『スパイダーマン バッド・コネクション』上下巻が発売
ベストカレンダー編集部
2025年9月22日 15:29
スパイダーマン上下巻発売
開催日:9月22日
ニューヨークを舞台に展開する新たなスパイダーマン――ヤングアダルト小説の最新作が上下巻で登場
2025年9月22日、株式会社Gakkenはプリティ・チバー(Pretty Chibber)氏によるオリジナル長編小説『スパイダーマン バッド・コネクション』の上・下巻を発売しました。学研ホールディングスのグループ会社である同社からの刊行で、定価は各1,650円(税込)。判型は四六判のソフトカバーで、上巻232ページ、下巻224ページです。電子版は配信予定となっています。
本作はマーベル・コミックの公式作家による新たなオリジナルストーリーで、60年以上にわたって愛されるスパイダーマンの世界観をベースに、ユーモアやアクション、青春の要素をしっかりと取り込んだヤングアダルト向け作品です。表紙イラストは人気イラストレーター、ヒョーゴノスケ氏が担当しており、視覚的にも手に取りやすい仕上がりになっています。
物語の概略と舞台設定
物語の主人公はもちろんピーター・パーカー。平凡な高校生としての日常と、ニューヨークの平和を守るスパイダーマンとしての二重生活が並行して描かれます。新年を迎えたばかりの街で不可解なATM襲撃事件が連続して発生し、現場に残る『黒い点』の正体が謎を呼びます。
恋人のMJ(メリー・ジェーン・ワトソン)とともに事件の核心に迫る中、スパイダーマンのSNSアカウントにこれから起こる犯罪情報が匿名で送られてくるという事態が発生します。匿名アカウントの正体、スマートフォンやSNSに潜む危険、さらに時空を操るヴィラン「スポット(Spot)」の登場など、舞台は街や学校を飛び越えてより広がりを見せます。
- 主人公:ピーター・パーカー(スパイダーマン)
- 共演:MJ(メリー・ジェーン・ワトソン)
- ヴィラン:スポット(時空を操る能力を持つ)ほか謎の指示者
- 主題:SNSと現代のコミュニケーション、信頼の齟齬、若者の心理
「バッド・コネクション」が示す多層的な意味――翻訳者が解説する主題
翻訳者の上杉隼人氏による「訳者あとがき」では、タイトルBad Connection(通信不良)が示す意味について丁寧な解説が付されています。本作での〈bad connection〉は単に機器や通信の不具合を示すだけではなく、人間関係や信頼関係の断絶、情報共有不足によるすれ違いを象徴するキーワードとして機能します。
上杉氏は、物語中で読者が目にするさまざまな「つながらなさ」を例に挙げつつ、以下の点を指摘しています。通信障害が引き起こす物理的な問題だけでなく、心理的・社会的な断絶が個人や集団に重大な影響をもたらすこと、SNSやインターネットが発達した現代においてディスコミュニケーションがもたらす悲劇性に読者が思いを馳せることの重要性が語られています。
- 通信の齟齬(表層)
- メッセージやチャット、サイト閲覧などの機器やネットワークの不具合。
- 人間関係の断絶(深層)
- ピーターとMJの情報共有不足や誤解、匿名協力者との信頼の欠如、ヴィランと指示者の関係性の不安定さなど。
物語の後半ではスパイダーマンの警告や意図が正しく伝わらないことにより状況が混乱し、事態が悪化していく様子が克明に描かれます。これにより「バッド・コネクション」は単なる技術的トラブルに留まらず、社会的・心理的課題を可視化する装置として働きます。
制作スタッフ、評価、関連コンテンツ――充実の体制と外部からの声
本作の制作には前作に引き続き、強力なスタッフ陣が参加しています。著者はジョージア州在住の人気作家プリティ・チバー、翻訳は上杉隼人、イラストはヒョーゴノスケが担当。各氏ともにスパイダーマンやマーベル作品に縁の深い実績を持ち、シリーズの世界観を小説として描き出すための経験と力量が揃っています。
また、前作『スパイダーマン ソーシャル・ジレンマ』に寄せられた賞賛コメントも多数掲載されています。声優の榎木淳弥氏は「カッコよくてちょっとダサい、僕の大好きなスパイダーマンでした! 読み終えても、ずっとワクワクしています!!」と語っています。その他の評価は下記の通りです。
- バズフィード:「プリティ・チバーは、コアなコミックをのぞけば最も完璧なピーター・パーカーの解釈を描いている。」
- カミ・ガルシア(作家):「スマートで面白く、ハートフル。続きが待ちきれない!」
- ジェフ・トラメル(マーベル・スタジオ):『スパイダーマン』シリーズの新境地を見つけたと評するコメント。
- アレックス・セグラ(作家):スパイダーバースへの入り口として推奨。
- G・ウィロー・ウィルソン(『Ms. Marvel』共同クリエイター):チバー氏の愛情が全ページから伝わると評する。
物語内にはSNSの表現やデザインが数多く登場し、小説ならではの心理描写によってキャラクターのすれ違いや衝突が丁寧に描かれています。さらに時空を操るヴィラン「スポット」など、映画や他メディアで馴染みのある要素も登場するため、スパイディ・ファンにも読み応えのある内容です。
試し読みと購入先情報
前巻『スパイダーマン ソーシャル・ジレンマ 上』の第1章は、学研の電子書籍ライブラリにて無料で公開されています。プリティ・チバー版スパイダーバースの導入部に触れたい読者はURLからアクセスして確認できます。
試し読みURL:
https://ebooklibrary.gakken.jp/portal/direct-view/e9dc3abd32164b83bfc9629ffe2b91b6
書籍の購入は下記リンクから可能です。電子版はKindleおよび楽天Koboでの配信が予定されています。
- 学研出版サイト(上巻):https://hon.gakken.jp/book/1020608200
- 学研出版サイト(下巻):https://hon.gakken.jp/book/1020608300
- Amazon(上巻):https://www.amazon.co.jp/dp/4052060822
- Amazon(下巻):https://www.amazon.co.jp/dp/4052060830
- 楽天ブックス(上巻):https://books.rakuten.co.jp/rb/18294628/
- 楽天ブックス(下巻):https://books.rakuten.co.jp/rb/18294629/
- Kindle(上巻):https://www.amazon.co.jp/dp/B0FRFKFC9Y/
- Kindle(下巻):https://www.amazon.co.jp/dp/B0CX9NVVDK/
- 楽天Kobo(上巻):https://books.rakuten.co.jp/rk/3d06ec1fc0343c3baee275a215c1f5bf/
- 楽天Kobo(下巻):https://books.rakuten.co.jp/rk/1d2d65e25f9e38aab183bd7283369351/
制作陣のプロフィールと発行元情報
本作に関わった主要スタッフのプロフィールを以下に整理します。著者、翻訳者、イラストレーターの経歴は本作の文脈を理解するうえで重要な情報です。
- 著:プリティ・チバー(Pretty Chibber)
- ジョージア州在住の作家、講演家、ポッドキャスト司会者。多くのヤングアダルト小説を手がけ、『Marvel:Avengers Assembly』シリーズなどを著す。スパイダーマンの熱狂的ファン。
- 訳:上杉隼人
- 編集者・翻訳者(英日、日英)・通訳。マーベル、『スター・ウォーズ』、ディズニー関連の翻訳実績が多数。訳書は日英合わせて100冊以上。
- 絵:ヒョーゴノスケ
- 広島県出身、東京都在住のイラストレーター。光と影の大胆な描写や情緒的な作風を特徴とし、児童書や絵本などで幅広く活躍。
発行元の株式会社Gakkenは、代表取締役社長・南條達也、法人設立は2009年1月13日(2022年10月1日商号変更)、資本金50百万円、本社所在地は〒141-8416 東京都品川区西五反田2丁目11番8号です。事業内容は出版・コンテンツ事業、グローバル事業、医療・看護出版コンテンツ事業、園・学校向け事業など多岐にわたります。Gakkenの公式サイトはhttps://www.corp-gakken.co.jp/です。
また、親会社である株式会社学研ホールディングス(GAKKEN HOLDINGS CO., LTD.)は代表取締役社長・宮原博昭、法人設立は1947年3月31日、資本金19,817百万円、2024年9月期の売上高は1,855億円、連結子会社79社を擁し、東京証券取引所プライム市場に上場(証券コード:9470)しています。所在地は〒141-8510 東京都品川区西五反田2丁目11番8号、代表電話03-6431-1001。事業は教育分野や医療福祉分野、グローバル事業などを展開しています。学研の公式サイトはhttps://www.gakken.co.jp/です。
商品概要(再掲)
以下は本書の基本的な商品スペックです。上・下巻ともに同様のスタッフ体制で制作されています。
- 書名:『スパイダーマン バッド・コネクション 上』/『スパイダーマン バッド・コネクション 下』
- 著:プリティ・チバー 訳:上杉隼人 絵:ヒョーゴノスケ
- 定価:各1,650円(税込)
- 発売日:2025年9月22日
- 対象年齢:中高生~大人
- 判型:四六判・ソフトカバー(上:232ページ、下:224ページ)
- 電子版:配信予定
- ISBN(上巻):978-4-05-206082-3
- ISBN(下巻):978-4-05-206083-0
本記事の要点整理(内容の一覧表)
以下の表に、本記事で取り上げた主要情報を整理しました。刊行情報、スタッフ、物語のキーワード、入手方法などを一目で確認できます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 書名 | スパイダーマン バッド・コネクション(上・下) |
| 著者 | プリティ・チバー(Pretty Chibber) |
| 翻訳 | 上杉隼人 |
| イラスト | ヒョーゴノスケ |
| 発売日 | 2025年9月22日 |
| 価格 | 各1,650円(税込) |
| 判型・頁数 | 四六判・ソフトカバー/上:232ページ、下:224ページ |
| ISBN | 上:978-4-05-206082-3、下:978-4-05-206083-0 |
| 主題キーワード | SNS、通信不良(Bad Connection)、信頼のすれ違い、青春、アクション、ミステリー |
| 試し読み | https://ebooklibrary.gakken.jp/portal/direct-view/e9dc3abd32164b83bfc9629ffe2b91b6(前巻第1章を無料公開) |
| 販売リンク(例) | 学研出版サイト、Amazon、楽天ブックス、Kindle、楽天Kobo 等(本文内リンク参照) |
| 発行元 | 株式会社Gakken(代表取締役社長:南條達也)/学研ホールディングス(代表取締役社長:宮原博昭) |
本作はスパイダーマンの王道的魅力を保ちつつ、現代のSNSや多文化社会を反映した設定で物語が組み立てられています。翻訳者による注釈も加わり、ニューヨークの地名やカルチャーが作品世界をリアルに支えています。上下巻の刊行により物語全体が読める構成となっており、紙版および電子版での入手が可能です。
参考リンク: