9/18開催|農業AIハッカソン2025の成果と実装動向

農業AIハッカソン2025発表

開催日:9月18日

農業AIハッカソン2025発表
本当に農家が使えるプロトタイプできたの?
できてる。ハッカソンで農家の現場課題を起点に複数のプロトタイプが誕生し、特に『Faster-response』は既に一部農家で実務利用が始まっている。受賞作は課題提供農家と共同で追加開発し社会実装を目指す予定だよ。
勉強会って誰でも参加できるの?申し込み方法は?
誰でも参加できるよ。CDLEひろしま主催の第4回勉強会はオンライン(ZOOM)で参加費無料。ただし事前申し込みが必要で、開催は2025年9月18日19:30。申込はconnpassの該当イベントページから登録してね。

農業現場の課題に向き合った「農業AIハッカソン2025」の趣旨と開催概要

農業×新技術の推進を目的とするコミュニティ「Metagri研究所」(運営:株式会社農情人、本社:千葉県船橋市、代表取締役:甲斐雄一郎)は、2025年7月に業界初(*)を掲げた「農業AIハッカソン2025」を開催しました。今回のハッカソンは、生成AIや対話型開発手法を活用し、農家が直面する担い手不足や高齢化、気候変動リスクなどの構造的課題に対して、リアルな現場課題を解くプロトタイプ創出を目指したものです。(*)弊社調べ(2025年9月時点)。

ハッカソンは、実際の農家が提示した「挑戦状」を起点に、エンジニア、デザイナー、学生など多様なバックグラウンドを持つ参加者が、プログラミングスキルを問わず参加できる形式で実施されました。参加者はAIとの対話型開発手法であるVibe Codingを駆使し、現場課題に即したプロトタイプを短期間で開発しました。

農業のリアルな課題をAIで解決!「農業AIハッカソン2025」で生まれたプロトタイプが早くも社会実装へ 画像 2

開催に関わる主なデータ

ハッカソンの主催はMetagri研究所、運営母体は株式会社農情人です。プレスリリースは2025年9月15日 11時19分に配信されています。開催は2025年7月に行われ、参加者は全国から集結しました。Metagri研究所は本取り組みを「ゴールではなくスタート」と位置付けています。

本ハッカソンの目的は、単なるアイデア創出ではなく、現場で使える水準のプロトタイプを生み出し、農家と開発者が共同で社会実装に進めることにありました。これにより、プロトタイプが実務で利用される道筋が作られる点が本企画の特徴です。

農業のリアルな課題をAIで解決!「農業AIハッカソン2025」で生まれたプロトタイプが早くも社会実装へ 画像 3

CDLEひろしまの協力体制とハッカソン運営の実際

本ハッカソンの開催・開発支援には、日本ディープラーニング協会(JDLA)が運営する国内最大規模のAIコミュニティ「CDLEひろしま」の協力がありました。CDLEひろしまは、AI開発の専門知識と経験を持つメンターを通じて、約1か月間にわたり参加者の技術的支援を実施しました。

この支援は、初心者でも開発を完遂できる環境づくりに直結しました。コミュニティ内での質疑応答やシステムエラーの解決策提示などを通じて、参加者の創造性を引き出し、プロトタイプの品質向上に寄与した点が報告されています。

農業のリアルな課題をAIで解決!「農業AIハッカソン2025」で生まれたプロトタイプが早くも社会実装へ 画像 4

メンター支援の具体的な内容

  • 技術的アドバイス:AIモデル選定、学習データの取り扱い、実装上の問題解決。
  • ワークショップ形式の指導:Vibe Codingの活用方法、対話型設計の手法解説。
  • コミュニティ内レビュー:定期的なレビュー会とフィードバック。

これらの支援を通じて、参加者は技術的な障壁を低減し、農家の現場ニーズに直結するプロトタイプを短期間で多数生み出すことが可能になりました。

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受賞プロトタイプと社会実装に向けた動き

ハッカソンの審査は農家自身が行い、現場視点で価値あるソリューションを選出しました。審査結果として、複数の賞が決定されました。川上牧場賞には『牧場統合マネジメント』と『Milk Monster』、トヤマミカン賞には『Faster-response』、Metagri研究所賞には『Field diagnosis』が選ばれています。

受賞作の中で特に注目される点は、『Faster-response』が既に農家で実務利用を開始していることです。これはハッカソンが単なるコンテストに留まらず、実際の現場で機能するプロダクトへと繋がる可能性を示しています。

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受賞プロトタイプの概要と現状

牧場統合マネジメント(川上牧場賞)
牧場運営の各データを統合し、効率的な管理と意思決定支援を目指すシステム。生産性向上と管理負担の軽減を狙う。
Milk Monster(川上牧場賞)
乳牛の状態検知・異常検出を行うAIツール。乳量変動や疾病の早期発見を支援するプロトタイプ。
Faster-response(トヤマミカン賞)
みかん農家向けの迅速な対応支援ツール。気象や生育データを統合して、即時の作業指示や提案を生成し、既に一部の農家で運用が始まっている。
Field diagnosis(Metagri研究所賞)
現地診断支援ツール。作物の生育状態を診断し、最適な対応策を提案する機能を持つ。

Metagri研究所は受賞作品を「共同事業開発パートナー」の体制で追加開発フェーズに移行させます。課題提供農家と開発者がタッグを組み、マーケティングや技術支援を含めた伴走によってプロトタイプをプロダクト化する計画です。

この取り組みによって、アイデアが社会実装されるまでの道筋を明確にし、国内の農業現場におけるテクノロジー導入を加速させる狙いがあります。

CDLEひろしま第4回勉強会での発表内容と参加案内

Metagri研究所は、JDLAが運営するAIコミュニティ「CDLEひろしま」が主催する第4回勉強会にて、「2025農業AIハッカソンの開催報告」と題してハッカソンの取り組みと成果、社会実装への取り組みを発表します。発表は勉強会の講演プログラムとして組み込まれ、質疑応答も予定されています。

同勉強会はオンライン(ZOOM)での開催となり、参加費は無料です。関心のある方は事前に申し込みが必要で、申込ページは以下の通りです。

勉強会の詳細スケジュール(2025年9月18日)

時間 内容
19:30-19:35 オープニング
19:35-20:10 講演「2025農業AIハッカソンの開催報告」と質疑応答
20:10-20:20 「Codex CLIを使った何か(仮)」
20:20-20:30 「文系人材でも怖くない!データ分析の基本のき」

対象者は、農業分野や生成AIの社会実装、地域活用に関心がある方、企業の新規事業開発やイノベーション担当者などが想定されています。発表時間にはハッカソンの取り組みと具体的なプロトタイプ事例の紹介、質疑応答が行われます。

勉強会の開催日時は2025年9月18日(木) 19:30 – 21:00で、オンライン参加となります。

Metagri研究所の継続的な取り組みとFarmFi構想

Metagri研究所は「農業×web3」をキーワードに、持続可能な農業の実現に向けた複数の取り組みを継続しています。2022年3月に活動を開始し、2025年9月時点で1,200名以上が参加するコミュニティに成長しました。コミュニティ名に「研究所」と付すのは、失敗を恐れずに新たな社会実験に取り組む姿勢を表すためです。

具体的な取り組みは以下の通りです。これらは、ハッカソンで生まれたプロトタイプを実装・普及するための基盤とも連動しています。

  • 独自トークン発行によるトークンエコノミー「FarmFi」モデルの構築
  • 会員証NFTホルダー限定のイベント企画・運営
  • 農業とweb3、生成AI技術を組み合わせた実証実験の実施
  • 地方創生×web3支援パッケージの構築と導入支援

FarmFi構想は、web3や生成AIを掛け合わせた新しい農業モデルの確立を目指すもので、メンバー向けの情報発信や実証プロジェクトを通じて具体化を進めています。参加や詳細情報は公式サイトやイベントページで案内されています。

主な関連リンクと運営企業情報は以下の通りです。

Metagri研究所 公式サイト
https://metagri-labo.com/
イベントセミナー
https://metagrilabo.peatix.com/
公式SNS(X)
https://x.com/metagrilabo/
公式Instagram
https://www.instagram.com/metagrilabo/
公式Line
https://page.line.me/918tbanl
運営元:株式会社農情人
URL:https://noujoujin.com/

まとめ(要点整理)

以下の表は、本記事で取り上げた「農業AIハッカソン2025」と関連イベント、組織、受賞プロトタイプ、主なリンクを整理したものです。重要な日付や会場情報、受賞作の名称などを一覧で確認できます。

項目 内容
プレスリリース日時 2025年9月15日 11:19
ハッカソン名 農業AIハッカソン2025
ハッカソン開催時期 2025年7月(開催期間:約1か月)
主催 Metagri研究所(運営:株式会社農情人)
運営母体 株式会社農情人(本社:千葉県船橋市、代表取締役:甲斐雄一郎)
協力コミュニティ CDLEひろしま(JDLA運営)
受賞プロトタイプ 牧場統合マネジメント、Milk Monster、Faster-response、Field diagnosis
実務利用の状況 Faster-responseは既に一部農家で実務利用を開始
成果発表 CDLEひろしま主催 第4回勉強会で発表(2025年9月18日 19:30-21:00、オンライン/ZOOM、参加費:無料)
勉強会申込ページ https://cdle-hiroshima.connpass.com/event/367551/
Metagri研究所 公式 https://metagri-labo.com/
関連URL(運営企業) https://noujoujin.com/
プレスリリースの注意記載 (*)弊社調べ(2025年9月時点)

以上が「農業AIハッカソン2025」と関連イベント、運営体制、受賞プロトタイプ、及びMetagri研究所の取り組み内容の整理です。プロトタイプは受賞後に課題提供農家と開発者が共同で追加開発を進め、社会実装に向けたフェーズに入っている点が本取り組みの特徴として挙げられます。

参考リンク: