したい」と回答した人は22.7%にとどまり、「役立つとは思うが少し面倒」32.2%、「定例行事の印象」37.8%と、受け身の印象が過半数を占めました。過去3年で避難訓練に自主的に参加しなかった人は5人中4人にのぼり、参加見送り理由には「日程や時間が合わなかった」「体力・持病・障がいで外出が難しい」といった要因が挙がっています。
監修者である日赤災害救護研 災害救援技術部門長・曽篠恭裕氏は、LINEとユニバーサル地図/ナビを活用し、発災時に個々人が「今からどこに避難するか」を共有することが迅速な安否確認と危機意識の共有に繋がると述べています。こうした取り組みは国連と国際赤十字が推進する『Early Warnings for All（EW4All）』の「最後の一歩（ラストワンマイル）」問題の解決に資することが期待されています。
なお、同様の取り組みは2024年10月の国際防災会議で紹介され、国際赤十字の専門家から高い評価を受けています。
要点の整理
ここまでの内容を要点として整理した表を以下に示します。避難訓練の開催期間、参加方法、協働機関、主要な機能や注意事項を一目で確認できます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 訓練名称 | 今（なま）からはじめる避難訓練―逃げるはLINEが役に立つ― |
| 実施期間 | オンライン：2025年10月6日〜11月5日、実地訓練：2025年11月5日 |
| 参加方法 | 特設ページ（https://naha-bousai2025.com/）から参加、那覇市LINE公式アカウントの友だち追加が必要（ID: @kouhou.nahacity、友だち追加: https://lin.ee/nwrGWgh） |
| 主催・協働 | LINEヤフーコミュニケーションズ株式会社、那覇市、日赤災害救護研、ANA、ANAあきんど等 |
| 監修 | 日本赤十字看護大学附属災害救護研究所（https://jrcdmri.jp/） |
| 対象・特徴 | スマホを持つ「いつでも・どこでも・だれでも」参加可能。行動共有機能、避難場所検索、ユニバーサル地図/ナビによるバリアフリー情報表示 |
| 実施内容 | STEP1（学習）→STEP2（避難場所検索）→STEP3（共有）→STEP4（実地復習：11/5） |
| 参加特典 | 沖縄ファミリーマートで利用可能な「それいけ！アンパンマンアイスバー」無料引換クーポン（上限あり、上限到達次第終了） |
| 技術連携 | ユニバーサル地図/ナビ（Universal MaaS）：https://www.universal-maas.org/service-universal-maps-navigation。国土交通省関連事業に選定 |
| 那覇市LINE | ID: @kouhou.nahacity、友だち追加リンク: https://lin.ee/nwrGWgh |
| 注意事項 | 特典数に上限あり。オンライン訓練への参加は11月5日午前9時55分までが対象 |
以上が本訓練の要点です。LINEを普段から利用する環境を活かし、個人が短時間で学び・共有し・行動する流れを組み込んだ点が本取り組みの特徴です。参加を検討する際は特設ページ（https://naha-bousai2025.com/）と那覇市LINE公式アカウントの案内を確認してください。
補足として、プロジェクトを推進するLINEヤフーコミュニケーションズ株式会社の会社情報も公開されています。所在地は福岡県福岡市博多区博多駅中央街8-1 JRJP博多ビル12F、代表者は代表取締役社長CEO 鈴木 優輔、資本金490百万円（2024年4月時点）、社員数は1,599名（2025年4月時点）です。事業や関連拠点の詳細は https://lycomm.co.jp/ja/ を参照してください。
