京都で開幕 TECTAが伝えるバウハウス名作家具展
ベストカレンダー編集部
2025年9月13日 17:02
テクタ名作家具展
開催期間:9月13日〜11月30日

バウハウスの精神を受け継ぐTECTA──京都で「名作家具展」が開幕
2025年9月13日(土)から11月30日(日)まで、アクタス・京都店(COCON烏丸 1F・2F)にて『TECTA MIT KYOTO -バウハウスとテクタの名作家具展-』が開催されます。本企画展は入場無料で、営業時間は11:00~19:00です。主催はインテリア販売の株式会社アクタスで、同社はドイツTECTA社の日本総代理店を務めています。本リリースは2025年9月13日15:00に発表されました。
バウハウスは1919年に創立され1933年に閉校するまでのわずか14年間で、現代の建築や工業デザインの基礎を築いた学校です。本展はそのデザイン哲学を家具を通じて受け継ぐブランド、TECTA(テクタ)に焦点を当て、バウハウス由来の復刻作品やTECTAの現代的解釈のプロダクトを含む展示構成になっています。

展覧会の趣旨と見どころ
本展は、TECTAが復刻・制作を続けるバウハウスのオリジナル家具13点を中心に、バウハウスのデザイン哲学とTECTAの歩みを紹介するものです。来場者は実際に座り、触れて体感することができるため、座り心地や素材感を五感で確かめられます。
さらに、TECTA創業者アクセル・ブロッホイザーと親交の深かったジャン・プルーヴェとの協業の歴史を辿る資料や、プルーヴェのスケッチから製品化した<TECTA D80>の実物(非売品)も展示されます。2022年の東京都現代美術館の「ジャン・プルーヴェ展」にはなかった資料を含む貴重な展示が見られる点も特筆されます。

会場で体感する名作群──展示される代表作と設計者
TECTAは1972年の創立以来、ヴァルター・グロピウス、ミース・ファン・デル・ローエ、マルセル・ブロイヤーらバウハウスの主要デザイナーの名作家具を多数復刻してきました。本展ではこれらの名作に加え、TECTA独自の現代的解釈によるプロダクトも並びます。
来場者が実際に体験できる主要展示品の概要は以下の通りです。
- TECTA F51 ARM CHAIR(Design / Walter Gropius, 1920)— グロピウスが自らの執務室用にデザインした片持ち構造のアームが特徴。サイズ:W70 D70 H70 SH42cm。
- TECTA D42 ARM CHAIR(Design / Ludwig Mies van der Rohe, 1927)— ミースがデザインしたカンティレバーチェアの代表作。サイズ:W57 D84 H81 SH45cm。
- TECTA D4 CHAIR(D4 FOLDING CHAIR)(Design / Marcel Breuer, 1927)— ブロイヤーがワシリーチェアを発展させ、折りたたみ機能を加えたモデル。サイズ:W78 D61 H71 SH44cm。

展示の体験性と解説
各椅子やテーブルにはデザイン年、デザイナー名、寸法が明示され、歴史的背景と構造的特徴が解説されています。実際に座ることを通じて、カンティレバー構造がもたらす座り心地の特性や、素材の選定と加工が生み出す機能性を直感的に理解できます。
展示は時系列やテーマごとに配置され、バウハウス発の考え方がどのようにTECTAの制作姿勢として受け継がれてきたかが一目で分かる構成になっています。会場内での説明パネルや写真資料により、復刻に用いられた製法やパーツの特性も把握できます。

プルーヴェとの交流と先行展示──新作M22・B15の公開
TECTA創業者アクセル・ブロッホイザーはジャン・プルーヴェのスケッチを具現化したことで親交を深め、以後プルーヴェはTECTAの設計に助言を与え続けました。本展では、プルーヴェのイージーチェアのスケッチと、そのスケッチを基に実製品化した<TECTA D80>(非売品)を展示し、両者の交流の軌跡を紹介します。
また、2025年ミラノサローネで発表されたTECTAの新作が本展で先行展示されます。これにより、TECTAの伝統的な技法と現代的表現の接続点を直接確認できます。

先行展示される新作の詳細
TECTA | M22 TABLE(Design / Katrin Greiling)— ジャン・プルーヴェが残した不定形の天板スケッチの精神を継承し、1990年よりロングセラーのM21を現代的に再解釈したモデルです。ベースとなるセンターレッグの意匠をリデザインし、側面にスリットを入れたベースフレームにより軽やかさを実現しています。サイズ:W175 D135 H75cm、価格:985,600円(税込)。
Katrin Greiling(カトリン・グライリング)は1978年生まれ。スウェーデンで木工と家具デザインを学び、ストックホルムのコンストファック大学で修士課程を修了後、ベルリンを拠点に学際的なデザイン活動を展開しています。
TECTA | B15 CHAIR(Design / Wolfgang Hartauer)— TECTAの代名詞ともいえるカンチレバーチェアの最新進化系。全高を低くリサイズし、人間工学に基づく有機的シートデザインを採用して座り心地を向上させています。サイズ:W50 D59 H79 SH47cm、価格:139,700円(税込)〜。
Wolfgang Hartauer(ヴォルフガング・ハルタウアー)は1971年生まれ。家具職人の資格と建築教育を経て2014年に「Interior Things」を設立し、素材と造形の明快さを追求するデザインを手がけています。

展示品の扱いと会場販売情報、関連グッズ
会場では展示品の一部について販売が行われますが、プルーヴェのスケッチから製品化した<TECTA D80>など、資料性が高く非売品となるアイテムも含まれます。販売可能なアイテムは会場スタッフにお問い合わせください。
会場限定のイベントグッズも用意されています。展覧会会場ではTECTAのシグニチャープロダクトのカラーバリエーションもご覧いただけます。
- 会場限定グッズ
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- TOTE BAG — TECTA CATモチーフのトートバッグ:5,500円
- MUG CUP — TECTAロゴとTECTA CATをあしらったマグ:1,760円
- STICKER — 猫とTECTA家具のイラストステッカー(9枚入/3種):1,980円
- その他の会場情報
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- 入場料:無料
- 会場住所:京都府京都市下京区烏丸通四条下ル水銀屋町620 COCON烏丸 1F・2F
- 会期:2025年9月13日(土)~11月30日(日)
- 営業時間:11:00~19:00

展示に関する注意と資料性
展示の一部資料は貴重な歴史資料や非売品のプロトタイプを含みます。写真撮影や商用利用に関しては会場の案内に従ってください。展示情報や来場前の確認は特設サイトをご参照ください(特設サイト:https://www.actus-interior.com/news/tecta_mit_kyoto/)。
関連リンクとしてTECTAおよびアクタスの公式サイトも情報確認に有用です。TECTA公式:https://www.tecta.de/、アクタス:https://www.actus-interior.com/。

主催者情報と展覧会の背景
主催の株式会社アクタスは1969年創業のライフスタイルストアであり、欧州のモダンインテリアを日本市場に紹介してきました。代表取締役社長は村田 謙氏です。事業内容にはオリジナル家具・雑貨の開発・小売のほか、インテリアデザインやカフェ運営などが含まれます。
本展はアクタスがTECTAの日本総代理店として企画したもので、バウハウスのデザイン哲学を実物の家具を通じて学べる機会を意図しています。TECTAは1972年創立以来、歴史的名作の復刻と現代的解釈の両面でバウハウスの理念を継承してきました。TECTA本社はドイツ・ローウェンホルデにあり、敷地内に私設ミュージアムを持っています。
以下に本記事で扱った主要事項を表形式で整理します。
項目 | 内容 |
---|---|
展覧会名 | TECTA MIT KYOTO -バウハウスとテクタの名作家具展- |
会期 | 2025年9月13日(土)~11月30日(日) |
会場 | アクタス・京都店(COCON烏丸 1F・2F)/京都市下京区烏丸通四条下ル水銀屋町620 |
時間 | 11:00~19:00 |
入場 | 無料 |
主要展示 | TECTAのバウハウス復刻オリジナル13点(F51、D42、D4等)、TECTAオリジナル、プルーヴェのスケッチとD80(非売品) |
先行展示(新作) | M22 TABLE(Design / Katrin Greiling)— W175 D135 H75cm/985,600円(税込) B15 CHAIR(Design / Wolfgang Hartauer)— W50 D59 H79 SH47cm/139,700円(税込)〜 |
会場限定グッズ | TOTE BAG(5,500円)、MUG CUP(1,760円)、STICKER(1,980円) |
主催・運営 | 株式会社アクタス(TECTA日本総代理店) |
参考リンク | 特設サイト/関連情報 |
記事では展覧会の開催期間、会場、展示内容、販売情報、関連グッズ、TECTAとジャン・プルーヴェの関係、TECTAおよびアクタスの背景情報など、本リリースの情報を網羅して整理しました。詳細や最新情報は特設サイトでご確認ください。
参考リンク: