ラクスル、全国30万面超を一元管理する「ラクスルサイネージ」開始

ラクスルサイネージ提供開始

開催日:9月11日

ラクスルサイネージ提供開始
ラクスルサイネージって何ができるの?
全国300,000面超の小型サイネージを地図上で比較・選定し、カートで一括購入できる広告プラットフォーム。人流データやアンケートで効果を数値化し、2万円から出稿可能です。
どうやって広告を出稿するの?
まず利用認証を申請してアカウントを取得。地図でロケーションを選びカートに入れて発注、配信設定でターゲティング。配信後は人流データや来店計測で効果レポートを確認します。

デジタルサイネージ事業への本格参入とサービス開始

ラクスル株式会社は、デジタルサイネージ市場の急成長を受け、デジタルサイネージ事業に本格参入し、新プラットフォーム「ラクスルサイネージ」を2025年9月11日より提供開始しました。発表は2025年9月11日 11時00分付のプレスリリースで行われています。

本施策は、全国300,000面超のサイネージを一元管理・販売可能なプラットフォームを提供することにより、広告主と媒体社の双方が抱える課題を解消することを目的としています。市場は2027年に1,300億円規模に達すると見込まれており、デジタルサイネージは認知から購買に至るまでの中間段階を担うブリッジ広告として重要性を増しています。

ラクスル、デジタルサイネージ事業に本格参入 画像 2

提供開始日時と背景

提供開始は2025年9月11日からで、同日付でラクスルはサービス詳細と提携先について公表しました。背景にはコロナ後の人流回復を契機とした街中・商業施設・交通機関でのサイネージ普及が挙げられます。

一方で、従来のサイネージ市場は価格の不透明さ、効果測定の不十分さ、出稿プロセスの煩雑さなどの課題がありました。ラクスルはこれらをテクノロジーとプラットフォーム化で解決することを目指しています。

ラクスル、デジタルサイネージ事業に本格参入 画像 3

参入の目的と狙い

ラクスルの参入の主目的は、以下の3点を同時に実現することです。広告投資対効果の見える化、広告主の使いやすさ向上、媒体価値の最大化です。これによりサイネージ広告を誰でも安心して利用できる媒体へと進化させることを目指します。

具体的には、人流データやアンケートを活用した数値化・レポート化、全国300,000面超をカートで購入できるEC型プラットフォームの提供、サイネージ事業者の販売機会拡大(アドネットワーク化)などが挙げられます。ラクスルはこれらによりオフライン広告市場の成長をリードする方針です。

ラクスルサイネージの機能と利用フロー

ラクスルサイネージは、全国のサイネージを地図上にマッピングし、広告主が比較検討から発注までをオンラインで完結できるプラットフォームです。24時間いつでも施策検討が可能で、オンライン上のデータを参照しながら即座に意思決定ができます。

プラットフォームは一元管理と一括買付を特徴とし、従来の煩雑な出稿プロセスを改善します。広告枠をカートに入れる感覚で選択し、EC型の操作で発注できる点が大きな利便性です。

主な特徴と提供価値

ラクスルが公表した主な特徴は次の通りです。小型サイネージを中心に全国300,000面超を集約し、マンション、コンビニ、映画館、商業施設など多様なロケーションをカバーします。広告主の目的やターゲットに応じた最適な組み合わせを提示します。

効果可視化のためにアンケート調査や人流データと連携し、広告の効果を数値でレポートします。低コストでの導入も可能で、2万円からの出稿プランを用意することで利用ハードルを引き下げます。

  • 全国300,000面超の小型サイネージを集約
  • 一元管理・一括買付をEC型のUIで提供
  • 目的別の最適な販売でエリアや属性に応じた選定が可能
  • 効果可視化は人流データ・アンケートと連携
  • 低コスト導入は2万円から

利用の流れと実務上の注意点

広告主はまずプラットフォームにアクセスして利用認証を申請します。利用希望者は問い合わせから利用希望の旨を申請する必要がある点に注意が必要です。

認証後は地図上のロケーションを選び、カートに入れて発注するという流れです。選定にあたっては人流データやレポートを参照してターゲットの整合性を確認できます。

ステップ1
利用認証申請(お問い合わせより利用希望の旨を連絡)
ステップ2
地図上でサイネージを比較・選定しカートで購入
ステップ3
配信設定とターゲティングの指定(人流データ連携可)
ステップ4
効果測定レポートの確認(アンケート・来店計測など)

