9月26日発売『スピン』第13号 表紙は山尾悠子のことば

スピン第13号発売

開催日:9月26日

スピン第13号発売
発売日はいつなの?
発売日は2025年9月26日(金)予定。河出書房新社刊のA5判・192P、定価330円。表紙装画はPaul Cox、山尾悠子の「ことば」が配され、紙は竹尾の特別紙を使用します。
どんな内容が載ってるの?
斉藤壮馬や桜木紫乃らの短篇や一穂ミチ・恩田陸らの連載小説、最果タヒの詩、紙を巡るコラム、創業140周年企画『140人・140冊・この1文』など多彩です。

表紙にこめられた言葉と紙の手ざわり──山尾悠子の「ことば」とポール・コックスの装画

2025年9月16日付で河出書房新社が公開したプレスリリースによると、オールジャンルの雑誌「スピン/spin」第13号の表紙と目次が発表されました。発売予定日は2025年9月26日(金)、刊行を手がけるのは株式会社河出書房新社(東京都新宿区、代表取締役 小野寺優)です。

表紙はイラストレーターのポール・コックス(Paul Cox)の絵を起用し、その上に作家・山尾悠子さんの「ことば」が配されます。記事で触れられているのは、世界への根源的な問いと幻想的な黄色の銀杏の葉が織りなす表現であり、視覚と文章が併走する表紙構成となっています。

【日常に「読書」の「栞」を】オールジャンルの雑誌「スピン/spin」第13号(9月26日発売予定)の表紙と目次を公開。 画像 2

表紙と目次に使われる紙の選定

本号では紙の専門商社・株式会社竹尾の協力により、毎号趣向を凝らした用紙が採用されています。表紙には「きらびき 白 A‐180」、目次には「MLファイバー 茶」が用いられ、それぞれ現在庫限りの在庫を活かした仕様になっています。

「きらびき 白 A‐180」は和紙を装飾する技法である雲母引(きらびき)に着想を得た柔らかな光沢を特徴とし、「MLファイバー 茶」は堅さとツルッとした手触り、地模様が大理石のような風合いをもたらします。編集部は紙の視覚的・触覚的魅力を重視しており、紙そのものを読む体験の一部として提示する意図が明示されています。

本誌には「紙の話」「紙のなまえ」といったコラムも掲載され、誌面全体で紙質の魅力を伝える構成となっています。実物で触れることを前提とした編集方針が繰り返し示されています。

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今号の見どころ──短篇、連作、詩歌、エッセイが横断する目次

第13号はジャンルを横断する執筆陣による多彩なラインナップを擁しています。巻頭から連載小説・短篇・詩歌・書評・エッセイまで、既存の連載陣に加えて今号限りの読みどころが多数並びます。

次節以下で目次情報を細かく整理します。ここではプレスリリースに記載されたすべての作品名、著者名、そして企画や連載の情報を漏らさず記載します。

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短篇・短期集中連載・詩歌

短篇と短期連作の顔ぶれは下記の通りです。斉藤壮馬さんによる短篇「爪を磨く」は巻頭を飾り、日常の微細な変化と身体感覚を丁寧に描く作品として位置づけられています。桜木紫乃さんは短期集中連載・連作の第1回「だって」を寄稿し、日常の身近さゆえの恐ろしさを凝縮した50枚が掲げられます。

  1. [短期集中連載] 連作 第1回:桜木紫乃 だって
  2. [短篇] 斉藤壮馬 爪を磨く(巻頭)
  3. [短篇] 千木良悠子 十五夜蜃気楼
  4. [短篇] 早助よう子 めし
  5. [短歌] 岡本真帆 たしかさのパーツ

千木良悠子さんの「十五夜蜃気楼」は場所の記憶と現在の生を対置させる作風で、早助よう子さんの「めし」は明治初頭の上野を舞台に人々の日常を切り取る作品です。岡本真帆さんは歌人として本誌に登場し、短歌を通じた独特の世界観を提示します。

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連載小説・詩・エッセイ・書評の陣容

既存の連載小説陣に加え、多彩な書き手たちが連載を続けます。連載小説は一穂ミチ、恩田陸、澤田瞳子、堂場瞬一、藤沢周といった顔ぶれが名を連ねます。詩の連載は最果タヒさんがキャラクター詩集を寄せています。

エッセイや書評の分野では、かげはら史帆、杉井光、マンスーン、宮本彩子、武田砂鉄らが執筆。また、青柳菜摘による「本の話」、斉藤壮馬の連載エッセイ「書を買おう、街へ出よう。」、渡辺祐真の「詩歌の話」が継続されます。

連載小説
一穂ミチ:ハイランド美星ヶ丘(第13回)
恩田陸:そして金魚鉢の溢れ出す午後に、(第13回)
澤田瞳子:おぼろ影(第2回)
堂場瞬一:連作 罪と罪(第13回)
藤沢周:利休残照(第13回)
連載詩
最果タヒ:キャラクターの血のみずうみに、ぼくの瞳が映ってる――HUNTER × HUNTER詩集(第10回)
エッセイ
かげはら史帆:天才ならざるベートーヴェン
杉井光:探偵シンギュラリティ
マンスーン:視線の先(ノーバースデーパーティー)
宮本彩子:米の港、本の湾
武田砂鉄:本の終点、そしてその先に(特別寄稿:紙の未来)
書評・本の話
青柳菜摘:水になれ、本(本の話)
渡辺祐真:詩を読む体験の果てにはなにがあるのか〜『陰翳礼讃』を詩として読む〜(詩歌の話)
連載書評「絶版本書店」:荒川洋治、池田真紀子、荻堂顕

