高校生開発のAI教科書『未来の教科書』展示開始

日本科学未来館・Tokyo Mirai Parkで公開された「未来の教科書」──展示の概要と開催期間

スタディメーター株式会社が運営する高校生・大学生のビジネスコミュニティ「First off Projects」によって開発されたWebサービス「未来の教科書」が、日本科学未来館1階の展示スペースTokyo Mirai Parkにて、2025年10月3日より展示を開始しました。プレスリリースはスタディメーター株式会社が2025年10月6日8時30分に発表しています。

展示は2026年1月末までを予定しており、来場者は会場で最新版の機能を体験できるほか、来場者の興味に基づいて日替わりで生成された教科書の冊子が会場に並びます。Tokyo Mirai Parkの展示情報および施設案内は、次のURLで確認できます。

• Tokyo Mirai Park（日本科学未来館1階）: https://www.tokyobayesg.metro.tokyo.lg.jp/children/1f-exhibition.html
• 未来の教科書（Webサービス）: https://ft.studymeter.jp

「未来の教科書」が提供する体験と追加された主要機能

「未来の教科書」は、教科書のタイトルを入力するだけでAIが教科書本文を生成するWebサービスです。展示に合わせて追加された新機能は、動画生成・PDF出力・参考文献表示の3点で、学習体験をより効率的かつ安全にするための改良が施されています。

以下に各機能の仕様と展示での提供形態を詳述します。読みやすく整理するために機能ごとに見出しを設け、それぞれの説明を行います。

動画生成機能

動画生成機能は、生成時間と視聴時間のバランスを重視して設計されています。スクリプトとナレーション音声はAIが自動作成し、挿絵にはAIではなくストック画像を採用することで、生成を高速化しています。

生成される動画は約1分程度の短尺にまとめられており、来場者が気軽に視聴できる構成です。展示会場ではこの短尺動画を体験でき、教科書の内容を視覚と音声で短時間に把握する用途に適しています。

PDF出力機能

動画生成と連動して、A4両面1ページで印刷できるPDFを自動出力する機能が追加されました。PDFは二つ折りにすると小冊子のように読める仕様になっており、見開きで読める冊子PDFとして展示会場で毎日新たに生成された教科書が並びます。

会場では来場者同士が「いま学びたいテーマ」を共有できる仕組みとして、日替わりで生成されたPDF冊子が展示されるため、立ち読み感覚のデジタル体験を再現しています。

参考文献収集機能（ハルシネーション対策）

2024年の初期リリース以降、生成AIが誤情報を出力するハルシネーションへの懸念が指摘されていました。これに対処するため、生成のもとになった情報ソースを表示する機能を追加しました。

利用者は生成された教科書に付随する参考文献を確認できるため、内容の真偽検証が容易になります。この機能により、AIが生成した基礎知識を安心して学習素材として利用することが想定されています。

開発の背景と高校生・大学生チームの取り組み

「未来の教科書」開発の発端は、社内での一つの問いかけでした。「インターネットで何でも学べる時代に、なぜ人は本屋に行くのか？」という問いをもとに、Web上で“立ち読み感覚”を再現する学びの場の提供を目指して開発が始まりました。

その結果、架空の本のタイトルを入力するとその本の1ページ目を読む体験や、AIにタイトルを自動生成させて新しいテーマに出会う機能などが実装されました。また、副題の「星の数ほど学べる」は、この発想の延長線上で生まれたものです。

First off Projectsと学生たちの挑戦

このプロジェクトは、スタディメーターが運営するビジネスコミュニティFirst off Projectsに参加する高校生・大学生のチームで開発されました。初期版は高校生のときに手掛けたメンバーが大学生になって引き続き関わり、新たに参画した高校生とともに開発を進めています。

参加メンバーは当初、開発スキルを持っていませんでしたが、生成AIを活用して自ら学ぶことで短期間に成果を形にしています。特筆すべき点として、今回追加された3つの新機能は、企画から実装までを1カ月で達成しており、学生たちの発想力と実行力が強く反映されています。

スタディメーター株式会社の役割と事業情報、関連リンク

スタディメーター株式会社は、デジタル人材育成やオンライン学習サービスの企画・開発、教育関連事業の企画などを行う企業です。同社は「挑戦したくなる世界」の実現をビジョンに掲げ、個人や企業、子どもたちや社会の未来を一歩前へ導くことを目指しています。

以下に会社概要と関連リンク等の詳細を記載します。展示やサービス利用に関する一次情報の確認は、こちらの情報を参照してください。

会社名

スタディメーター株式会社

所在地

東京都千代田区有楽町1-2-2 東宝日比谷ビル9階 ビジネスエアポート日比谷

代表者

箕輪 旭

設立

2020年7月7日

会社URL

https://studymeter.jp/

事業内容

IT人材・デジタル人材の育成 | オンライン学習サービスの提供 | 教育関連事業の企画・開発

また、プレスリリース素材として展示で利用される画像ファイルのダウンロードが可能である旨も明記されています。画像や追加の報道資料が必要な場合は、上記の会社URLやプレスリリース素材を参照してください。

• 関連リンク（企業）: https://studymeter.jp/

展示内容の要点整理（表形式）

以下の表は、本記事で紹介した「未来の教科書」に関する主要情報を整理したものです。展示場所や期間、サービスのURL、追加された機能、開発主体などを一覧で確認できます。

以上が、展示開始された「未来の教科書」に関する主要な情報とその整理です。展示会場では実際に新機能を体験できるほか、Webサービスは無料で公開されていますので、詳細はサービスページおよびスタディメーター社の公式サイトで確認できます。