銀行窓口で書類をタブレット交付へ 保険手続きが変わる

銀行窓口の電子交付開始

開催日:9月8日

銀行窓口の電子交付開始
銀行窓口での保険手続きって具体的にどう変わるの?
これまで紙で渡していた「契約締結前交付書面」をタブレットで電子交付し、提案から申込まで1台で完結。書類準備や差し替えの負担が減り、顧客はスマホでいつでも閲覧できます。
この仕組みは他の銀行や保険会社でも使えるの?
初回は2025年9月8日に池田泉州銀行で商用導入。第一フロンティア生命とNTTデータ、T&Dが共通仕様を策定しており、他の金融機関へ順次展開する計画です。

銀行窓口での保険手続きに変化をもたらす電子交付の開始

第一フロンティア生命保険株式会社(代表取締役社長:明石 衛)は、株式会社池田泉州銀行、株式会社NTTデータ、T&Dフィナンシャル生命保険株式会社と連携し、銀行窓口での保険販売時に提供する「契約締結前交付書面(契約概要/注意喚起情報)」を電子的に交付する新たな募集フローの取扱いを、2025年9月8日より株式会社池田泉州銀行にて開始しました。

この取り組みは、銀行窓口での対面募集において法定書面の電子交付を商用導入するもので、同行は同分野で初めて実施する金融機関となります。タブレット端末での手続きにより、提案から契約申込までを1台で完結できる仕組みが提供されます。

銀行保険窓販の契約締結前交付書面の電子化を実現 画像 2

取り組みの背景とこれまでの経緯

第一フロンティア生命は銀行窓口での保険販売業務のデジタル化を段階的に進めてきました。具体的には、2016年8月に申込手続きのペーパーレス化を開始し、2023年11月には保険料振込手続のペーパーレス化で紙伝票記入や営業店での処理負担を軽減しました。さらに2023年12月には申込手続きをオンラインリモート面談で実施する仕組みを導入してきました。

しかし従来、銀行窓口で交付が義務付けられる「契約締結前交付書面」は法令上書面交付が原則とされており、保険募集手続きの中で唯一紙での提供が継続していました。そのため、募集担当者の書面事前準備・携行負担や商品改定時の差し替え作業が業務上の課題となっていました。

規制環境の変化と協議の経過

金融商品取引法等の改正により、書面交付を原則としていた情報提供媒体について電子交付に関する規定整備が進展したことを受け、業界では電子交付による業務効率改善の期待が高まりました。これを踏まえ、第一フロンティア生命は複数の銀行および保険会社とともにキットレス検討協議会を設置し、システム面・業務面の協議を重ね、共通システム仕様を策定しました。

その結果、株式会社池田泉州銀行、株式会社NTTデータ、T&Dフィナンシャル生命保険株式会社との連携により、業界に先駆けて商用での提供開始に至っています。

サービスの仕組みと期待される効果

本募集フローは、これまで紙で交付していた「契約締結前交付書面(契約概要/注意喚起情報)」をタブレット端末上でお客さまに電子交付する仕組みです。銀行の保険募集担当者は提案から契約申込までの一連の手続きをタブレット端末1台で完結できます。

電子交付の導入により、書面の事前準備・携行負荷の軽減、商品改定時の書面差し替え作業の削減が可能になり、提案活動に割ける時間の拡大が見込まれます。また、交付漏れや差し替え漏れなどの運用リスクの低減にも寄与します。

利用者、銀行、保険会社それぞれのメリット

  • 顧客側:契約締結前交付書面をスマートフォンなどでいつでも閲覧可能になり、書類紛失リスクや保管の負担が軽減されます。
  • 銀行側:書面の事前準備・差し替え等の作業負担が減り、株式会社池田泉州銀行では年間約3,900時間の業務削減を見込んでいます※。
  • 保険会社側:印刷・配送にかかるコストを削減でき、その資源を新たな顧客向けサービスや品質向上施策に振り向けることが可能です。

本仕組みにより、対面・オンラインを含む複数チャネルでお客さまの意向に沿った手続きが行われやすくなり、募集担当者は準備負担を軽減した上で提案業務に集中できます。

導入企業情報と連携体制、今後の展開

今回の導入にあたっては、第一フロンティア生命保険株式会社とともに、株式会社池田泉州銀行、株式会社NTTデータ、T&Dフィナンシャル生命保険株式会社が連携しました。池田泉州銀行での導入は2025年9月8日から開始されています。

第一フロンティア生命は本サービスを保険募集手続きのデジタル化を推進する重要なステップと位置付け、株式会社NTTデータおよび保険会社との連携を強化し、他の金融機関への展開を進めていく計画です。銀行窓口での手続きのデジタル化が進むことで、業界全体での事務効率化の進展が期待されます。

発表日
2025年9月8日 10時00分
導入開始日
2025年9月8日(株式会社池田泉州銀行にて導入)
連携企業
第一フロンティア生命保険株式会社、株式会社池田泉州銀行、株式会社NTTデータ、T&Dフィナンシャル生命保険株式会社

本記事の要点一覧と整理

この記事で触れた主なポイントを表に整理します。企業名、導入日、目的、期待される効果、関連する過去の取り組みなどを明示しています。表を参照することで、本リリースの主要事項が一目で把握できます。

項目 内容
発表者 第一フロンティア生命保険株式会社(代表取締役社長:明石 衛)
発表日時 2025年9月8日 10時00分
導入開始 2025年9月8日(株式会社池田泉州銀行で開始)
連携先 株式会社池田泉州銀行、株式会社NTTデータ、T&Dフィナンシャル生命保険株式会社
対象書面 契約締結前交付書面(契約概要/注意喚起情報)
導入目的 顧客利便性向上・業務コスト削減・事務効率化・交付リスク低減
期待される効果 タブレットでの完結、書面準備負担削減、印刷・配送コスト削減、交付漏れリスク低減
業務削減見込み 株式会社池田泉州銀行において年間約3,900時間(試算に基づく)※
過去の関連取組 2016年8月:申込手続きのペーパーレス化開始

2023年11月:保険料振込手続のペーパーレス化

2023年12月:オンラインリモート面談での申込手続導入
会社情報(第一フロンティア生命) 所在地:東京都港区西新橋一丁目1番1号 日比谷フォートタワー

設立:2006年12月1日

代表者:明石 衛

URL:https://www.d-frontier-life.co.jp/

Brand Message:一生涯のパートナー「いつでもあなたに、とっておき。」

※ 池田泉州銀行における提携保険会社が電子交付に対応した場合の試算に基づく削減見込みです。

以上が本件に関する整理です。銀行窓口での保険募集における一部法定書面の電子交付は、手続きの簡素化と業務効率化、顧客利便性の向上を同時に追求する取り組みとして位置づけられます。関連企業間の連携とシステム仕様の共通化を通じ、他金融機関への横展開が進むことが想定されます。