『Return to My Blue』完成 無人島で見た“生”の記録
ベストカレンダー編集部
2025年9月9日 15:46
映画完成・予告公開
開催日:9月9日

無人島へ挑む車椅子の少年と母が映す「生」の瞬間
デジタルハリウッド大学大学院(所在地:東京・御茶ノ水、学長:杉山知之)の修了生である映画監督・野口雄大氏が監督を務める短編ドキュメンタリー映画『Return to My Blue』が完成し、予告映像とプロモーション動画が公開されました。プレスリリースは2025年9月9日 15時00分に発表されています。
本作は、人工呼吸器を必要とする車椅子の少年とその母親が、電気も水もない無人島で冒険に挑む姿を記録した短編ドキュメンタリーです。医師やボランティアという小さなチームの支えを受けながら、一般的には不可能と考えられる環境へ踏み出す二人の行動を通じて、「生きるとは何か」を静かに問いかける作品です。
![人工呼吸器の少年が無人島に挑む|デジタルハリウッド大学大学院 [DHGS]修了生・野口雄大監督作品 映画『Return to My Blue』が完成 画像 2](https://cdn.bestcalendar.jp/press-release-images/76396/2.webp?width=384)
映像公開情報と視聴方法
予告編とプロモーション映像が公開されています。視聴は以下のURLから可能です。
- プロモーション動画(5分):https://www.youtube.com/watch?v=LsO0bqSmvcs
- 予告映像:https://www.youtube.com/watch?v=U06eP6Y4E7g
- 作品ホームページ:https://return-to-my-blue.studio.site
作品の本編は38分56秒の短編として構成されており、短い時間の中で濃密な記録を目指しています。野口氏にとって本作は初のドキュメンタリー作品であり、これまでのドラマや長編で培った表現とドキュメンタリー特有の即時性が融合した作品と位置づけられます。
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撮影現場のリアルと制作の原点
本作の制作の直接のきっかけは作家・高橋歩氏の一言でした。「障がいを抱えた子どもたちと無人島に行くツアーの映像を記録してほしい」という依頼からプロジェクトは動き出しました。事前説明会では、安全確保に関する具体的な議論が交わされ、現場は生死に直結する現実的な判断を常に求められるものだったことが明らかになっています。
監督の野口雄大は、初めてのドキュメンタリー撮影に際して不安を抱えつつも無人島での撮影に臨みました。撮影を通じて監督は「障がい者」「健常者」という枠を超え、ひとりの人間が生きる姿そのものに向き合う時間を過ごしたと語っています。少年が母に抱かれ海へと入った瞬間に見せた笑顔は、監督が「光」と表現するほど強い印象を残しました。
![人工呼吸器の少年が無人島に挑む|デジタルハリウッド大学大学院 [DHGS]修了生・野口雄大監督作品 映画『Return to My Blue』が完成 画像 4](https://cdn.bestcalendar.jp/press-release-images/76396/4.webp?width=384)
現場の具体的な課題と対応
説明会で議論された項目には、船上からの車椅子落下時の対応やドクターヘリの派遣可否など、緊急時対応が含まれていました。撮影は医師やボランティアを含むチームで行われ、安全確保が最優先で計画されました。
- 現場での支援体制
- 医師、ボランティア、小規模な撮影チームが同行し、参加者の安全確保と医療的ケアを担保。
- 撮影環境
- 無人島、電気・水のない環境。限られた資源と設備の中での撮影。
これらの現場での経験が、スクリーンに映る「小さな勇気」として記録されています。
![人工呼吸器の少年が無人島に挑む|デジタルハリウッド大学大学院 [DHGS]修了生・野口雄大監督作品 映画『Return to My Blue』が完成 画像 5](https://cdn.bestcalendar.jp/press-release-images/76396/5.webp?width=384)
監督・制作チーム、そしてクラウドファンディングの詳細
本作の監督・プロデューサーは野口雄大(Yuta Noguchi)、共同プロデューサーに中臺孝樹(Takaki Nakadai)が名を連ねています。野口氏は日本大学芸術学部卒業後、デジタルハリウッド大学大学院を修了し、2008年からドラマ制作に携わってきました。近年はNHK連続テレビ小説や大河ドラマ等の作品にも参加し、受賞歴のある作品も手がけています。
野口氏のプロフィールや過去作については以下のリンクが参照できます。短編『さまよえ記憶』は海外映画祭での受賞歴もあります。現在は長編映画の準備と並行して本作の配信・上映展開を模索中です。
- 野口氏プロフィールサイト:https://lit.link/yutanoguchi
- 過去作の一例:短編映画『さまよえ記憶』※フォートローダーデール映画祭最優秀作品賞受賞
![人工呼吸器の少年が無人島に挑む|デジタルハリウッド大学大学院 [DHGS]修了生・野口雄大監督作品 映画『Return to My Blue』が完成 画像 6](https://cdn.bestcalendar.jp/press-release-images/76396/6.webp?width=384)
クラウドファンディングの目的とスケジュール
本作は劇場公開や配信が既に決まっている作品ではなく、まずはクラウドファンディングのリターンとして配信を行い、その後国内上映・海外映画祭への出品を目指す方針です。クラウドファンディングは監督および制作チームが自主的に行っているものであり、デジタルハリウッド大学大学院は関与していない旨が明記されています。
目標金額 | 2,000,000円 |
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募集期間 | 2025年9月5日(金)~2025年11月30日(日)23:59 |
資金使途 | 撮影機材、編集・音楽制作などのポストプロダクション費用、完成披露試写会(映画館貸し切り・出演者が安心して参加できる環境づくり) |
支援ページ | https://ubgoe.com/projects/991 |
支援が集まった場合、国内上映や海外映画祭出品、作品の出演親子が参加できる上映体験など、さらなる挑戦を行う計画が示されています。
![人工呼吸器の少年が無人島に挑む|デジタルハリウッド大学大学院 [DHGS]修了生・野口雄大監督作品 映画『Return to My Blue』が完成 画像 7](https://cdn.bestcalendar.jp/press-release-images/76396/7.webp?width=384)
作品のメッセージと制作に込めた想い
野口監督は、本作が「それぞれの心の“Blue”に還ること」を願う作品であると述べています。監督の言葉を要約すると、映画を通じて「あの日の圧倒的な光」を多くの人に届けたいという強い意志が込められています。
また、野口監督にとって映画制作の原点となる個人的な体験として、祖父との思い出が語られています。祖父はシベリア抑留を生き抜き、晩年は病により創作行為も困難な状態でしたが、最後まで創作の灯を失わなかったというエピソードが、監督の制作動機と作品に対する姿勢を支えています。
- 祖父の最期の言葉と行為が監督の創作意欲に影響を与えたこと
- 「自分にしか残せないもの」を遺すことが監督の使命であるとする制作背景
- 本作はその誓いの延長線上にあること
このような個人的な動機が、現場での丁寧な記録と結びつき、作品全体のテーマへと昇華されています。
![人工呼吸器の少年が無人島に挑む|デジタルハリウッド大学大学院 [DHGS]修了生・野口雄大監督作品 映画『Return to My Blue』が完成 画像 8](https://cdn.bestcalendar.jp/press-release-images/76396/8.webp?width=384)
作品情報の要点整理
以下に本作に関する主要情報を表形式で整理します。作品の基本データ、制作クレジット、公開/支援に関する情報を網羅しています。
作品名 | Return to My Blue |
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ジャンル | 短編ドキュメンタリー |
上映時間 | 38分56秒 |
監督 | 野口 雄大(Yuta Noguchi) |
プロデューサー | 野口 雄大(Yuta Noguchi)、中臺 孝樹(Takaki Nakadai) |
制作のきっかけ | 作家・高橋歩氏の依頼による無人島ツアー記録の要請 |
主題 | 人工呼吸器を必要とする少年と母の無人島への挑戦を通じた「生きるとは何か」の問い |
予告・映像URL | プロモーション動画(5分)https://www.youtube.com/watch?v=LsO0bqSmvcs/予告 https://www.youtube.com/watch?v=U06eP6Y4E7g |
作品ホームページ | https://return-to-my-blue.studio.site |
クラウドファンディング | 目標 2,000,000円、期間 2025年9月5日〜2025年11月30日、支援ページ https://ubgoe.com/projects/991 |
お問い合わせ(作品) | スタジオなあに Studio NAANI/myblue0907@gmail.com |
デジタルハリウッド大学大学院 | https://gs.dhw.ac.jp/(本クラウドファンディング活動への関与はなし) |
以上が本作『Return to My Blue』に関する公表されている情報の要点です。監督の個人的な原体験から生まれた制作動機、無人島での撮影という現場のリアリティ、そして本作の配信・上映展開に向けたクラウドファンディング実施とその詳細を含め、今回の発表内容を整理しました。