クロスロケーションズとの提携内容と提供する価値

ラクスルは位置情報ビッグデータと生成AI技術を基盤に人流データ活用プラットフォームを提供するクロスロケーションズ株式会社と業務提携を締結しました。提携にあたりラクスルはクロスロケーションズの既存株の取得と増資を引き受けています。

本提携により、サイネージ広告の効果測定やターゲティング精度を高め、オンオフ統合のマーケティングを提供する体制を構築します。両社の技術とデータを掛け合わせることで、広告主が投資判断をしやすい環境を整備します。

提携による主な取り組み

プレスリリースで明示された主な取り組みは、1 人流データ連携、2 オン・オフ統合広告、3 効果測定レポート、4 広告媒体価値の向上の4点です。これらを順次実装することで、広告効果の可視化と媒体価値の向上を目指します。

特に人流データ連携により、全国約300,000面のサイネージ周辺における人の動きをデイリーで可視化し、媒体ごとの視聴可能性人数を把握できます。媒体選定の精度が向上する点が大きな特徴です。

  1. 人流データ連携

    サイネージ周辺の人流を日次で可視化し、どのような人が広告を見ているかを把握可能にします。

    結果として媒体選定の比較検討がより精緻になります。

  2. オン・オフ統合広告

    サイネージとスマホ広告をセットで提供し、オフラインで接触したユーザーに対してスマートフォンを通じたリアルタイム配信が可能になります。

    提携アプリの通知やクーポン配信を活用し、接触→行動を促す広告体験を設計します。

  3. 効果測定レポート

    来店計測などを用いて広告接触者の行動変容を可視化し、広告効果を定量的に把握する仕組みを提供します。

    これによりPDCAを回しやすく、投資対効果の改善につなげられます。

  4. 広告媒体価値の向上

    効果が分かる仕組みを整備することで、サイネージ事業者の販売機会を拡大し、市場全体の成長を後押しします。

    媒体社はデータやレポートを武器に広告価値を訴求できます。

具体的な活用例

プレスリリースでは具体例として複数の活用シーンが示されています。駅やオフィス街のサイネージで新商品を訴求し、接触した通勤者のスマホへ詳細情報をリマインド配信する事例があります。

また、商業施設内でイベントを告知し、施設内ユーザーに即時案内を送る例や、サイネージ接触者に後日クーポンを表示して再来店を促進するケースも紹介されています。これらはオンオフ統合の典型的な活用シーンです。

問い合わせ先・会社情報と要点の整理

ラクスルサイネージの利用や問い合わせは専用のページとメールアドレスが案内されています。利用には認証が必要で、利用希望者は問い合わせフォームまたはメールで申請する点が明記されています。

下記に本稿で扱った主要情報を表形式で整理します。続けて会社概要と問い合わせ情報も明記します。

項目 内容
サービス名 ラクスルサイネージ
提供開始日 2025年9月11日
管理対象 全国300,000面超のサイネージ
主な特徴 地図マッピング、一括買付、効果可視化、低コスト導入(2万円から)
提携先 クロスロケーションズ株式会社(既存株取得および増資の引受)
提携の主な取り組み 人流データ連携、オンオフ統合広告、効果測定レポート、媒体価値向上
市場見通し 2027年に約1,300億円規模と予測
公式URL https://signage.raksul.com/
問い合わせ digital-signage-info-uc@raksul.com(利用認証が必要)

ラクスル株式会社の本社所在地は東京都港区麻布台一丁目3番1号 麻布台ヒルズ 森JPタワー 19階、代表取締役社長 グループCEOは永見 世央、設立は2009年9月1日です。コーポレート情報や運営サービス一覧はコーポレートサイトに掲載されています。

本稿ではプレスリリースの内容を基に、サービスの提供開始日、機能、提携内容、利用手順、問い合わせ方法などを整理して報告しました。サービス導入を検討する際は、利用認証や提供されるレポートの粒度、データ連携の範囲を事前に確認することが重要です。