クーリードが3D採寸を譲受、Unimall導入へ
ベストカレンダー編集部
2025年9月8日 12:44
オート採寸事業譲受
開催日:9月5日

クーリードが譲受した事業とその背景
2025年9月5日、クーリード株式会社は3D Life Works株式会社が保有していたオートメジャー/オートテーラー事業を譲受したと発表した(リリース日:2025年9月8日 09時00分)。代表取締役社長兼CEOの小野崎康己氏の指揮のもと、この譲受はクーリードの事業戦略の一環として実施された。
今回の譲受により、クーリードは3D採寸技術を自社のサービスに取り込み、アパレル業界におけるDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進する意向を示している。譲渡元の3D Life Works株式会社(代表取締役:林和人)は、同技術の実用化と普及に向けてこれまで取り組んできた国内大手アパレルプロジェクトを有しており、クーリードはこの実績を継承する形となる。

採寸技術の仕様と精度、応用イメージ
クーリードが譲り受けた技術は、深度センサーカメラによる3Dスキャンを用いたデジタル採寸である。ユーザーの体型を高速かつ高精度に計測できる点が特長で、測定時間はわずか6秒、人体の特徴点は約150万点を取得することが可能だ。
測定誤差に関しては±1mm(周囲で3.1mm以内)という精密さが公表されており、アパレルのパターンデータと組み合わせることでテーラーメイドやオーダーメイドの自動生成が可能となる。これにより、既存の採寸やフィッティングに伴う時間やコストの削減、返品率低下、顧客満足度の向上などが期待される。

技術の応用領域
この3D採寸技術はファッション・アパレル領域に限らず、制服採寸やメンズファッション、学校・大学向けの制服提供、さらには生活分野でのライフハック用途にまで応用可能である。具体的には、以下のような利用イメージが想定される。
- オンラインで正確なサイズを取得し、ECでの制服・衣類購入を支援
- 店舗での無人採寸により販売スタッフの業務負荷を軽減し、効率的な店舗運営を実現
- 取得した身体データを活用して、ユーザーの生活改善や健康管理に資するサービスを開発
これらはアパレルパターン作成(パターンナーの業務支援)や、既存のオーダーメイド工程の自動化と親和性が高い。

事業展開の三本柱:Unimall強化、店舗の効率化、ライフハックサービス
クーリードは譲受した3D採寸技術を活用し、三つの主要展開を掲げている。各展開は既存の事業資産と連携しつつ、段階的に導入と拡大を図る方針である。
以下に各展開の概要と狙いを整理する。
展開-1: Unimallの差別化と製品力強化
クーリードがOEM提供する制服ECプラットフォーム「Unimall」に3Dデジタル採寸機能を組み込む計画である。これによりUnimallはオンライン上での採寸精度を高め、顧客がより適合した制服を選べるようになる。
目的は競合との差別化と製品力の向上であり、国内シェアNo.1の確立を目標としている。導入にあたっては既存のOEM体制や顧客チャネルを活かし、段階的な機能統合と運用フローの整備を進める見込みだ。
展開-2: 店舗・販売店の効率化と無人化促進
3D Life Worksが進めてきた国内最大手アパレルプロジェクトを継承し、クーリードは店舗や販売店の無人化・効率化を推進するソリューションとして提供する計画である。導入目標は今後3年間で15社への展開を掲げている。
このプロジェクトでは引き続き3D Life Works社と協業することが明記されており、プロジェクト推進体制や技術サポートは継続される。店舗側のオペレーション簡素化、顧客対応のデジタル化、在庫最適化への貢献が期待される。
展開-3: ライフハックに活用する新サービスの開発
測定した身体データを単に衣服のサイズ決定に用いるだけでなく、ユーザーの日常生活を支援するサービスを開発する方針が示されている。例えば、健康やフィットネスに関するアドバイス、カスタマイズされた商品提案、生活動線に合わせた利便性向上などが想定される。
この領域でも3D Life Works社と協力して開発を進めるとしており、実用性とプライバシー保護のバランスを考慮したサービス設計が求められる。
導入スケジュール、協業体制、連絡先情報
リリースには具体的な導入スケジュールの目標値として「今後3年間で15社への導入」が明記されているほか、Unimallへの機能追加やライフハックサービスの開発といった複数プロジェクトの同時推進が示されている。これらは段階的に実装・評価を行いながら拡大される予定である。
協業体制については、3D Life Works社との継続的な協力関係を明記しており、技術提供・プロジェクト運営・顧客導入支援の各フェーズで連携することが示されている。リリースに記載された連絡先は以下の通りである。
- 問合せ先
- クーリード株式会社 3Dプロジェクト部
- Web
- https://coolied.co.jp
- cld-3d@coolied.co.jp
また、本事業譲受は2025年9月5日に実施された事実と、リリース日が2025年9月8日である点は公式文書に基づく情報である。
事実の整理(要点の一覧)
以下に、本記事で触れた主要事項を表形式で整理する。事業譲受の日時、関係者、技術仕様、展開方針、導入目標、問い合わせ先など、主要な情報を一括して確認できるようにした。
項目 | 詳細 |
---|---|
発表元(譲受先) | クーリード株式会社(代表取締役社長兼CEO:小野崎 康己) |
譲渡元 | 3D Life Works株式会社(代表取締役:林 和人) |
譲受実施日 | 2025年9月5日 |
リリース日 | 2025年9月8日 09時00分 |
事業内容 | オートメジャー/オートテーラー事業(3Dデジタル採寸技術の提供) |
技術仕様(測定性能) | 測定速度:6秒、特徴点:約150万点、誤差:±1mm(周囲で3.1mm以内) |
主な展開 | 1) Unimallへの採寸機能追加 2) 店舗・販売店の効率化・無人化(3年で15社導入目標) 3) 身体データを活用したライフハックサービス開発 |
協業体制 | 3D Life Works社と継続協業のもとでプロジェクト遂行 |
問い合わせ | クーリード株式会社 3Dプロジェクト部 / Web: https://coolied.co.jp / Mail: cld-3d@coolied.co.jp |
関連カテゴリ / キーワード | 学校・大学、メンズファッション / デジタル採寸、アプリ採寸、制服採寸、アパレル採寸、アパレルパターン、パターンナー、店舗無人化、制服DX、テーラーメイド、オーダーメイド |
本記事はクーリード株式会社によるプレスリリースの内容を基に、事実関係と主要点を整理したものである。譲受の実施日、技術仕様、導入目標、協業体制、問い合わせ先などの情報を確認のうえ、関心のある事業者や関係者は公開された連絡先へ問い合わせることが可能である。