そのほか、佐々木暁+「スピン」編集部による「スピン」本文用紙の話(紙の話 第13回)や、塩川いづみの本文挿画も掲載されています。

創業140周年特別企画と刊行情報・定期購読案内

河出書房新社は創業140周年を控え、特別企画「140人・140冊・この1文」を本号より開始します。各選者が河出書房新社の一冊を選び、その中の「この1文」と作品へのコメント、さらに寄藤文平による描き下ろしイラスト「ふくろうさん」とともに発表する企画です。

選者は当社全従業員からの推薦をもとに人選・寄稿依頼が行われ、初回の選者16名は以下のとおりです。

  • 阿久津隆(fuzukue店主)
  • あわいゆき(ライター・書評家)
  • いいだ(編集者、(株)よそ見代表)
  • 梶谷いこ(文筆家)
  • カモシダせぶん(書店員・芸人・推理小説家)
  • 櫻井とりお(作家)
  • 里見龍樹(文化人類学)
  • 絶望ライン工(労働者)
  • 廣田龍平(文化人類学)
  • 藤井慎二(書肆ゲンシシャ店主)
  • 藤澤ゆき(テキスタイルデザイナー)
  • ベル(文学YouTuber)
  • maco marets(ラッパー)
  • 松本卓也(精神医学)
  • マヤ(文学淑女)
  • 宮崎智之(文芸評論家・エッセイスト)

企画には特別キャラクター「ふくろうさん」が設定され、すべての本・すべての読書を応援する象徴として用いられます。「ふくろうさん」に関する詳細は、2025年9月16日(火)AM8時配信予定の河出書房新社創業140周年記念プレスリリース第一弾にてあらためて発表される予定です。

刊行物の基本情報と協力・連絡先

「スピン/spin」第13号の刊行仕様や制作スタッフ、関連リンクは以下の通りです。書誌情報が明確に記載されており、購入・定期購読の案内も含まれます。

項目 内容
誌名/号数 スピン/spin 第13号
雑誌コード 07822-10(文藝2025年秋季号増刊)
定価 330円(税込)
仕様 A5判/並製・平綴じ/192P
発売日 2025年9月26日(金)
ブックデザイン 佐々木暁
装画 ポール・コックス(Paul Cox)
本文挿画 塩川いづみ(http://shiokawaizumi.com)
協力 株式会社竹尾(https://www.takeo.co.jp)
書誌ページ https://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309980850/
Webページ https://spin.kawade.co.jp/

定期購読は書店での申し込みを案内しており、年間定期購読申し込み者には「スピン/spin」特製栞をプレゼントします。さらに4号分の定期購読で「特製栞3枚セット」が必ずもらえる特典が用意されています(特典詳細は別途リンク参照)。

関連の公開予定とSNSでの案内

編集部は、今号連載作品の単行本化がこの秋以降に順次予定されていることを明示しています。単行本刊行のスケジュールや追加情報は随時SNSなどで案内するとしています。

また、佐々木譲さんによる連載「路上の輝き」第2回は、2025年9月20日(土)にWEBスピンで公開予定と発表されています。誌面以外の発信も併用した情報展開が計画されています。

目次の詳細と本号の要点を表で整理

ここまでに紹介した第13号の要点を整理し、誌面の特色と主要な掲載項目を一覧化します。プレスリリースに含まれている情報を網羅して表にまとめ、誌面の全体像を把握しやすくしました。

下の表は本号の主要データ、掲載作品、企画、刊行情報、協力先、関連リンクなどを含みます。

項目 内容(要約)
表紙 装画:Paul Cox(ポール・コックス)、ことば:山尾悠子、表紙用紙:きらびき 白 A‐180(竹尾、現在庫限り)
目次用紙 MLファイバー 茶(竹尾、現在庫限り)
巻頭・短篇等の目玉 斉藤壮馬「爪を磨く」(巻頭)、桜木紫乃「だって」(連作第1回)、千木良悠子「十五夜蜃気楼」、早助よう子「めし」など
連載小説 一穂ミチ、恩田陸、澤田瞳子、堂場瞬一、藤沢周(各第13回など)
詩歌・歌人 最果タヒ(第10回・HUNTER×HUNTER詩集)、岡本真帆(短歌)
エッセイ・寄稿 かげはら史帆、杉井光、マンスーン、宮本彩子、武田砂鉄(紙の未来)など
創業140周年企画 「140人・140冊・この1文」(第1回選者16名、イラスト:寄藤文平、記念キャラクター:ふくろうさん)
刊行情報 定価330円(税込)、A5判/並製・平綴じ/192P、発売日2025年9月26日、ブックデザイン佐々木暁、本文挿画塩川いづみ
協力・リンク 協力:株式会社竹尾。書誌ページ・WebページのURLを掲載(プレスリリース記載の通り)
定期購読 書店で申し込み、年間定期購読者に特製栞を進呈。4号分定期購読で特製栞3枚セットを贈呈(詳細リンクあり)

以上が、河出書房新社のプレスリリースに基づく「スピン/spin」第13号の要約と目次・企画の全体像です。紙の選定や冊子仕様、掲載作品の組み立て、創業140周年に絡む特別企画まで、プレスリリースに記述された情報をもれなく整理しました。

参考リンク: