9月10日開始 都営地下鉄でカード乗車が55駅に拡大
ベストカレンダー編集部
2025年9月9日 13:20
都営地下鉄カード乗車拡大
開催日:9月10日

都営地下鉄でクレジットカード等タッチ決済による乗車が大幅拡大
東京都交通局と三井住友カード株式会社を中心とする共同事業者は、クレジットカード等のタッチ決済での乗車サービス(実証実験)を、2025年9月10日(水)始発から拡大すると発表しました。本実証実験は、2024年12月に都営浅草線・大江戸線の26駅で開始されて以来の拡大で、今回の実施により都営地下鉄106駅中55駅での利用が可能になります。
発表日時は2025年9月8日14時00分で、参加企業には三井住友カード株式会社、株式会社ジェーシービー、日本信号株式会社、オムロン ソーシアルソリューションズ株式会社、QUADRAC株式会社が含まれます。都営地下鉄全駅への展開は2025年度内を予定しており、キャッシュレス化の推進や交通系ICカードを持たない外国人旅行者等への利便性向上が目的とされています。

利用方法と対象駅――具体的な導入範囲
乗車方法は簡潔で、タッチ決済対応のカード(クレジット・デビット・プリペイド)またはそのカードが設定されたスマートフォン等を、乗降車時に専用リーダにタッチするだけで利用できます。サインや暗証番号入力が不要である点が特徴ですが、一定金額以上の支払いでは暗証番号入力やサインが必要になる場合があります。
今回の拡大で利用可能となる具体的な駅は以下の通りです。浅草線および大江戸線、三田線の合計55駅です。

都営浅草線(拡大:12駅から17駅へ)
拡大対象となった浅草線の駅は、日常の利用でもアクセスの多い駅を含みます。変更後の利用可能駅は次の17駅です。
- 西馬込駅
- 馬込駅
- 中延駅
- 戸越駅
- 五反田駅
- 高輪台駅
- 泉岳寺駅
- 三田駅
- 大門駅
- 新橋駅
- 東銀座駅
- 宝町駅
- 日本橋駅
- 人形町駅
- 浅草橋駅
- 浅草駅
- 本所吾妻橋駅
これにより浅草線利用者は、主要なターミナルや観光アクセス駅でタッチ決済を利用できる範囲が広がります。

都営大江戸線(拡大:13駅から37駅へ)
大江戸線の拡大は大規模で、都心と郊外を結ぶ多数の駅が新たに対象となりました。以下の37駅が利用可能になります。
- 新宿西口駅
- 東新宿駅
- 若松河田駅
- 牛込柳町駅
- 牛込神楽坂駅
- 飯田橋駅
- 春日駅
- 本郷三丁目駅
- 上野御徒町駅
- 新御徒町駅
- 両国駅
- 森下駅
- 清澄白河駅
- 門前仲町駅
- 月島駅
- 勝どき駅
- 築地市場駅
- 汐留駅
- 大門駅
- 赤羽橋駅
- 麻布十番駅
- 六本木駅
- 青山一丁目駅
- 国立競技場駅
- 代々木駅
- 新宿駅
- 都庁前駅
- 西新宿五丁目駅
- 中野坂上駅
- 東中野駅
- 中井駅
- 落合南長崎駅
- 新江古田駅
- 練馬駅
- 豊島園駅
- 練馬春日町駅
- 光が丘駅
大江戸線の主要ターミナル駅や生活圏の駅も含まれているため、通勤や観光、買い物利用など多様なシーンでの利便性向上が見込まれます。
都営三田線
三田線では三田駅が対象となり、浅草線と接続する形で利用範囲に組み込まれています。三田駅は浅草線の拡大リストにも含まれており、乗換えの利便性向上につながります。
全体で55駅が対象となることで、都営地下鉄の中核となる路線でのタッチ決済が一層利用しやすくなります。
技術的な仕組みと決済ブランド、履歴確認方法
本実証実験で採用される決済方式は、国際標準の非接触セキュリティ技術を用いた「タッチ決済」です。利用者は対応カードやスマートフォンをリーダにタッチするだけで決済が完了し、署名や暗証番号入力が不要な点が利点です。ただし、一定金額以上の支払いでは暗証番号入力やサインが必要になる仕様は維持されます。
利用可能な決済ブランドは次のとおりです:Visa、Mastercard、JCB、American Express、Diners Club、Discover、銀聯。これにより、国内外の主要ブランドで幅広く対応する体制が整います。
タッチ決済履歴の確認方法
タッチ決済の乗車履歴は、QUADRAC株式会社が提供するQ‐moveサイトで確認できます。確認には「マイページ」の会員登録手続きが必要です。アクセスURLは次のとおりです:
https://q-move.info/
登録後は、タッチ決済の履歴照会や利用状況の確認が可能となるため、利用明細の管理や利用状況チェックに活用できます。
stera transitの役割と仕組み
本実証実験では、三井住友カードが提供する公共交通機関向けソリューション「stera transit」を活用しています。stera transitは、三井住友カードがGMOペイメントゲートウェイ・GMOフィナンシャルゲートおよびVisaと共同で構築した決済プラットフォーム「stera」と、国際ブランドの非接触決済を組み合わせたサービスです。
「stera transit」に関する詳細は次のURLで確認できます:
https://www.smbc-card.com/kamei/stera/transit/index.jsp
この仕組みによって、現金や事前チャージの必要がない利便性の向上、インバウンド受け入れ環境整備、地域のキャッシュレス促進など幅広い効果が期待されています。加えて、MaaSやスマートシティの認証基盤としての活用可能性も示されています。
参加企業と発表に含まれる基本情報
本取り組みには複数の企業と東京都交通局が参加しています。プレスリリースに記載された参加組織は次の通りです。
- 東京都交通局
- 所在地:東京都新宿区/交通局長:堀越 弥栄子
- 三井住友カード株式会社
- 本社:東京都江東区/代表取締役 社長執行役員 CEO:大西 幸彦
- 株式会社ジェーシービー(JCB)
- 本社:東京都港区/代表取締役会長兼執行役員社長:二重 孝好
- 日本信号株式会社
- 本社:東京都千代田区/代表取締役社長:塚本 英彦
- オムロン ソーシアルソリューションズ株式会社
- 本社:東京都港区/代表取締役社長:四方 克弘
- QUADRAC株式会社
- 本社:東京都中央区/代表取締役社長:高田 昌幸
プレスリリースには「各社の役割」という見出しが含まれており、参加各社はそれぞれの技術や決済プラットフォーム、運用支援を通じて本実証実験の導入・運用を進めるとされています。具体的な役割の詳細は、参加各社の公開情報や今後の発表で補足される可能性があります。
また、プレスリリース自体は三井住友カード株式会社によって2025年9月8日14時00分に発表されています。
要点の整理(表)
以下の表に、本記事で取り上げた主要事項を整理します。導入時期、対象駅数、決済ブランド、履歴確認手段、参加企業などの基本情報を一覧にしました。
項目 | 内容 |
---|---|
プレス発表日 | 2025年9月8日 14:00 |
開始(拡大)日時 | 2025年9月10日(水)始発より |
実証実験の経緯 | 2024年12月に浅草線・大江戸線26駅で開始。今回55駅へ拡大。 |
対象駅(合計) | 55駅(都営地下鉄106駅中) |
浅草線(利用可能駅) | 西馬込、馬込、中延、戸越、五反田、高輪台、泉岳寺、三田、大門、新橋、東銀座、宝町、日本橋、人形町、浅草橋、浅草、本所吾妻橋(計17駅) |
大江戸線(利用可能駅) | 新宿西口、東新宿、若松河田、牛込柳町、牛込神楽坂、飯田橋、春日、本郷三丁目、上野御徒町、新御徒町、両国、森下、清澄白河、門前仲町、月島、勝どき、築地市場、汐留、大門、赤羽橋、麻布十番、六本木、青山一丁目、国立競技場、代々木、新宿、都庁前、西新宿五丁目、中野坂上、東中野、中井、落合南長崎、新江古田、練馬、豊島園、練馬春日町、光が丘(計37駅) |
三田線(利用可能駅) | 三田駅(計1駅) |
決済ブランド | Visa、Mastercard、JCB、American Express、Diners Club、Discover、銀聯 |
履歴確認 | QUADRACのQ-move(https://q-move.info/)でマイページ登録後に確認可能 |
ソリューション | 三井住友カードの「stera transit」(https://www.smbc-card.com/kamei/stera/transit/index.jsp)を活用 |
参加組織 | 東京都交通局、三井住友カード、株式会社ジェーシービー、日本信号、オムロン ソーシアルソリューションズ、QUADRAC |
今後の予定 | 2025年度内に都営地下鉄全駅への拡大を予定 |
以上が、2025年9月10日から拡大されるタッチ決済による都営地下鉄の乗車サービスについての主要情報の整理です。導入により利用者の支払い手段の選択肢が増え、外国人旅行者や交通系ICカードを保有していない利用者の利便性向上が期待されています。詳細は各社の公開資料や公式サイトで確認できます。