9月26日発売 CDJ-3000Xで変わるクラウド選曲体験

クラウドとストリーミング対応が切り拓く選曲の自由

AlphaTheta株式会社が発表した次世代フラッグシップDJプレーヤーCDJ-3000Xは、従来のUSBメモリやローカルライブラリに加え、クラウドストレージや音楽ストリーミングサービスを本格的にサポートする点が最大の特徴です。発売日は2025年9月26日、希望小売価格は￥396,000（税込）と発表されています。

機器本体に内蔵されたWi‑Fi®により、LANケーブルを接続せずにインターネットへアクセスできるため、現場でのセットアップ時間を短縮できます。加えて、フロント部に搭載されたNFCタッチエリアにスマートフォンをかざすだけで、最新版のrekordbox for iOS/Android経由でオンラインメディアへ瞬時にアクセス可能です。

オンラインメディア連携の仕組み

CDJ-3000Xは、rekordbox CloudDirectPlayなどのクラウド連携機能を活用することで、クラウド上の楽曲を直接プレイするワークフローを提供します。ただし、CloudDirectPlayの利用にはrekordboxのCreativeプラン、Professionalプラン、またはCloud Optionへの加入が必要です。

また、一部の国や地域では音楽ストリーミングサービスが提供されていない場合があるため、利用可能サービスは地域ごとに異なります。オンラインメディア利用時の操作感をUSBメモリと同等に近づけるため、オンライン楽曲の事前自動ダウンロードや表示の高速化などの工夫が盛り込まれています。

• 内蔵Wi‑Fi®で無線インターネット接続
• NFCタッチエリアでスマートフォンから即アクセス
• rekordbox CloudDirectPlay対応（要プラン加入）
• Beatport Streaming対応（サブスクリプション必要）

ブラウジングとライブラリ操作の進化

10.1インチ静電式タッチディスプレイはBROWSE画面で最大16曲を一覧表示でき、検索や選曲の視認性が向上しました。SEARCH画面では、BROWSEのテキストをコピー&ペーストして検索できるため、現場での検索効率が高まります。

さらに、CDJ本体上でプレイリストの編集ができるPLAYLISTのEDIT機能に対応し、Cloud Library Syncを利用すれば編集内容は他デバイスと自動同期されます。GLOBAL TAG LIST機能により、USB、クラウド、ストリーミング等の複数メディアを横断した楽曲リストをひとつに集約でき、メディアの種類に依存しないシームレスな選曲が可能です。

主なブラウジング機能

・BROWSE：最大16曲一覧表示

・SEARCH：テキストのコピー&ペースト検索対応

・PLAYLIST EDIT：機器上での並べ替え（今後機能追加予定あり）

・GLOBAL TAG LIST：複数メディアを横断したリスト統合

演奏表現を広げる操作性とHOT CUEの進化

プレイ/キュー操作やジョグホイールの感触など、DJが直接触れる部分の改良によって演奏性が向上しています。ジョグホイールは可変抵抗の調整幅を広げ、より繊細なプレイに対応できるようになりました。PLAY/CUEボタンは構造を見直し、耐久性を高めています。

これらの改良は、スクラッチやピッチベンドなど多彩な表現を求める現場での要望に応えるものです。内部メモリへのキャッシュ機能により、演奏中にUSBメモリが外れても楽曲再生は継続される仕組みが取り入れられています。

HOT CUEと関連機能の詳細

CDJ-3000Xは従来機で好評を得たTOUCH CUEをさらに進化させ、ヘッドホンで試聴したポイントをそのままHOT CUEとして設定できるようになりました。事前準備なしでもその場でHOT CUEを仕込み、即興演奏に対応します。

また、SMART CUE機能を有効にすると、呼び出したHOT CUEの位置とカラーが自動的に現在のCUEに上書きされるため頭出しがスムーズです。GATE CUE機能は、HOT CUEボタンを押している間だけ音が再生される仕組みで、トーンプレイなどにも活用できます。

1. TOUCH CUE → ヘッドホンで試聴、試聴ポイントをHOT CUEに設定可能
2. SMART CUE（設定要）→ 「Overwrite Current Cue with Hot Cue」をオンにして使用
3. GATE CUE → HOT CUEボタンを押している間のみ音が鳴る

堅牢なハードウェア設計と高音質の両立

CDJ-3000Xは現場での信頼性を重視した設計が随所に反映されています。天面にはアルミニウムパネルを採用し、質感と耐久性の両立を図っています。また、PLAY/CUEボタンはCDJ-3000と比べて50万回以上の高耐久化を実現するなど、プロの使用に堪える強度設計が施されています。

音質面では新設計の電源部とESS社製の高性能DACを採用し、S/N比の向上とノイズ低減を両立。低音域に厚みを持たせつつ高解像度な再生を行い、大型フェスからクラブフロアまで多様な環境でのサウンド再現を目指しています。

音響仕様と入出力

CDJ-3000Xの周波数特性は4 Hz – 40 kHzで、S/N比は115 dB0.0018 %となっています。これらの数値は原音の微細なニュアンスとダンスミュージックに求められる力強さを同時に実現するための設計指標です。

入出力は以下の通りです。USBはType-A×1、Type-C×1（USBメモリ用）、Type-C×1（PC/Mac接続用）を備え、接続の柔軟性が高められています。アナログ出力はRCA×1、デジタルはCoaxial×1です。

販売情報、付属品、サポート体制の整理

発売は2025年9月26日、希望小売価格は￥396,000 (税込)です。商品紹介ページや公式動画も公開されており、製品イントロダクション動画とウォークスルー動画がそれぞれ以下のURLで提供されています。

商品サイトおよび動画のリンクは次の通りです。詳細な操作説明やデモはこれらから確認できます。

• 商品サイト：https://bit.ly/47YNNoS
• イントロダクション動画：https://youtu.be/YlKD5Jh139Y
• ウォークスルー動画：https://youtu.be/NbXWPBqs2N4

付属品、保証、対応ソフトウェア

付属品としては電源コード、デジタル音声ケーブル、アナログ音声ケーブル、LANケーブル、クイックスタートガイドが含まれます。地域によっては保証書やLOCKABLE POWER CABLEが同梱される場合があります。

製品延長保証サービス「AlphaTheta Care」の対象となっており、ソフトウェア面ではrekordbox for Mac/Windows、rekordbox for iOS/Android、Serato DJ Pro（有償）に対応します。なお、rekordboxのPERFORMANCEモードはサブスクリプションなしで利用可能です。

付属品

電源コード、音声ケーブル（デジタル/アナログ）、LANケーブル、クイックスタートガイド

対応ソフトウェア

rekordbox（Mac/Windows/iOS/Android）、Serato DJ Pro（有償）

その他

Beatport Streaming対応（サブスクリプション必要）

サポート窓口は以下の通りです。

会社情報と注意事項

開発・販売元のAlphaThetaは元々パイオニア株式会社の一部門としてDJ機器の開発を行ってきた歴史を持ち、2015年の独立以降もPioneer DJブランドをはじめとする製品群で市場を牽引してきました。代表取締役社長は片岡 芳徳氏、本社所在地は〒220-0012 神奈川県横浜市西区みなとみらい4丁目4番5号 横浜アイマークプレイス6階です。

製品仕様やサポート、rekordbox／Seratoのシステム要件、ストリーミングサービスの提供状況などは予告なく変更される場合があります。また、rekordbox™、Serato DJ Pro、Wi‑Fi®などは各社の商標または登録商標である旨が明記されています。

商号

AlphaTheta株式会社（英：AlphaTheta Corporation）

代表者

代表取締役社長　片岡 芳徳

事業内容

DJ/クラブ機器、業務用音響機器、音楽制作機器の開発・設計・販売および関連サービス

要点整理（仕様・発売情報の一覧）

以下の表は本稿で言及したCDJ-3000Xの主要項目を整理したものです。仕様や販売情報、サポート窓口などを一覧で確認できます。

以上がCDJ-3000Xの主な仕様と機能、販売・サポート情報の整理です。クラウドやストリーミングなどのオンラインメディアに対応した選曲体験、改良された演奏系ハードウェア、高音質設計を組み合わせることで、現代の多様なDJワークフローに対応するモデルとして位置づけられます。